魔女のCafe

Break Time Story 伝説の食材を求めて

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「あのね、また少し店を休みにしようと思うの」



イリアの言葉に閉店後のカフェにいたいつものメンバーが首を傾げる。
イリアの口調的にもそんなに深刻そうな話ではなさそうだ。

「何かあるんですか？」

モニカの問いかけにイリアが頷く。

「そうなの、めんどくさいんだけどね…」

イリアはそう答えて頭を掻く。

「今年は私の番だからさ」

「なにがですか？？」

「魔女巡り」

なんだその観光地巡りみたいな感じのものは、と思ったのは少なくないだろう。

「なんですかそれ？」

「まぁ、私の他にも伝説になってる魔女がいるじゃない？」

「そうですね」

「一応毎年そのうちの1人が安否確認も含めて見て回るのよ」

「そんなことするんですね」

イリアは深いため息をつく。
相当嫌そうだ。

「行くのはいいけど遠いしめんどくさいし7人のうち2人は放浪してるから会えないし」

「あ、この前のゲートを使えば…」

「あれはただの帰還魔法だからここにしか帰ってこれないのよ」

「そうなんですね…」

とりあえず、イリアの話では魔女に会いに行くこととなるようだ。
学園の夏休みはまだ1ヶ月ほど残っている。

また冒険の予感が、なんとなくだがモニカの心を踊らせていた。