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#♡ 悪女 悪女 悪女 悪女 ♪
黒魔法とは
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そして月日が流れ。
「あ、あれ…?ここは…牢…?わたしは…一体…。」
「よう。レイチェルお嬢様。」
「だ、だれ…?」
「おや?お忘れですか?わたしですよ?あなたに捨てられた哀れなゴミくずのユウタですよ。」
「ち…違う…わたしは…なにも…。」
「あぁあん!?あれだけのことをしといて忘れたとか、覚えてないとか言わせないぞぉ?」
「わ…わたしは…。ああ…。」
みるみる蘇るおぞましい悪事を働いた記憶。あたかも自分の意志でやったような感覚。当時の悪事による快楽と喜びと野心がうずく感情がよみがえる。
「さあ!お楽しみの始まりだ!」
「ぎゃぁあああああ!」
レイチェルの叫び声は、牢屋中に響き渡った。
レイチェルは、困惑する!
レイチェルの困惑している表情を見て悟った東條ユウタが口を開く。
「どうしてかって顔しているなぁ?だから言っただろ?復讐してやるって。この瞬間をずっと待っていたんだ。覚悟しろや?レイチェル!さあ!続きだ!!」
ユウタはムチを振る。
「あぁあ!」
「どうした!もっと鳴け!鳴き喚きやがれ!」
「あぐっ!」
「まだまだ!これからだぜぇ!」
「うっ!あっ!!うわあああーーーッ!!」
「クッフハハハハハ!愉快だ!このゴミクズめぇ!よくもさんざんやってくれたなぁ!」
ユウタはムチを振り続ける。一方、レイチェルは反省どころかユウタを逆恨みしていた。
(よくも…!この小汚い分際が!許さない!)
ムチを打たれるレイチェル。レイチェルは悲鳴を上げる。
「うわぁああああ!」
それからレイチェルは全身をムチで打たれて傷だらけになり崩れ落ちる。
「さて、また遊びは今度な?」
勇者ユウタは、レイチェルを牢に閉じ込め離れる。
「はぁ…はぁ…。ごくっ…。」
レイチェルは脱獄を考える。ミランダとレイチェルは同じことを考えており、同化はかなり進んでいた。
(なんとかして、ここから出ないと…。)「うぅ…!」
痛みに苦しむレイチェル。
レイチェルはこっそり脱獄に成功してアジトを抜けた。しかし、この見晴らしのいい草原を走るのは無謀だ。
後ろから馬に乗って追いかけるユウタにつかまるのは想像はつく。よって、レイチェルは森に入り、町に戻ろうと考えた。
「ここまで来たら追ってこないでしょ…。」
レイチェルは冷静に考えてただけのことはあった。しかし、この森は、入った人を帰さない森、魔女の森と呼ばれるところだとは知らなかった。
レイチェルは安堵するが人のいないはずの森の中で何者かに呼び止められる。
見つかったのかとレイチェルは驚く。
(見つかった!?)
振り向くとそこには魔法使いの男性がいた。
「ふむ、人間の女か。」
レイチェルは魔法使いの顔を見て好意を抱く。
(イケメン、カッコいい。)
「ここでなにをしている?」
男はレイチェルに尋ねる。
「山賊の追手に追われているんです!助けてください!」
もちろん嘘だ。
男は考え事をする。しかし、怪しい笑みを浮かべる。
「夜の森を歩くのは危険だ。私の家に泊まるといい。」
「ありがとうございます!」
レイチェルも怪しい笑みを浮かべるが、これが魔法使いの男の罠だと知らず。
「さあ、軟膏を塗ってあげよう。」
「あ、はい…。」
軟膏を塗ってもらったレイチェルは、魔法使いの男から温かいスープをいただいた。
男はレイチェルが食事をしているところを眺め問いかける。
「どうかな?」
「おいしいです。特にこのスープの肉が柔らかくて。」
「フフフ、そうか、良かったよ」
男はレイチェルにバレないように下見た笑みを浮かべる。
そして、レイチェルは寝室を借り眠りに落ちる。
(しばらく、ここでしっかり休んで…)レイチェルは寝静まった。
しかし、目を覚ますと。
魔法陣が描かれた部屋に拘束されていたのだ。
「目が覚めたようだな。念のために睡眠薬を入れて良かったよ。」
「こ、これは!?」
「ああ、これか。ある冥界に行ってしまった私のかわいい愛弟子を蘇らせる装置さ。」
「え?」
レイチェルは自分の状況に理解して、魔法使いの男を説得しようと試みる。
「お待ちください!いくら熟達した魔術師といえど、死んだ人間を呼び戻すには、その者の血と肉などが必要です!こんな無駄なこと、早くやめましょう!」
男は、レイチェルの魔術の知識に興味深そうにする。
「ほう、黒魔術について知っているとは、ただの平凡貴族ではなさそうだな。たくさん人を殺してきたのだろう?」
男の会話を聞きレイチェルはやめるように言う。
「わかったでしょう!もうこんなことは!」
レイチェルは説得をするが、魔法使いの男は鼻笑いをする。
「クックックック。」
レイチェルは男の鼻笑いに不気味に感じる。
「何がおかしいの?」
すると、男はとんでもない事実を言う。
「そろっているさ。」
「え?」
「お前の腹の中に。」
「まさか…。」
「そうさ。お前に先ほど食べさせたシチューは、勇者シシスに破壊された、わたしの愛弟子の一部だ。腐らないように丁寧に保存して、この機会をずっと待っていたんだ。」
「う…おえ…。」
「もう今更、吐こうとしても無駄だ。時間的にもすでに胃を通っているからな。それと、あまり無駄話はしたくない。今こうしている間もお前の腸を通り排泄物になってしまっては元も子もない。」
男は続けて話す。
「今からお前の体に私の愛弟子の魂を入れる。お前はその魂の器となるのだ。」
「ひぃいい!」
レイチェルは悲鳴を上げるが男はレイチェルを煽るようにヘタな落ち着きをさせようと語る。
「安心しろ。肉体レベルでも遺伝子レベルでも復活し、お前の魂は、永遠に愛弟子の中に残る。」
男は時間を無駄にしたくないはずなのにさらにしゃべる。
「お前の血と肉を傷の手当の最中に採取させてもらい調べたよ。お前の体には、特殊な遺伝子操作が施されている。傷も常人に比べ治るのが早い。おかげで、傷の完治まで無駄な看病をする必要がない。魔法でもわからない、その天から与えられた恵み物は、我が愛弟子の新たな器となって引き継がれるだろう。」
レイチェルは男の意味不明な発言に動揺し、無駄な命乞いをする。
「やめて…せっかくの…せっかく手に入れた人生が…。」
男はレイチェルの命乞いを無視して術を発動させる。
「出でよ!冥界の扉よ!そして開け!なんじ!我が召喚に応えよ!」
レイチェルの足元から暗黒の渦の円状が現れる。
「この女を生贄にぃ!私の望む魂を呼び戻せぇ!」
黒い渦はレイチェルを飲み込む。
「イヤァアアーー!!」
レイチェルは絶叫する。
「さあ!復活せよ!わが愛弟子!」
「ひぃ…いやぁああああ!」
黒い渦はレイチェルを飲み込みうごめく。すると、黒い円状から謎の人型が現れ、レイチェルを飲み込んでいる渦に入り込む。
レイチェルは苦し紛れに声を上げる。
「ああああああ…!」
そして、レイチェルの体に変化が起こる。
肉と骨がきしむような音を出し、ふり絞った弱い声をあげながらもがきだすレイチェル。
レイチェルのおなかの中にある男の愛弟子の肉片が、レイチェルの肉体を取り込み再生をする。
肉体レベルでも遺伝子レベルでも混ざり合いレイチェルの髪の色にも変化が起きる。
そして変化が終わるとそこには、金髪の女性が床に座っていた。
「あれ?お師匠様?」
「ふっ、儀式は成功した。」
「わたし、確か勇者シシスに倒されて?」
「お前を生き返らせたのだ。この森には人が来ないから、生贄がなかなか捕まらない。」
「やったー!それじゃもう一度勇者に挑めばいいの?」
「ッフッフッフッフ。せっかく蘇らせたお前を死なせたくはない。お前は私のそばにいろアビ。」
「はぁ~い!」
こうして、レイチェルの肉体を元に復活したマナは魔法使いの男と共に世界征服に挑む!
そして、お師匠とよばれる師と共に、人間に魔物の卵を植え付け、世界を支配しようと試みる。
勇者シシスは現れなかったが、その他の勇者が二人に挑んできた!
「そこまでだ!バルバロッサ!お前の好きにはさせない!」
男は高笑いする。
「クックックック!来たか!!剣聖の勇者ケルーベ!」
「覚悟しろ!魔王!今日こそ貴様を倒す!」
「フッ!お前の相手はコイツだ!」
アビの師匠の男は、自分のことをバルバロッサと名乗っているようだ。
男が叫ぶと勇者の足元の地面が崩れ、大きな怪物が現れた!
「グオオオオオオ!」
「まだ駒を持っていたのか?!」
その様子をバルバロッサの隣で眺めているアビ。
「頑張ってね勇者ちゃん♪」
「待ってろ!すぐにお前たちのところに行くからな!」
すると、勇者の仲間の魔法使いの女が勇者に語り掛ける。
「勇者さん。ここは私に任せてください。」
「え!?」
「あの人は私が倒します。だから、早く行ってください。」
「わかった。任せるぞ。」
「はい!」
そして勇者は、もう一人の仲間の少女と一緒に、城へ向かう。
「チィ!行かせるものか!行け!我が眷属たちよ!」
バルバロッサは、配下の魔族たちをけしかける。しかし、
「させません!」
少女は杖を振りかざし魔法を唱える。
「氷結地獄!」
辺り一面が凍り付き、バルバロッサの配下たちは、動けなくなる。
「ぬう!やるな!だがこれならどうだ!!」
バルバロッサはさらに強力な魔物を召喚する!
「獄炎の世界より現れし悪魔よ!焼き尽くせ!立ちはだかる敵を!出でよ!そして我が召喚に応じよ!デス・フレイム!」
その魔物は、バルバロッサの召喚に応じて自分の体に炎を纏わせ、勇者たちの前に立ちはだかる!
「!!」
「きゃあ!」
「大丈夫ですか?!」
「ありがとうございます。」
「今のうちに急いで!」
「はい!」
二人は、バルバロッサから逃げるようにその場を離れる。
「逃がすか…!デスフレイム!あいつらを追え!そして勇者どもを殺せ!」
デス・フレイムは、勇者を追いかけようとするが、
「させません!」
「ガアアアア!」
デス・フレイムは少女に攻撃するが、
「アイスウォール!」
少女の前に、氷の壁ができる!
「ムダだ!デスフレイムの熱は無限!低温の限界は原子が停止した状態だ!つまり絶対零度、それが貴様の限界だ!」
デスフレイムは氷の壁を難なく突破する!
「くっ…!ならば!」
少女は天候を操る!空は曇りだし、雨が降りそうだ。バルバロッサは先読みして、新たな魔物を召喚する!
「くっ!雨で倒すつもりか!そうはさせん!我が召喚に応えよ!嵐の支配者よ!薙ぎ払え!暴風のごとき息吹で!出でよ!ミストブレス!」
「グアア!」
現れたのは、雷雲と風を司るドラゴンだった。
そして、激しい雷と竜巻を起こす!
「この竜の力は天候を支配する程度ではないぞ。」
「きゃあああ!」
「大丈夫ですか?!」
「はい…」
勇者一行が苦戦をしている光景を眺めて笑うバルバロッサ。
「…フン、しょせんは平民のかき集め程度。貴様らでは、わたしを止めることはできん!」
勇者たちの前には無数の魔物たちが。
「…クソ!終わりか…!」
勇者ケルーベがあきらめかけたその時!
「よくもちこたえてくれた」
「あ…あなたは…!」
ケルーベは顔を上げて、声の主を見る。
「貴様は…!」
バルバロッサも声の主を見て驚く!
「後はオレに任せてくれ…」
声の主、その姿を見て知らない者はいないだろう…そう、彼こそが!あの伝説の勇者シシスなのだ!
バルバロッサはシシスを見て警戒しシシス(遊戯王の武藤遊戯みたいな人)に言う。
「シシス、待っていたぞ…」
「お前の野望はここまでだ!バルバロッサ!」
「クックックックッ…フッフッフッフッ…ハーッハッハッハッハッハ!!!」
「何がおかしい!」
「これが笑わずにはいられるか?」
「なに?」
「お前一人で、この数の魔物を相手にできると思っているのか?」
「なに!?」
すると、バルバロッサは手を上げる。すると、さらに多数の魔物が現れる!
「貴様はオレに勝つことなどできん!さあ、どうする!シシス!どうあがく!!」
バルバロッサは自信と確信に満ちていた!
「………フッ…」
シシスは笑みを浮かべる。
「バルバロッサ、かつての戦いで少しは学んだようだな…しかし」
シシスは勝利と自信を確信したその瞳でバルバロッサに言う!
「お前は強い。だが、オレの強さをまだ理解していない。」
「なに?」
バルバロッサは聞く!
「では聞こう!お前の言う!お前の理論として正しい!この絶望的な状況を一人でくつがえせるものとは!」
「……一人ではない。オレには仲間がいる。マリア(魔法使いの女性)や、アリー(少女)、そしてオレと共に勇者として立ち上がったケルーベ。オレたちが手を合わせば、どんな敵だって怖くない!」
バルバロッサはシシスの理屈的でない感情論に苦笑する!
「フッ、くだらんな。勇者の仲間がどうしたというのだ?いくら集まろうと所詮は人間だ!我ら魔族と比べれば取るに足りん!たとえ、百人の人間が束になってかかってきても、千人の兵士を集めても!」
バルバロッサはシシスに言う。
「貴様ら人間は魔族の手により滅びるのだ!やれ!お前たち!シシスとその一行どもをバラバラにしてしまえ!」
「ギシャアアアア!」
無数の悪魔と魔物がシシスたちに襲い掛かっていく!
「終わりだぁ!シシスゥーッ!」
一瞬だった!シシスを囲んで飛び掛かった魔物たちが光の粒子となって消えたのだ!残っている魔物たちは驚く!
「…ンッ?!!」
なにが起こったのかバルバロッサは理解できない!
「トラップ魔法発動…」
シシスはクールな声で言う。
「光の支配者。この魔法は…個人の欲望のために利用された怨念たちを浄化して、あるべき場所に帰す魔法。バルバロッサ、お前は幾多の人たちを自分の欲望のために、魔物に変え、支配していた。今ここにいる大半の魔物たちがアンデット属性を持つものがほとんど。王とは!民たちを導く存在!」
シシスは続けて言う。
「バルバロッサ!貴様は王の器に値しない!」
するとバルバロッサが話を遮る!
「きれいごとなどどうでもいい!!そんなもの、この世界のどこにあるというのだぁあああ!」
「確かに、この世界に理想郷は存在しないかもしれない。」
「ならば……!」
「だが、それでも!この世界に住む人々の笑顔を守りたいと思う気持ちはある!」
「……!」
「それがオレの正義だ!!」
「…クク…フッフッフッフッフ……フッハッハッハッハッハッハ!」
バルバロッサは笑いシシスに言う!
「では証明してみせろ!その世界を!そしてこのオレを倒して見せロォオオ!」
バルバロッサは攻撃の合図をする!バルバロッサの上空で待機している魔物たちが襲い掛かってきた!
すると魔法使いのマリアが何やら魔法の壁を作り出した!
シシスたちに突っ込んできた魔物たちは壁にぶつかると次々と光の粒子となって消えていく!
「うっ…!!」
マリアは地面に座り込む。杖で支えるのがやっとだ。それを見たケルーベが心配する。
「マリア!」
「……ごめんなさい…今のでもう…魔力切れよ……」
「くっ!!」
「あぶない!!ああ!!」
「アリー!」
魔物がアリーを捕まえる。しかし、魔物はシシスの斬撃で地面に落ちる。
「大丈夫かアリー!」
バルバロッサはマリアの様子を見て一笑する。
「フッ!無駄なあがきを……」
バルバロッサはシシスたちを背に向け持ち場を去ろうとする。
「決着はついたな…」
ケルーベは己の非力を憎む。
「クソッ……」
すると、シシスがケルーベの肩に手を置く。
「ケルーベ、キミの力はこんなものじゃないはずだ。君にある眠っている本当の力、今それを見せる時だ」
「え?…でも…どうやって……」
「君が海のかなたからやってっ来た侵略者を倒すとき、キミは大きな力を引き出し、モントゴメリー(パーフェクト・セルみたいな人)を倒した。君は迷っているんだ。本当にバルバロッサを倒すべきかどうか」
「ぼくは……」
「今までの戦いを思い出すんだ。オレたちにはやるべきことがある。」
シシスはケルーベたちを背に無数の魔物の軍勢を相手にする。
「オレのやるべきこと…」
ケルーベは力尽きそうなマリアやマリアを助けようとするアリーを見て、シシスの背を見る。
シシスの背には、赤く立派なマントがなびいている!!
「…ふっ」
ケルーベは瞳を閉じて決心する。
「そうだった……そうじゃないか…今もそうさ…オレたちの目的は同じだ」
ケルーベは戦心を燃やす。その瞳は先ほどのケルーベの瞳とは違い、あつく燃える紅色の情熱の色だ!
アリーはマリアの状態を心配する。すると、背後から魔物に魔物に不意をつかれる!
「ああ!」
アリーは驚く!マリアはここまでかと覚悟を決めた…。
氷の凍てつく鋭い爪が二人にに襲い掛かろうとしたその時!その魔物は炎に包まれ、暴れだし消滅した。
「ケルーベ!」
二人は彼の名を言った。そう、二人をケルーベが覚醒して守ったのだ!
シシスは振り返る。そこには、かつてモントゴメリーを倒したケルーベとは比較にならないほど強くなったケルーベがいた。
ケルーベはマリアやアリーほどではないが、二人の魔力を回復させた。
「立てそうか?」
「ええ」「うん!!」
ケルーベはシシスを取り囲む魔物を強大な魔力の剣の一振りで一掃する!
「これは!?」
シシスは驚き、ケルーベを見る。
「ありがとうシシス、おかげで決心がついたよ。さあ行こう!オレたちでバルバロッサを倒すんだ!」
ケルーベはシシスに言う。シシスはケルーベの姿を見て笑う。
「ああ!いこう!」
シシスはケルーベ、マリア、アリーと共にバルバロッサに向かう!
「うおおぉお!」
四人の連携攻撃はすさまじく!魔物の軍勢は一気にかき消されていく!先ほどの劣勢が嘘かのように!!
その爆音がバルバロッサの耳に届き、バルバロッサは振り返る。
「ん?」
「バルバロッサ!お前の野望もここまでだ!!」
シシスたちはバルバロッサに向けて武器を構える。
バルバロッサは目を大きく開く!
「!!」
バルバロッサの目の前には先ほどの四人とは思えないほどの勇気と力を感じ取れていた!
「ククク……フッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハーッ!ハーーーッハッハッハッハッハッハッ!!!!」
バルバロッサはこの状況を逆に歓迎していた!
「そうだぁ!それでこそだぁ!今のお前たちを倒してこそ!!この戦いに意味があるのだ!!!」
バルバロッサは両手を広げ高らかに叫ぶ!
「かかってこい!勇者ども!そして!この世界に住む愚かな人間たちよ!このオレが!この世界の王になるオレが!貴様ら全員を滅ぼしてくれるわぁ!!」
すると、バルバロッサはシシスたちの前に、また新たな悪魔を召喚する!
「出でよ!この世界に寄生し!この地という肉を荒れさせろ!破壊神!アニサキスゥーッ!!」
現れたのは、巨大な糸!その暗黒の糸は!!巨大な魚の体に生えており!うねうねとうごめいている!!
それを見たマリアとアリーはつい気持ちを口に出す。
「うわぁ!!!!キモォッ!!!」
破壊神アニサキスが現れると、上空は雷が鳴り響き、地球が悲鳴を上げているようにも聞こえる!!
「ギュオオオオオオオ!!!!ズドーーーーン!!!」
雷鳴とその暴風が、地球の悲鳴にも破壊神の雄たけびにも聞こえる!!
「なっなんだコイツは?!」
ケルーベは驚く!
「あれは破壊神アニサキス!あらゆる世界に寄生し、世界を荒らす最悪最強の存在だ!奴に寄生されたら最後、その星は激しい暴風と豪雨、雷鳴という悲鳴を上げ、絶命すると言われている!!!」
マリアはケルーベに説明する。
するとシシスは大声で言う。
「ケルーベ!マリア!アリー!行くぞ!!」
「ええ?!」
「え?!!あれを倒すの!!?!!」
マリアとアリーは嫌がっているようだ。シシスは言う。
「二人は女の子で、この気味の悪い相手をしたくはないだろう。しかし!!!あれを倒さなくては!この世界の人々も!奴に寄生された食べ物を食べなくてはならなくなる!!!この世界の運命がかかっている!!力を貸してくれぇ!!!」
「「う、うん!!」」
シシスの言葉を聞いた二人は無理に口角をつりあげ笑顔で答えた。
ケルーベは笑みを浮かべシシスの横に立つ。
「シシス、オレたちはどこにいようと、どんなに離れていようとも、オレたちの絆はいつも一緒だ」
シシスとケルーベは剣を構えて走り出し、マリアとアリーもそれに続く。
「うおおぉおおぉおぉおおぉおおおおおおおおおおおお!!!」
シシスは剣に己の魔力を宿してアニサキスに突っ込む!!
「はああああああ!!」
バルバロッサも抵抗しようとアニサキスに指示する!
「アニサキス!!奴らを血祭りにあげろぉおおおおお!!!」
破壊神アニサキスは、寄生している巨大な魚から、たくさんの仲間を生やして、襲い掛かる!!
「ギュオオオ!!」
たくさんのアニサキスがシシスたちにせまる!!
「いやぁああああああああああああ!!!!」
「ひぃやぁあああああああああああ!!!!」
マリアとアリーは悲鳴を上げる!!
シシスは剣を振って、次々と襲ってくる巨大なアニサキスを切り裂く!
「はあ!」
ケルーベは炎の剣で敵を焼き斬る!
「でやぁ!」
マリアとアリーは悲鳴を上げてアニサキスの群れから逃げ回る!!!
「きゃああああああ!!!」
「いゃああああああ!!!!」
二人には大量のアニサキスが追い回す!
「ぎゃぁああああ!!」
「たすけてぇーーッ!!!」
シシスとケルーベの攻撃で辺りのアニサキスが切断され、かき消される!!
「はぁ…はぁ…はぁ…!!!」
マリアとアリーは息を切らして、シシスとケルーベのおかげでなんとか生き延びた!
二人は泣きそうになりながら言う。
「うぅ……きもちわるかった……」
「もう二度とこんなことしたくない……!!」
ケルーベとシシスは圧倒的な火力と攻撃でアニサキスの仲間を撃破する!
バルバロッサは驚く!
「なにをしている!!破壊神アニサキス!!、巻き返せ!!奴らを駆逐するのだ!!」
「ギュオオオオオオンンッッッッッッ!!!!」
バルバロッサに応えるように豪雨と雷鳴と暴風がなびく!!
無数のアニサキスがシシスたちを襲う!!
「行くぞ!ケルーベ!」
「ああ!」
シシスの声にこたえるケルーベ。
シシスは言う。
「暗黒より明かりを照らせ!邪悪な力を打ち消す大いなる力よ!かき消せ!暗黒の存在を!!」
二人は互いの力を合わせ強大な魔力を増大させる!!そして、次にケルーベが言う!
「火と光よ!!同じ力を持つものよ!!」
二人の剣が交差しているところから、この暗闇に包まれた世界に一点の灯を見せる!
シシスは言う!
「くらえ!オレたちの力を!!」
そして二人は同時に言う!
「「ダイヤモンド!!シャイニングブレイカー!!!」」
その輝く刃は、アニサキスを切り刻み、一瞬にして消し去る!!
「ギュオオオオオオ!!」
アニサキスの寄生していた魚はかき消される。巨大なアニサキスの残りの群れは地面にたたきつけれる!
バルバロッサは二人の成長に驚く!
「クッ……なんだと?!」
シシスとケルーベは剣を下ろし、呼吸を整える。
「ふーっ、やったぜケルーベ!」
「ああ!」
バルバロッサは破壊神アニサキスの様子を見る。
「再生が遅れている…このままでは…ごり押しでも負けるか…」
彼は破壊神アニサキスに指示する。
「アニサキス!!あの二人の小娘の魔力を奪え!!シシスの仲間を補給代わりにしろ!!どんな手段を使っても構わん!!」
すると、破壊神アニサキスは、マリアとアリーの二人に襲い掛かってきた!!
「「きゃああああああ!!」」
二人はアニサキスの群れに追われてしまう!
「マリア!アリー!」
「くっ!今助ける!」
シシスもケルーベも助けに行く!まだ、 シシスとケルーベは、マリアとアリーを追うアニサキスの群れを斬りはらう!
彼らの戦いぶりをバルバロッサの近くで眺めているバルバロッサの愛弟子アビ。
「ふふ、がんばれ~♪」
彼女は応援しながら、この戦いの様子を見守っていた。そんな彼女の背後に黒い糸の影が忍び寄っていた。
「いやああああああ!!」
バルバロッサはマナの悲鳴に気づき振り返る。
「アビ!」
なんと!バルバロッサの召喚した破壊神アニサキスが、シシスの仲間を捕まえるのは困難だと判断して、近くにいる彼の愛弟子マナを狙ったのだ!
「何をしているアニサキス!!やめろ!彼女は敵ではない!」
「いやああああああん!」
バルバロッサは叫ぶが、アニサキスは止まらない!アニサキスは器用な手先(触手)でアビのカラダを触りまわる!
「うわぁああああん!」
「ギュオオオオオオ!!」
アニサキスは大きな雄たけびを上げる!!
「マナ!今すぐ助けるからな!」
バルバロッサはアビのカラダに絡めつくアニサキスを引きはがす!
「お師匠様!助けて!」
「やめろ!アニサキス!やめろ!!」
しかし、バルバロッサは途中で作業を止める。
「………いや…これでいい…!」
「おししょうさま?」
バルバロッサは下見た笑みを浮かべる。
「融合魔法発動!!我が愛弟子アビと!破壊神アニサキスを!!融合させるぅ!!」
「へ?」
アビはバルバロッサのとんでもない言葉に驚く。
「ええ!?」
「ギュオオ!!」
アニサキスはマナの身体と合体しようとする!!
「ぎぃゃぁあぁあぁ!!」
「なんだ?!!」
シシスは思わず叫ぶ!! バルバロッサは言う。
「シシス!!!貴様に勝つためなら!オレは手段など問わん!!お前に勝つためなら!オレは冷酷だろうとなんだってなってやるぅ!」
バルバロッサは呪文を発動させる!
「出でよ!!邪神!アニーラ!!」
無数のアニサキスがアビと混ざり合いその中心から上空に向けて大量のアニサキスを放つ!その無数の暗黒の糸は、地球の上空を覆いつくした!!
暗黒に染められた上空に一つの渦。そこから無数のうごめく糸が形を作り大きな怪物の頭が現れる!
その怪物は大きな口を開けて雄たけびを上げる!
「グォオアァアーーーーーッッ!!」
そして、その怪物の頭から、人型のものが現れる!その人型はアニサキスの糸を集合させ形作り、それは現れた!
「……ふぅぁぁぁぁぁ……………」
破壊神アニサキスが融合した巨大な怪物の頭から現れたそれは、アニサキスの色をした真っ白な肌を持つ金髪のロングの緑の瞳をしたアビの姿だった!その髪には蜘蛛の巣のように、アニサキスの糸が絡みついている。
「なんだ?!」
シシスたちは驚きを隠せない! アビの口元に邪悪な笑みが浮かぶ。
「ふふ、ふふふふふ、私は……邪神……アニーラ……!」
シシスは言う。
「まさか……アビが……アニサキスと……!」
ケルーベは言う。
「邪神……アニーラ……だと……!」
マリアは言う。
「もしかして…あの男…自分の仲間を…!」
バルバロッサは言う!
「さあ!邪神アニーラ!!シシスを葬ってしまえぇエエエエッ!!!」
バルバロッサの指示で邪神アミーラは、怪物の口を開けさせる。
邪神アニーラの一部の破壊神アニサキスが融合した巨大な怪物の口から、さらに、アニサキスがあふれ出し、雨のように降り注ぐ!!
そのアニサキスはシシスとケルーベにめがけて光線のように向かってくる!!
「「うわぁあああああああああ!!」」
地面は何度も光線を受けて爆発する!!
「ふふふふふ……」
シシスとケルーベの二人はアニサキスの群れに襲われてしまう!!
「くっ!」
「あぐっ!」
アニサキスの攻撃に苦戦している二人を、マリアとアリーは愕然と棒立ちする。
シシスとケルーベは地面に膝をつく!
バルバロッサはこの光景を見て高笑いする!
「さあ!シシス!ケルーベ!わたしに膝をついて頭を下げ、わたしに命乞いをしてみせろぉお!」
二人は剣を構えて立ち上がる!
シシスは邪神アニーラに叫ぶ!
「君に聞きたい!なぜ君はそんな奴の側についている!」
ケルーベも叫ぶ!
「そうだ!おまえにとって、バルバロッサが師匠かなんなのか知らんが!仲間を大切にしない奴のために尽くす義理はないはずだ!」
すると、邪神アニーラは、二人の言葉を鼻で笑う!
「ふふ、わたしは、マスター(バルバロッサ=お師匠様)が勝てばそれでいいの。あなたたちは、わたしとお師匠様の人間ゼロ計画のジャマよ!消えて!!」
アニサキスは、再びシシスとケルーベに襲い掛かる!!
「「うわぁああ!!」」
破壊の光線を受け続ける二人!
「あああ!」
「ぐう!」
邪神アニーラは、高笑いする!
「はぁあああああ!!!感じる!!あふれるばかりの魔力が!」
「はははは!!すばらしい!!これが邪神アニーラの力だ!!」
バルバロッサは自分の手を見つめる。
「この力があれば……!……あらゆる世界の反逆者のすべての生命を破壊し……反逆者のすべてを破壊することで……オレは……オレはぁ!!すべての世界を支配する王になれるぅ!!!」
バルバロッサは歓喜の声を上げながら、両手を大きく広げた!
「これで……オレは!!オレはぁあ!!全宇宙の支配者となるのだぁ!!!」
「…………」
バルバロッサの言葉を聞いたシシスとケルーベは、静かに立ち上がり剣を構える!
もはやこれは、シシスとケルーベの二人とバルバロッサと邪神アニーラとの戦いだ。圧倒的な力の前にマリアとアリーは愕然と見届けることしかできなかった。
ケルーベは二人に声をかける。
「マリア!アリー!」
「え?あわわ?!はい!!」
突然、名前を呼ばれて驚くマリアとアリー。
「この戦いが終わったら、またみんなで幸せに暮らそう」
「え?ううん!!そうね!そうよ!あんたたち二人が頑張らばらないと世界は終わりよ!ふたりとも男なんだから頑張って!」
「え?マリア、そんな…」
マリアの薄情な言葉にアリーは口を挟もうとするが…目の前の恐怖に負ける。
「…………………頑張って!!!二人とも!!!!世界の運命はあなたたちにあるわぁーー!!!!」
シシスとケルーベは二人の応援に勇気がわく!
「うおおおおおおおおおおお!!!!」
「行くぞぉーーーーーー!!!」
シシスとケルーベは再び、アニサキスの大群に立ち向かう! シシスとケルーベの二人は、アニサキスの大群の群れに攻撃をあたえる!
邪神アニーラは二人の底なしの力に驚く!
「ぐっ!一体どこから…!そんな力が…!」
シシスとケルーベは再び力を合わせ!特大な技を邪神アニーラにぶつけようとした!
シシスは言う。
「我らが極めし力よ!!」
続けて順番にケルーベが言う。
「我らの強き友情の絆よ!!」
「照らし出せ!この暗黒に包まれた世界に希望の光を!!」
「焼き尽くせ!!暗黒の化身(邪神アニーラ)を!!」
「「今この一撃にすべてをかけて!!」」
シシスとケルーベの長ったらしい言葉にいら立ちを見せたバルバロッサは口をはさむ!
「もうイイィーーーッ!!!!!邪神アニーラ!!二人を始末しろぉ!!」
邪神アニーラは二人に攻撃しようと接近する!!
「はぁあああああああああああ!!」
「「ブレイヴ!!カリバーーーーーーーッ!!!」」
シシスとケルーベの二人の剣には、巨大な光が輝きをみせて、ふたりは邪神アミーラに剣を振りかざす!! シシスとケルーベの二人の巨大な光の斬撃は、アニサキスの群れをかき消していく!!
そしてその巨大な光の斬撃は、邪神アニーラにせまる!!
「ふぇ?!あわ?!ふぅわぁアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
強大な光は瞬く間に星を包み、上空を覆っていたアニサキスを木っ端みじんに焼き尽くし!吹っ飛ばしたのだ!
邪神アニーラは、その強力な攻撃を受け、全身に傷を負い、その衝撃により吹き飛ばされてしまう!!
「うわ!!ああ…!!」
邪神アニーラは無理やり引きはがされて腕や足がない状態だ。彼女の腕や足からは、赤い糸のようなものが垂れている状態だ!とても立てる状態ではない。
もはやその姿は、白い肌をしたマナだ。
「うわぁああああああ………わたしの手がぁあああ………足がぁぁぁぁぁ………」
マナは苦しそうにして自分の腕と足をなくしたことに泣いている。
「バルバロッサ!覚悟しろ!」
シシスはバルバロッサに言い、ケルーベと共に権を構える。
バルバロッサは言う。
「お前らが、うざったらしく、異常なほど仲がいいのはわかった。しかし!!!」
バルバロッサはマントをなびかせ、二人の前でかまえる!
「これが最終兵器(邪神アニーラで最後)だと思わぬことだ!」
すると、バルバロッサは、大きな黒い球体を取り出したのだ! その球体は、禍々しいオーラを放っていた!
シシスはそれを見て聞く!
「なんだそれは!」
バルバロッサは説明する!
「こいつは……オレの最終兵器だ!!これは卵だ!ある者のな…」
シシスとケルーベはその不気味な卵を見つめる。
「古より伝われし、死の神よ!よみがえれ!!この反逆者に死を与えろ!そして!我が召喚に応えよ!!ブラックデス!オーバー!!グリフォオオン!!」
シシスとケルーベは剣を構える!
アリーはケルーベに言う。
「ケルーベ!お願い!世界を救って!」
アリーは嘘の涙を浮かべながら、ケルーベに言う!
「ああ!!まかせろ!!」
マリアはアリーがケルーベを応援しているのを見てシシスに応援する。
「シシス!頑張ってぇ!」
「ああ!!」
バルバロッサはシシスとケルーベに言う。
「どうだぁ?死を目の前にした気分は?」
すると、シシスとケルーベが笑みを浮かべる。
「ふっ、いまさらなんだというんだ。オレたちは、なんども死線を共にした仲だ。」
「いろんな怪物を倒してきた!今もそうだ!」
「「オレたちの!!」」
再びバルバロッサは二人の話を遮る!
「もうイイーーーーーッ!!!」
バルバロッサは召喚したグリフォンに攻撃の指示をする!
「やれ!シシスとケルーベを血祭りにあげろおおおお!!」
死の化身のグリフォンはシシスとケルーベに襲い掛かる!!
「「はあ!!」」
シシスとケルーベの二人は剣を構え、グリフォンに攻撃をする! グリフォンは鋭い爪でケルーベに攻撃をするが、ケルーベはそれを軽々とかわす! シシスとケルーベの攻撃によってグリフォンは斬撃を受けるがダメージがない!
「くそ!なんて硬い体してやがる!」
「これじゃあ、こっちがダメージを受けてしまうぞ!!」
グリフォンは翼を羽ばたかせる!その風圧にシシスとケルーべは飛ばされそうになるが、なんとか踏みとどまる。
シシスはバルバロッサに問う。
「バルバロッサ、これが本当に最終兵器なのか?もっと別になにか隠しているだろう?お前の王宮には確か一匹の魔物がいたはずだ…」
バルバロッサは答える。
「ふっ、さすがシシスとケルーベ、オレが見込んだ男だけある。だがな、この最終兵器こそが、本当の切り札なのだ。なぜなら……」
シシスとケルーベは剣を構え、バルバロッサの真剣な表情をうかがう。
「コイツがオレの大事に育てていた!まだ小さいアルマジロドラゴンを食っちまったからなーーーーッ!!!」
「……え?」
「そうなのか…!なんか……気の毒だな…」
二人の同情などいらないとバルバロッサは言う!
「だまれ!貴様らなど!我が二番目にかわいがっているグリフォンだけで十分だ!やれ!!グリフォン!破壊のブラストストリィイイイイイム!!!」
グリフォンはくちばしを開き口から大きなエネルギーを放出する!!
マリアとアリーはシシスとケルーベを見捨てて走って逃げる!
アリーはマリアに聞く。
「やっぱり戻った方がいい?!!」
マリアは言う。
「あんな怪物、アタシたちじゃ到底手に負えないわ!ここは兄のケルーベとシシスがなんとかするわ!あたしは自分の命が惜しいのよぉおお!」
「ごめんなさい!!おにいちゃぁん!妹を許してぇ!」
シシスとケルーベが気づかない内に二人は逃げる!可能な限り!
バルバロッサは説明する。
「私のグリフォンは、捕食した生き物の特性を取り込み技や器官、狩りに使えそうなものなら、なんでも手に入れられる。そう!この技は!私が一番かわいがっていたアルマジロドラゴンの成体になったら使える破壊の技なのだぁあああああああ!!!しねぇえええ!!シシスゥーーーッ!!そして、ケルゥウウベェーッ!!いちいち二人の名を言うのはうんざりだぁあああああ!!消えろォオ!!」
グリフォンが放った一撃は辺りを飲み込み、大地は荒廃した。
「………ふっ…」
勝利に確信したバルバロッサはこの場を去ろうとするが…。
「トラップ魔法…発動…」
「!!」
バルバロッサはシシスとケルーベが生きていることに気づく!
無傷だ!!
「なぜ!あの攻撃を受けても生きていられるのだ!」
「その答えはこうだ」
シシスはある腕輪を見せる。
「マリアの加護。この特性は、信頼している相手に腕輪をはめることで、もし、死に直面する大きな攻撃を受けた時、その対象を守るため、契約者がすべての攻撃を受け止める!」
バルバロッサは聞く。
「……では…その攻撃を…誰が……」
するとケルーベが答える。
「あれを見ろ」
バルバロッサがケルーベの指を刺した方向を見ると、そこには、マリアとアリーが地面に頭を突っ込んで再起不能になっている姿だった。
「き、きさまら…仲間を…」
バルバロッサが言うと、シシスとケルーベはバルバロッサの話をさえぎるように言う。
「「マリアとアリーが!!オレたちのために!!世界のために!!引き受けてくれたんだ!!!」」
シシスとケルーベは剣を構える!
「「いくぞ!バルバロッサ!オレたちの友情の力を!!!」」
シシスとケルーベは同時に攻撃を仕掛ける!
「フン!くだらん!その友情とやらも今ここで終わりにしてやろう!」
「「終わりだ、バルバロッサ!エクサ!!!カリバーーーーーーーッ!!!!!」」
「ぐぅわぁあああああああああああ!!!」
シシスとケルーベの攻撃によって、グリフォンは倒され、バルバロッサもかき消される!!
「そんな…お師匠様!」
バルバロッサの敗北。それは黒魔族の敗北を意味していた。世界は二人の手で救われたのだ。
「くっ!よくもお師匠様を…!」
アビは失った手と足を再生させるが…
「あれ?力が…」
一人の白い肌を持つ黒魔法族の女性マナは、自身の違和感に気づく。世界中に散らばった破壊神アニサキスの一部が消えていったのだ。
破壊神アニサキスの力はシシスとケルーベの二人の合わせた力で、弱くなり消滅したのだ。
「…そんな…」
アビは自身の手を見るなり、体が元に戻ることを感じるしかなかった。
そこには、破壊神アニサキスと融合される前のアビの姿だった。
「くっ…!」
アビは勝利に勝ち誇っているシシスとケルーベをにらみ、その場から逃げようとするが…。
数人の何者かに出くわし、拘束される。
「やめて!はなして!」
「黙れ!黒魔族!!」
「黒魔族じゃない!私は……ただの人間よ!!(嘘)」
「貴様が黒魔族だということはわかっている!!」
「違う!黒魔族なんかじゃない!!」
そしてアビは、謎の教団に誘拐されてしまう!
