36 / 72
第36話 観光
しおりを挟む
(――デルモベート、ジフラール側視点――)
少女ミリアをタクヤ達に託した後、黒いローブを纏った二人の魔術師は、城内地下通路を歩いていた。
「想像以上の成果じゃの。まさかもう一人、前王の孫が話の中に登場するとは思わなかったