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@さくらside
3.4月1日19:12 お礼のご飯@さくらside
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今日、藤堂さんは午前中から外出。スケジュールでは行き先は幸和製菓。あそこのお菓子、子供の頃の定番だったな。大きくなって食べなくなったけど、ちょっとおしゃれなCMやPOPを出すようになって、コンビニなんかで買って受験勉強のお供にまた食べるようになった。
会社に入ってから、それが藤堂さんが手掛けた広告なのを知った。藤堂さんと高峯さんに憧れて入った会社、広告ってすごいなって、その時初めて思った。
ずっと忙しそうだったの、今日のためだったのかな?藤堂さんの努力が、報われますように。
ここのところ、ひとり作っていた申請書の改善案をまとめ終え、見た目を整え終えた。後はこれをどうやって承認取るかだな。いきなり部長に提出しても、面倒くさがるだけ。申請する側の意見ももらって、部長の前に主任や課長巻き込めれば…。
これ口実に藤堂さんに時間もらって、意見きいてみようかな?いやいや、仕事増やしてどうする。藤堂さんを楽にしたいというのが、目的なのに。
制作部や人事部によく申請書出してくる同期がいるから、あのあたりに意見もらおうかな。
あれこれ考えるも、いずれにしても上司として頼りにならないばかりか、邪魔になる部長の存在にいらつく。
取り敢えず、今日のところは一旦おいて、いつもより、少し早く会社を出ようとしていた。
営業のオフィス前を通ってエレベーターホールへ。
「さくらさん、今日は、もう帰り?」
「藤堂課長!」
ビックリした~。戻ってたのか~。私が帰るの、藤堂さんが気にしてくれたの?
「お疲れ様です。」
ポーカーフェイスを装う。日中、外出していた藤堂さんの姿、見れてなかったから、今週最後に声かけてもらえて、幸せです。
「はい、お先に…」
失礼します。と、去ろうとする私に
「今日なんか予定ある?メシ行かない?」
「えっ?」
うそでしょ?なんだろ、営業と総務の親睦会開催?でも、もうみんないないし…。
「予定あった?」
「いえ…」
「じゃ、行こうよ。この間のお礼におごるから。」
「この間?」
「うん、チョコレートと紅茶。おかげでいい仕事できたから。」
え、あれ?私だけ誘ってるってこと?混乱、これ現実?
「そんな、お礼なんて…」
この間のチョコレートとお茶、そんなに感謝してもらえて、嬉しいけど、申し訳ない。
「遠慮すんなよ。俺が付き合って欲しいんだから。ちょっと待って、すぐ用意してくる。」
ええ~?どうしよ、遠くから愛でてた推しと一緒に、ふたりで食事?
髪の毛、ちゃんとしてる?パンダ目になってない?
嬉しい以上に緊張と驚きで心臓ばくばくさせながら、私はその場で藤堂さんを待った。
会社に入ってから、それが藤堂さんが手掛けた広告なのを知った。藤堂さんと高峯さんに憧れて入った会社、広告ってすごいなって、その時初めて思った。
ずっと忙しそうだったの、今日のためだったのかな?藤堂さんの努力が、報われますように。
ここのところ、ひとり作っていた申請書の改善案をまとめ終え、見た目を整え終えた。後はこれをどうやって承認取るかだな。いきなり部長に提出しても、面倒くさがるだけ。申請する側の意見ももらって、部長の前に主任や課長巻き込めれば…。
これ口実に藤堂さんに時間もらって、意見きいてみようかな?いやいや、仕事増やしてどうする。藤堂さんを楽にしたいというのが、目的なのに。
制作部や人事部によく申請書出してくる同期がいるから、あのあたりに意見もらおうかな。
あれこれ考えるも、いずれにしても上司として頼りにならないばかりか、邪魔になる部長の存在にいらつく。
取り敢えず、今日のところは一旦おいて、いつもより、少し早く会社を出ようとしていた。
営業のオフィス前を通ってエレベーターホールへ。
「さくらさん、今日は、もう帰り?」
「藤堂課長!」
ビックリした~。戻ってたのか~。私が帰るの、藤堂さんが気にしてくれたの?
「お疲れ様です。」
ポーカーフェイスを装う。日中、外出していた藤堂さんの姿、見れてなかったから、今週最後に声かけてもらえて、幸せです。
「はい、お先に…」
失礼します。と、去ろうとする私に
「今日なんか予定ある?メシ行かない?」
「えっ?」
うそでしょ?なんだろ、営業と総務の親睦会開催?でも、もうみんないないし…。
「予定あった?」
「いえ…」
「じゃ、行こうよ。この間のお礼におごるから。」
「この間?」
「うん、チョコレートと紅茶。おかげでいい仕事できたから。」
え、あれ?私だけ誘ってるってこと?混乱、これ現実?
「そんな、お礼なんて…」
この間のチョコレートとお茶、そんなに感謝してもらえて、嬉しいけど、申し訳ない。
「遠慮すんなよ。俺が付き合って欲しいんだから。ちょっと待って、すぐ用意してくる。」
ええ~?どうしよ、遠くから愛でてた推しと一緒に、ふたりで食事?
髪の毛、ちゃんとしてる?パンダ目になってない?
嬉しい以上に緊張と驚きで心臓ばくばくさせながら、私はその場で藤堂さんを待った。
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