(ムッ……なんとか誤魔化して乗り切ろうと思ったのに……)
やはり世界のあちこちで暴れすぎて、ごまかしきれないようだ。
彼女は、バルバロッサと共に悪事の限りを尽くした悪の魔女っ子なのだ。
「ちがうのぉ~!お願いだから信じてぇええええええ!!!」
アビは謎の教団に連れていかれる…。
「あ、あれ…?ここは…牢…?わたしは…一体…。」
「よう。レイチェルお嬢様。」
「だ、だれ…?」
「おや?お忘れですか?わたしですよ?あなたに捨てられた哀れなゴミくずのユウタですよ。」
「ち…違う…わたしは…なにも…。」
「あぁあん!?あれだけのことをしといて忘れたとか、覚えてないとか言わせないぞぉ?」
「わ…わたしは…。ああ…。」
みるみる蘇るおぞましい悪事を働いた記憶。あたかも自分の意志でやったような感覚。当時の悪事による快楽と喜びと野心がうずく感情がよみがえる。
「さあ!お楽しみの始まりだ!」
「ぎゃぁあああああ!」
レイチェルの叫び声は、牢屋中に響き渡った。
レイチェルは、困惑する!
レイチェルの困惑している表情を見て悟った東條ユウタが口を開く。
「どうしてかって顔しているなぁ?だから言っただろ?復讐してやるって。この瞬間をずっと待っていたんだ。覚悟しろや?レイチェル!さあ!続きだ!!」
ユウタはムチを振る。
「あぁあ!」
「どうした!もっと鳴け!鳴き喚きやがれ!」
「あぐっ!」
「まだまだ!これからだぜぇ!」
「うっ!あっ!!うわあああーーーッ!!」
「クッフハハハハハ!愉快だ!このゴミクズめぇ!よくもさんざんやってくれたなぁ!」
ユウタはムチを振り続ける。一方、レイチェルは反省どころかユウタを逆恨みしていた。
(よくも…!この小汚い分際が!許さない!)
ムチを打たれるレイチェル。レイチェルは悲鳴を上げる。
「うわぁああああ!」
それからレイチェルは全身をムチで打たれて傷だらけになり崩れ落ちる。
「さて、また遊びは今度な?」
勇者ユウタは、レイチェルを牢に閉じ込め離れる。
「はぁ…はぁ…。ごくっ…。」
レイチェルは脱獄を考える。ミランダとレイチェルは同じことを考えており、同化はかなり進んでいた。
(なんとかして、ここから出ないと…。)「うぅ…!」
痛みに苦しむレイチェル。
レイチェルはこっそり脱獄に成功してアジトを抜けた。しかし、この見晴らしのいい草原を走るのは無謀だ。
後ろから馬に乗って追いかけるユウタにつかまるのは想像はつく。よって、レイチェルは森に入り、町に戻ろうと考えた。
「ここまで来たら追ってこないでしょ…。」
レイチェルは冷静に考えてただけのことはあった。しかし、この森は、入った人を帰さない森、魔女の森と呼ばれるところだとは知らなかった。
レイチェルは安堵するが人のいないはずの森の中で何者かに呼び止められる。
見つかったのかとレイチェルは驚く。
(見つかった!?)
振り向くとそこには魔法使いの男性がいた。
「ふむ、人間の女か。」
レイチェルは魔法使いの顔を見て好意を抱く。
(イケメン、カッコいい。)
「ここでなにをしている?」
男はレイチェルに尋ねる。
「山賊の追手に追われているんです!助けてください!」
もちろん嘘だ。
男は考え事をする。しかし、怪しい笑みを浮かべる。
「夜の森を歩くのは危険だ。私の家に泊まるといい。」
「ありがとうございます!」
レイチェルも怪しい笑みを浮かべるが、これが魔法使いの男の罠だと知らず。
「さあ、軟膏を塗ってあげよう。」
「あ、はい…。」
軟膏を塗ってもらったレイチェルは、魔法使いの男から温かいスープをいただいた。
男はレイチェルが食事をしているところを眺め問いかける。
「どうかな?」
「おいしいです。特にこのスープの肉が柔らかくて。」
「フフフ、そうか、良かったよ」
男はレイチェルにバレないように下見た笑みを浮かべる。
そして、レイチェルは寝室を借り眠りに落ちる。
(しばらく、ここでしっかり休んで…)レイチェルは寝静まった。
しかし、目を覚ますと。
魔法陣が描かれた部屋に拘束されていたのだ。
「目が覚めたようだな。念のために睡眠薬を入れて良かったよ。」
「こ、これは!?」
「ああ、これか。ある冥界に行ってしまった私のかわいい愛弟子を蘇らせる装置さ。」
「え?」
レイチェルは自分の状況に理解して、魔法使いの男を説得しようと試みる。
「お待ちください!いくら熟達した魔術師といえど、死んだ人間を呼び戻すには、その者の血と肉などが必要です!こんな無駄なこと、早くやめましょう!」
男は、レイチェルの魔術の知識に興味深そうにする。
「ほう、黒魔術について知っているとは、ただの平凡貴族ではなさそうだな。たくさん人を殺してきたのだろう?」
男の会話を聞きレイチェルはやめるように言う。
「わかったでしょう!もうこんなことは!」
レイチェルは説得をするが、魔法使いの男は鼻笑いをする。
「クックックック。」
レイチェルは男の鼻笑いに不気味に感じる。
「何がおかしいの?」
すると、男はとんでもない事実を言う。
「そろっているさ。」
「え?」
「お前の腹の中に。」
「まさか…。」
「そうさ。お前に先ほど食べさせたシチューは、勇者シシスに破壊された、わたしの愛弟子の一部だ。腐らないように丁寧に保存して、この機会をずっと待っていたんだ。」
「う…おえ…。」
「もう今更、吐こうとしても無駄だ。時間的にもすでに胃を通っているからな。それと、あまり無駄話はしたくない。今こうしている間もお前の腸を通り排泄物になってしまっては元も子もない。」
男は続けて話す。
「今からお前の体に私の愛弟子の魂を入れる。お前はその魂の器となるのだ。」
「ひぃいい!」
レイチェルは悲鳴を上げるが男はレイチェルを煽るようにヘタな落ち着きをさせようと語る。
「安心しろ。肉体レベルでも遺伝子レベルでも復活し、お前の魂は、永遠に愛弟子の中に残る。」
男は時間を無駄にしたくないはずなのにさらにしゃべる。
「お前の血と肉を傷の手当の最中に採取させてもらい調べたよ。お前の体には、特殊な遺伝子操作が施されている。傷も常人に比べ治るのが早い。おかげで、傷の完治まで無駄な看病をする必要がない。魔法でもわからない、その天から与えられた恵み物は、我が愛弟子の新たな器となって引き継がれるだろう。」
レイチェルは男の意味不明な発言に動揺し、無駄な命乞いをする。
「やめて…せっかくの…せっかく手に入れた人生が…。」
男はレイチェルの命乞いを無視して術を発動させる。
「出でよ!冥界の扉よ!そして開け!なんじ!我が召喚に応えよ!」
レイチェルの足元から暗黒の渦の円状が現れる。
「この女を生贄にぃ!私の望む魂を呼び戻せぇ!」
黒い渦はレイチェルを飲み込む。
「イヤァアアーー!!」
レイチェルは絶叫する。
「さあ!復活せよ!わが愛弟子!」
「ひぃ…いやぁああああ!」
黒い渦はレイチェルを飲み込みうごめく。すると、黒い円状から謎の人型が現れ、レイチェルを飲み込んでいる渦に入り込む。
レイチェルは苦し紛れに声を上げる。
「ああああああ…!」
そして、レイチェルの体に変化が起こる。
肉と骨がきしむような音を出し、ふり絞った弱い声をあげながらもがきだすレイチェル。
レイチェルのおなかの中にある男の愛弟子の肉片が、レイチェルの肉体を取り込み再生をする。
肉体レベルでも遺伝子レベルでも混ざり合いレイチェルの髪の色にも変化が起きる。
そして変化が終わるとそこには、金髪の女性が床に座っていた。
「あれ?お師匠様?」
「ふっ、儀式は成功した。」
「わたし、確か勇者シシスに倒されて?」
「お前を生き返らせたのだ。この森には人が来ないから、生贄がなかなか捕まらない。」
「やったー!それじゃもう一度勇者に挑めばいいの?」
「ッフッフッフッフ。せっかく蘇らせたお前を死なせたくはない。お前は私のそばにいろアビ。」
「はぁ~い!」
こうして、レイチェルの肉体を元に復活したマナは魔法使いの男と共に世界征服に挑む!
そして、お師匠とよばれる師と共に、人間に魔物の卵を植え付け、世界を支配しようと試みる。
勇者シシスは現れなかったが、その他の勇者が二人に挑んできた!
「そこまでだ!バルバロッサ!お前の好きにはさせない!」
男は高笑いする。
「クックックック!来たか!!剣聖の勇者ケルーベ!」
「覚悟しろ!魔王!今日こそ貴様を倒す!」
「フッ!お前の相手はコイツだ!」
アビの師匠の男は、自分のことをバルバロッサと名乗っているようだ。
男が叫ぶと勇者の足元の地面が崩れ、大きな怪物が現れた!
「グオオオオオオ!」
「まだ駒を持っていたのか?!」
その様子をバルバロッサの隣で眺めているアビ。
「頑張ってね勇者ちゃん♪」
「待ってろ!すぐにお前たちのところに行くからな!」
すると、勇者の仲間の魔法使いの女が勇者に語り掛ける。
「勇者さん。ここは私に任せてください。」
「え!?」
「あの人は私が倒します。だから、早く行ってください。」
「わかった。任せるぞ。」
「はい!」
そして勇者は、もう一人の仲間の少女と一緒に、城へ向かう。
「チィ!行かせるものか!行け!我が眷属たちよ!」
バルバロッサは、配下の魔族たちをけしかける。しかし、
「させません!」
少女は杖を振りかざし魔法を唱える。
「氷結地獄!」
辺り一面が凍り付き、バルバロッサの配下たちは、動けなくなる。
「ぬう!やるな!だがこれならどうだ!!」
バルバロッサはさらに強力な魔物を召喚する!
「獄炎の世界より現れし悪魔よ!焼き尽くせ!立ちはだかる敵を!出でよ!そして我が召喚に応じよ!デス・フレイム!」
その魔物は、バルバロッサの召喚に応じて自分の体に炎を纏わせ、勇者たちの前に立ちはだかる!
「!!」
「きゃあ!」
「大丈夫ですか?!」
「ありがとうございます。」
「今のうちに急いで!」
「はい!」
二人は、バルバロッサから逃げるようにその場を離れる。
「逃がすか…!デスフレイム!あいつらを追え!そして勇者どもを殺せ!」
デス・フレイムは、勇者を追いかけようとするが、
「させません!」
「ガアアアア!」
デス・フレイムは少女に攻撃するが、
「アイスウォール!」
少女の前に、氷の壁ができる!
「ムダだ!デスフレイムの熱は無限!低温の限界は原子が停止した状態だ!つまり絶対零度、それが貴様の限界だ!」
デスフレイムは氷の壁を難なく突破する!
「くっ…!ならば!」
少女は天候を操る!空は曇りだし、雨が降りそうだ。バルバロッサは先読みして、新たな魔物を召喚する!
「くっ!雨で倒すつもりか!そうはさせん!我が召喚に応えよ!嵐の支配者よ!薙ぎ払え!暴風のごとき息吹で!出でよ!ミストブレス!」
「グアア!」
現れたのは、雷雲と風を司るドラゴンだった。
そして、激しい雷と竜巻を起こす!
「この竜の力は天候を支配する程度ではないぞ。」
「きゃあああ!」
「大丈夫ですか?!」
「はい…」
勇者一行が苦戦をしている光景を眺めて笑うバルバロッサ。
「…フン、しょせんは平民のかき集め程度。貴様らでは、わたしを止めることはできん!」
勇者たちの前には無数の魔物たちが。
「…クソ!終わりか…!」
勇者ケルーベがあきらめかけたその時!
「よくもちこたえてくれた」
「あ…あなたは…!」
ケルーベは顔を上げて、声の主を見る。
「貴様は…!」
バルバロッサも声の主を見て驚く!
「後はオレに任せてくれ…」
声の主、その姿を見て知らない者はいないだろう…そう、彼こそが!あの伝説の勇者シシスなのだ!
バルバロッサはシシスを見て警戒しシシス(遊戯王の武藤遊戯みたいな人)に言う。
「シシス、待っていたぞ…」
「お前の野望はここまでだ!バルバロッサ!」
「クックックックッ…フッフッフッフッ…ハーッハッハッハッハッハ!!!」
「何がおかしい!」
「これが笑わずにはいられるか?」
「なに?」
「お前一人で、この数の魔物を相手にできると思っているのか?」
「なに!?」
すると、バルバロッサは手を上げる。すると、さらに多数の魔物が現れる!
「貴様はオレに勝つことなどできん!さあ、どうする!シシス!どうあがく!!」
バルバロッサは自信と確信に満ちていた!
「………フッ…」
シシスは笑みを浮かべる。
「バルバロッサ、かつての戦いで少しは学んだようだな…しかし」
シシスは勝利と自信を確信したその瞳でバルバロッサに言う!
「お前は強い。だが、オレの強さをまだ理解していない。」
「なに?」
バルバロッサは聞く!
「では聞こう!お前の言う!お前の理論として正しい!この絶望的な状況を一人でくつがえせるものとは!」
「……一人ではない。オレには仲間がいる。マリア(魔法使いの女性)や、アリー(少女)、そしてオレと共に勇者として立ち上がったケルーベ。オレたちが手を合わせば、どんな敵だって怖くない!」
バルバロッサはシシスの理屈的でない感情論に苦笑する!
「フッ、くだらんな。勇者の仲間がどうしたというのだ?いくら集まろうと所詮は人間だ!我ら魔族と比べれば取るに足りん!たとえ、百人の人間が束になってかかってきても、千人の兵士を集めても!」
バルバロッサはシシスに言う。
「貴様ら人間は魔族の手により滅びるのだ!やれ!お前たち!シシスとその一行どもをバラバラにしてしまえ!」
「ギシャアアアア!」
無数の悪魔と魔物がシシスたちに襲い掛かっていく!
「終わりだぁ!シシスゥーッ!」
一瞬だった!シシスを囲んで飛び掛かった魔物たちが光の粒子となって消えたのだ!残っている魔物たちは驚く!
「…ンッ?!!」
なにが起こったのかバルバロッサは理解できない!
「トラップ魔法発動…」
シシスはクールな声で言う。
「光の支配者。この魔法は…個人の欲望のために利用された怨念たちを浄化して、あるべき場所に帰す魔法。バルバロッサ、お前は幾多の人たちを自分の欲望のために、魔物に変え、支配していた。今ここにいる大半の魔物たちがアンデット属性を持つものがほとんど。王とは!民たちを導く存在!」
シシスは続けて言う。
「バルバロッサ!貴様は王の器に値しない!」
するとバルバロッサが話を遮る!
「きれいごとなどどうでもいい!!そんなもの、この世界のどこにあるというのだぁあああ!」
「確かに、この世界に理想郷は存在しないかもしれない。」
「ならば……!」
「だが、それでも!この世界に住む人々の笑顔を守りたいと思う気持ちはある!」
「……!」
「それがオレの正義だ!!」
「…クク…フッフッフッフッフ……フッハッハッハッハッハッハ!」
バルバロッサは笑いシシスに言う!
「では証明してみせろ!その世界を!そしてこのオレを倒して見せロォオオ!」
バルバロッサは攻撃の合図をする!バルバロッサの上空で待機している魔物たちが襲い掛かってきた!
すると魔法使いのマリアが何やら魔法の壁を作り出した!
シシスたちに突っ込んできた魔物たちは壁にぶつかると次々と光の粒子となって消えていく!
「うっ…!!」
マリアは地面に座り込む。杖で支えるのがやっとだ。それを見たケルーベが心配する。
「マリア!」
「……ごめんなさい…今のでもう…魔力切れよ……」
「くっ!!」
「あぶない!!ああ!!」
「アリー!」
魔物がアリーを捕まえる。しかし、魔物はシシスの斬撃で地面に落ちる。
「大丈夫かアリー!」
バルバロッサはマリアの様子を見て一笑する。
「フッ!無駄なあがきを……」
バルバロッサはシシスたちを背に向け持ち場を去ろうとする。
「決着はついたな…」
ケルーベは己の非力を憎む。
「クソッ……」
すると、シシスがケルーベの肩に手を置く。
「ケルーベ、キミの力はこんなものじゃないはずだ。君にある眠っている本当の力、今それを見せる時だ」
「え?…でも…どうやって……」
「君が海のかなたからやってっ来た侵略者を倒すとき、キミは大きな力を引き出し、モントゴメリー(パーフェクト・セルみたいな人)を倒した。君は迷っているんだ。本当にバルバロッサを倒すべきかどうか」
「ぼくは……」
「今までの戦いを思い出すんだ。オレたちにはやるべきことがある。」
シシスはケルーベたちを背に無数の魔物の軍勢を相手にする。
「オレのやるべきこと…」
ケルーベは力尽きそうなマリアやマリアを助けようとするアリーを見て、シシスの背を見る。
シシスの背には、赤く立派なマントがなびいている!!
「…ふっ」
ケルーベは瞳を閉じて決心する。
「そうだった……そうじゃないか…今もそうさ…オレたちの目的は同じだ」
ケルーベは戦心を燃やす。その瞳は先ほどのケルーベの瞳とは違い、あつく燃える紅色の情熱の色だ!
アリーはマリアの状態を心配する。すると、背後から魔物に魔物に不意をつかれる!
「ああ!」
アリーは驚く!マリアはここまでかと覚悟を決めた…。
氷の凍てつく鋭い爪が二人にに襲い掛かろうとしたその時!その魔物は炎に包まれ、暴れだし消滅した。
「ケルーベ!」
二人は彼の名を言った。そう、二人をケルーベが覚醒して守ったのだ!
シシスは振り返る。そこには、かつてモントゴメリーを倒したケルーベとは比較にならないほど強くなったケルーベがいた。
ケルーベはマリアやアリーほどではないが、二人の魔力を回復させた。
「立てそうか?」
「ええ」「うん!!」
ケルーベはシシスを取り囲む魔物を強大な魔力の剣の一振りで一掃する!
「これは!?」
シシスは驚き、ケルーベを見る。
「ありがとうシシス、おかげで決心がついたよ。さあ行こう!オレたちでバルバロッサを倒すんだ!」
ケルーベはシシスに言う。シシスはケルーベの姿を見て笑う。
「ああ!いこう!」
シシスはケルーベ、マリア、アリーと共にバルバロッサに向かう!
「うおおぉお!」
四人の連携攻撃はすさまじく!魔物の軍勢は一気にかき消されていく!先ほどの劣勢が嘘かのように!!
その爆音がバルバロッサの耳に届き、バルバロッサは振り返る。
「ん?」
「バルバロッサ!お前の野望もここまでだ!!」
シシスたちはバルバロッサに向けて武器を構える。
バルバロッサは目を大きく開く!
「!!」
バルバロッサの目の前には先ほどの四人とは思えないほどの勇気と力を感じ取れていた!
「ククク……フッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハーッ!ハーーーッハッハッハッハッハッハッ!!!!」
バルバロッサはこの状況を逆に歓迎していた!
「そうだぁ!それでこそだぁ!今のお前たちを倒してこそ!!この戦いに意味があるのだ!!!」
バルバロッサは両手を広げ高らかに叫ぶ!
「かかってこい!勇者ども!そして!この世界に住む愚かな人間たちよ!このオレが!この世界の王になるオレが!貴様ら全員を滅ぼしてくれるわぁ!!」
すると、バルバロッサはシシスたちの前に、また新たな悪魔を召喚する!
「出でよ!この世界に寄生し!この地という肉を荒れさせろ!破壊神!アニサキスゥーッ!!」
現れたのは、巨大な糸!その暗黒の糸は!!巨大な魚の体に生えており!うねうねとうごめいている!!
それを見たマリアとアリーはつい気持ちを口に出す。
「うわぁ!!!!キモォッ!!!」
破壊神アニサキスが現れると、上空は雷が鳴り響き、地球が悲鳴を上げているようにも聞こえる!!
「ギュオオオオオオオ!!!!ズドーーーーン!!!」
雷鳴とその暴風が、地球の悲鳴にも破壊神の雄たけびにも聞こえる!!
「なっなんだコイツは?!」
ケルーベは驚く!
「あれは破壊神アニサキス!あらゆる世界に寄生し、世界を荒らす最悪最強の存在だ!奴に寄生されたら最後、その星は激しい暴風と豪雨、雷鳴という悲鳴を上げ、絶命すると言われている!!!」
マリアはケルーベに説明する。
するとシシスは大声で言う。
「ケルーベ!マリア!アリー!行くぞ!!」
「ええ?!」
「え?!!あれを倒すの!!?!!」
マリアとアリーは嫌がっているようだ。シシスは言う。
「二人は女の子で、この気味の悪い相手をしたくはないだろう。しかし!!!あれを倒さなくては!この世界の人々も!奴に寄生された食べ物を食べなくてはならなくなる!!!この世界の運命がかかっている!!力を貸してくれぇ!!!」
「「う、うん!!」」
シシスの言葉を聞いた二人は無理に口角をつりあげ笑顔で答えた。
ケルーベは笑みを浮かべシシスの横に立つ。
「シシス、オレたちはどこにいようと、どんなに離れていようとも、オレたちの絆はいつも一緒だ」
シシスとケルーベは剣を構えて走り出し、マリアとアリーもそれに続く。
「うおおぉおおぉおぉおおぉおおおおおおおおおおおお!!!」
シシスは剣に己の魔力を宿してアニサキスに突っ込む!!
「はああああああ!!」
バルバロッサも抵抗しようとアニサキスに指示する!
「アニサキス!!奴らを血祭りにあげろぉおおおおお!!!」
破壊神アニサキスは、寄生している巨大な魚から、たくさんの仲間を生やして、襲い掛かる!!
「ギュオオオ!!」
たくさんのアニサキスがシシスたちにせまる!!
「いやぁああああああああああああ!!!!」
「ひぃやぁあああああああああああ!!!!」
マリアとアリーは悲鳴を上げる!!
シシスは剣を振って、次々と襲ってくる巨大なアニサキスを切り裂く!
「はあ!」
ケルーベは炎の剣で敵を焼き斬る!
「でやぁ!」
マリアとアリーは悲鳴を上げてアニサキスの群れから逃げ回る!!!
「きゃああああああ!!!」
「いゃああああああ!!!!」
二人には大量のアニサキスが追い回す!
「ぎゃぁああああ!!」
「たすけてぇーーッ!!!」
シシスとケルーベの攻撃で辺りのアニサキスが切断され、かき消される!!
「はぁ…はぁ…はぁ…!!!」
マリアとアリーは息を切らして、シシスとケルーベのおかげでなんとか生き延びた!
二人は泣きそうになりながら言う。
「うぅ……きもちわるかった……」
「もう二度とこんなことしたくない……!!」
ケルーベとシシスは圧倒的な火力と攻撃でアニサキスの仲間を撃破する!
バルバロッサは驚く!
「なにをしている!!破壊神アニサキス!!、巻き返せ!!奴らを駆逐するのだ!!」
「ギュオオオオオオンンッッッッッッ!!!!」
バルバロッサに応えるように豪雨と雷鳴と暴風がなびく!!
無数のアニサキスがシシスたちを襲う!!
「行くぞ!ケルーベ!」
「ああ!」
シシスの声にこたえるケルーベ。
シシスは言う。
「暗黒より明かりを照らせ!邪悪な力を打ち消す大いなる力よ!かき消せ!暗黒の存在を!!」
二人は互いの力を合わせ強大な魔力を増大させる!!そして、次にケルーベが言う!
「火と光よ!!同じ力を持つものよ!!」
二人の剣が交差しているところから、この暗闇に包まれた世界に一点の灯を見せる!
シシスは言う!
「くらえ!オレたちの力を!!」
そして二人は同時に言う!
「「ダイヤモンド!!シャイニングブレイカー!!!」」
その輝く刃は、アニサキスを切り刻み、一瞬にして消し去る!!
「ギュオオオオオオ!!」
アニサキスの寄生していた魚はかき消される。巨大なアニサキスの残りの群れは地面にたたきつけれる!
バルバロッサは二人の成長に驚く!
「クッ……なんだと?!」
シシスとケルーベは剣を下ろし、呼吸を整える。
「ふーっ、やったぜケルーベ!」
「ああ!」
バルバロッサは破壊神アニサキスの様子を見る。
「再生が遅れている…このままでは…ごり押しでも負けるか…」
彼は破壊神アニサキスに指示する。
「アニサキス!!あの二人の小娘の魔力を奪え!!シシスの仲間を補給代わりにしろ!!どんな手段を使っても構わん!!」
すると、破壊神アニサキスは、マリアとアリーの二人に襲い掛かってきた!!
「「きゃああああああ!!」」
二人はアニサキスの群れに追われてしまう!
「マリア!アリー!」
「くっ!今助ける!」
シシスもケルーベも助けに行く!まだ、 シシスとケルーベは、マリアとアリーを追うアニサキスの群れを斬りはらう!
彼らの戦いぶりをバルバロッサの近くで眺めているバルバロッサの愛弟子アビ。
「ふふ、がんばれ~♪」
彼女は応援しながら、この戦いの様子を見守っていた。そんな彼女の背後に黒い糸の影が忍び寄っていた。
「いやああああああ!!」
バルバロッサはマナの悲鳴に気づき振り返る。
「アビ!」
なんと!バルバロッサの召喚した破壊神アニサキスが、シシスの仲間を捕まえるのは困難だと判断して、近くにいる彼の愛弟子マナを狙ったのだ!
「何をしているアニサキス!!やめろ!彼女は敵ではない!」
「いやああああああん!」
バルバロッサは叫ぶが、アニサキスは止まらない!アニサキスは器用な手先(触手)でアビのカラダを触りまわる!
「うわぁああああん!」
「ギュオオオオオオ!!」
アニサキスは大きな雄たけびを上げる!!
「マナ!今すぐ助けるからな!」
バルバロッサはアビのカラダに絡めつくアニサキスを引きはがす!
「お師匠様!助けて!」
「やめろ!アニサキス!やめろ!!」
しかし、バルバロッサは途中で作業を止める。
「………いや…これでいい…!」
「おししょうさま?」
バルバロッサは下見た笑みを浮かべる。
「融合魔法発動!!我が愛弟子アビと!破壊神アニサキスを!!融合させるぅ!!」
「へ?」
アビはバルバロッサのとんでもない言葉に驚く。
「ええ!?」
「ギュオオ!!」
アニサキスはマナの身体と合体しようとする!!
「ぎぃゃぁあぁあぁ!!」
「なんだ?!!」
シシスは思わず叫ぶ!! バルバロッサは言う。
「シシス!!!貴様に勝つためなら!オレは手段など問わん!!お前に勝つためなら!オレは冷酷だろうとなんだってなってやるぅ!」
バルバロッサは呪文を発動させる!
「出でよ!!邪神!アニーラ!!」
無数のアニサキスがアビと混ざり合いその中心から上空に向けて大量のアニサキスを放つ!その無数の暗黒の糸は、地球の上空を覆いつくした!!
暗黒に染められた上空に一つの渦。そこから無数のうごめく糸が形を作り大きな怪物の頭が現れる!
その怪物は大きな口を開けて雄たけびを上げる!
「グォオアァアーーーーーッッ!!」
そして、その怪物の頭から、人型のものが現れる!その人型はアニサキスの糸を集合させ形作り、それは現れた!
「……ふぅぁぁぁぁぁ……………」
破壊神アニサキスが融合した巨大な怪物の頭から現れたそれは、アニサキスの色をした真っ白な肌を持つ金髪のロングの緑の瞳をしたアビの姿だった!その髪には蜘蛛の巣のように、アニサキスの糸が絡みついている。
「なんだ?!」
シシスたちは驚きを隠せない! アビの口元に邪悪な笑みが浮かぶ。
「ふふ、ふふふふふ、私は……邪神……アニーラ……!」
シシスは言う。
「まさか……アビが……アニサキスと……!」
ケルーベは言う。
「邪神……アニーラ……だと……!」
マリアは言う。
「もしかして…あの男…自分の仲間を…!」
バルバロッサは言う!
「さあ!邪神アニーラ!!シシスを葬ってしまえぇエエエエッ!!!」
バルバロッサの指示で邪神アミーラは、怪物の口を開けさせる。
邪神アニーラの一部の破壊神アニサキスが融合した巨大な怪物の口から、さらに、アニサキスがあふれ出し、雨のように降り注ぐ!!
そのアニサキスはシシスとケルーベにめがけて光線のように向かってくる!!
「「うわぁあああああああああ!!」」
地面は何度も光線を受けて爆発する!!
「ふふふふふ……」
シシスとケルーベの二人はアニサキスの群れに襲われてしまう!!
「くっ!」
「あぐっ!」
アニサキスの攻撃に苦戦している二人を、マリアとアリーは愕然と棒立ちする。
シシスとケルーベは地面に膝をつく!
バルバロッサはこの光景を見て高笑いする!
「さあ!シシス!ケルーベ!わたしに膝をついて頭を下げ、わたしに命乞いをしてみせろぉお!」
二人は剣を構えて立ち上がる!
シシスは邪神アニーラに叫ぶ!
「君に聞きたい!なぜ君はそんな奴の側についている!」
ケルーベも叫ぶ!
「そうだ!おまえにとって、バルバロッサが師匠かなんなのか知らんが!仲間を大切にしない奴のために尽くす義理はないはずだ!」
すると、邪神アニーラは、二人の言葉を鼻で笑う!
「ふふ、わたしは、マスター(バルバロッサ=お師匠様)が勝てばそれでいいの。あなたたちは、わたしとお師匠様の人間ゼロ計画のジャマよ!消えて!!」
アニサキスは、再びシシスとケルーベに襲い掛かる!!
「「うわぁああ!!」」
破壊の光線を受け続ける二人!
「あああ!」
「ぐう!」
邪神アニーラは、高笑いする!
「はぁあああああ!!!感じる!!あふれるばかりの魔力が!」
「はははは!!すばらしい!!これが邪神アニーラの力だ!!」
バルバロッサは自分の手を見つめる。
「この力があれば……!……あらゆる世界の反逆者のすべての生命を破壊し……反逆者のすべてを破壊することで……オレは……オレはぁ!!すべての世界を支配する王になれるぅ!!!」
バルバロッサは歓喜の声を上げながら、両手を大きく広げた!
「これで……オレは!!オレはぁあ!!全宇宙の支配者となるのだぁ!!!」
「…………」
バルバロッサの言葉を聞いたシシスとケルーベは、静かに立ち上がり剣を構える!
もはやこれは、シシスとケルーベの二人とバルバロッサと邪神アニーラとの戦いだ。圧倒的な力の前にマリアとアリーは愕然と見届けることしかできなかった。
ケルーベは二人に声をかける。
「マリア!アリー!」
「え?あわわ?!はい!!」
突然、名前を呼ばれて驚くマリアとアリー。
「この戦いが終わったら、またみんなで幸せに暮らそう」
「え?ううん!!そうね!そうよ!あんたたち二人が頑張らばらないと世界は終わりよ!ふたりとも男なんだから頑張って!」
「え?マリア、そんな…」
マリアの薄情な言葉にアリーは口を挟もうとするが…目の前の恐怖に負ける。
「…………………頑張って!!!二人とも!!!!世界の運命はあなたたちにあるわぁーー!!!!」
シシスとケルーベは二人の応援に勇気がわく!
「うおおおおおおおおおおお!!!!」
「行くぞぉーーーーーー!!!」
シシスとケルーベは再び、アニサキスの大群に立ち向かう! シシスとケルーベの二人は、アニサキスの大群の群れに攻撃をあたえる!
邪神アニーラは二人の底なしの力に驚く!
「ぐっ!一体どこから…!そんな力が…!」
シシスとケルーベは再び力を合わせ!特大な技を邪神アニーラにぶつけようとした!
シシスは言う。
「我らが極めし力よ!!」
続けて順番にケルーベが言う。
「我らの強き友情の絆よ!!」
「照らし出せ!この暗黒に包まれた世界に希望の光を!!」
「焼き尽くせ!!暗黒の化身(邪神アニーラ)を!!」
「「今この一撃にすべてをかけて!!」」
シシスとケルーベの長ったらしい言葉にいら立ちを見せたバルバロッサは口をはさむ!
「もうイイィーーーッ!!!!!邪神アニーラ!!二人を始末しろぉ!!」
邪神アニーラは二人に攻撃しようと接近する!!
「はぁあああああああああああ!!」
「「ブレイヴ!!カリバーーーーーーーッ!!!」」
シシスとケルーベの二人の剣には、巨大な光が輝きをみせて、ふたりは邪神アミーラに剣を振りかざす!! シシスとケルーベの二人の巨大な光の斬撃は、アニサキスの群れをかき消していく!!
そしてその巨大な光の斬撃は、邪神アニーラにせまる!!
「ふぇ?!あわ?!ふぅわぁアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
強大な光は瞬く間に星を包み、上空を覆っていたアニサキスを木っ端みじんに焼き尽くし!吹っ飛ばしたのだ!
邪神アニーラは、その強力な攻撃を受け、全身に傷を負い、その衝撃により吹き飛ばされてしまう!!
「うわ!!ああ…!!」
邪神アニーラは無理やり引きはがされて腕や足がない状態だ。彼女の腕や足からは、赤い糸のようなものが垂れている状態だ!とても立てる状態ではない。
もはやその姿は、白い肌をしたマナだ。
「うわぁああああああ………わたしの手がぁあああ………足がぁぁぁぁぁ………」
マナは苦しそうにして自分の腕と足をなくしたことに泣いている。
「バルバロッサ!覚悟しろ!」
シシスはバルバロッサに言い、ケルーベと共に権を構える。
バルバロッサは言う。
「お前らが、うざったらしく、異常なほど仲がいいのはわかった。しかし!!!」
バルバロッサはマントをなびかせ、二人の前でかまえる!
「これが最終兵器(邪神アニーラで最後)だと思わぬことだ!」
すると、バルバロッサは、大きな黒い球体を取り出したのだ! その球体は、禍々しいオーラを放っていた!
シシスはそれを見て聞く!
「なんだそれは!」
バルバロッサは説明する!
「こいつは……オレの最終兵器だ!!これは卵だ!ある者のな…」
シシスとケルーベはその不気味な卵を見つめる。
「古より伝われし、死の神よ!よみがえれ!!この反逆者に死を与えろ!そして!我が召喚に応えよ!!ブラックデス!オーバー!!グリフォオオン!!」
シシスとケルーベは剣を構える!
アリーはケルーベに言う。
「ケルーベ!お願い!世界を救って!」
アリーは嘘の涙を浮かべながら、ケルーベに言う!
「ああ!!まかせろ!!」
マリアはアリーがケルーベを応援しているのを見てシシスに応援する。
「シシス!頑張ってぇ!」
「ああ!!」
バルバロッサはシシスとケルーベに言う。
「どうだぁ?死を目の前にした気分は?」
すると、シシスとケルーベが笑みを浮かべる。
「ふっ、いまさらなんだというんだ。オレたちは、なんども死線を共にした仲だ。」
「いろんな怪物を倒してきた!今もそうだ!」
「「オレたちの!!」」
再びバルバロッサは二人の話を遮る!
「もうイイーーーーーッ!!!」
バルバロッサは召喚したグリフォンに攻撃の指示をする!
「やれ!シシスとケルーベを血祭りにあげろおおおお!!」
死の化身のグリフォンはシシスとケルーベに襲い掛かる!!
「「はあ!!」」
シシスとケルーベの二人は剣を構え、グリフォンに攻撃をする! グリフォンは鋭い爪でケルーベに攻撃をするが、ケルーベはそれを軽々とかわす! シシスとケルーベの攻撃によってグリフォンは斬撃を受けるがダメージがない!
「くそ!なんて硬い体してやがる!」
「これじゃあ、こっちがダメージを受けてしまうぞ!!」
グリフォンは翼を羽ばたかせる!その風圧にシシスとケルーべは飛ばされそうになるが、なんとか踏みとどまる。
シシスはバルバロッサに問う。
「バルバロッサ、これが本当に最終兵器なのか?もっと別になにか隠しているだろう?お前の王宮には確か一匹の魔物がいたはずだ…」
バルバロッサは答える。
「ふっ、さすがシシスとケルーベ、オレが見込んだ男だけある。だがな、この最終兵器こそが、本当の切り札なのだ。なぜなら……」
シシスとケルーベは剣を構え、バルバロッサの真剣な表情をうかがう。
「コイツがオレの大事に育てていた!まだ小さいアルマジロドラゴンを食っちまったからなーーーーッ!!!」
「……え?」
「そうなのか…!なんか……気の毒だな…」
二人の同情などいらないとバルバロッサは言う!
「だまれ!貴様らなど!我が二番目にかわいがっているグリフォンだけで十分だ!やれ!!グリフォン!破壊のブラストストリィイイイイイム!!!」
グリフォンはくちばしを開き口から大きなエネルギーを放出する!!
マリアとアリーはシシスとケルーベを見捨てて走って逃げる!
アリーはマリアに聞く。
「やっぱり戻った方がいい?!!」
マリアは言う。
「あんな怪物、アタシたちじゃ到底手に負えないわ!ここは兄のケルーベとシシスがなんとかするわ!あたしは自分の命が惜しいのよぉおお!」
「ごめんなさい!!おにいちゃぁん!妹を許してぇ!」
シシスとケルーベが気づかない内に二人は逃げる!可能な限り!
バルバロッサは説明する。
「私のグリフォンは、捕食した生き物の特性を取り込み技や器官、狩りに使えそうなものなら、なんでも手に入れられる。そう!この技は!私が一番かわいがっていたアルマジロドラゴンの成体になったら使える破壊の技なのだぁあああああああ!!!しねぇえええ!!シシスゥーーーッ!!そして、ケルゥウウベェーッ!!いちいち二人の名を言うのはうんざりだぁあああああ!!消えろォオ!!」
グリフォンが放った一撃は辺りを飲み込み、大地は荒廃した。
「………ふっ…」
勝利に確信したバルバロッサはこの場を去ろうとするが…。
「トラップ魔法…発動…」
「!!」
バルバロッサはシシスとケルーベが生きていることに気づく!
無傷だ!!
「なぜ!あの攻撃を受けても生きていられるのだ!」
「その答えはこうだ」
シシスはある腕輪を見せる。
「マリアの加護。この特性は、信頼している相手に腕輪をはめることで、もし、死に直面する大きな攻撃を受けた時、その対象を守るため、契約者がすべての攻撃を受け止める!」
バルバロッサは聞く。
「……では…その攻撃を…誰が……」
するとケルーベが答える。
「あれを見ろ」
バルバロッサがケルーベの指を刺した方向を見ると、そこには、マリアとアリーが地面に頭を突っ込んで再起不能になっている姿だった。
「き、きさまら…仲間を…」
バルバロッサが言うと、シシスとケルーベはバルバロッサの話をさえぎるように言う。
「「マリアとアリーが!!オレたちのために!!世界のために!!引き受けてくれたんだ!!!」」
シシスとケルーベは剣を構える!
「「いくぞ!バルバロッサ!オレたちの友情の力を!!!」」
シシスとケルーベは同時に攻撃を仕掛ける!
「フン!くだらん!その友情とやらも今ここで終わりにしてやろう!」
「「終わりだ、バルバロッサ!エクサ!!!カリバーーーーーーーッ!!!!!」」
「ぐぅわぁあああああああああああ!!!」
シシスとケルーベの攻撃によって、グリフォンは倒され、バルバロッサもかき消される!!
「そんな…お師匠様!」
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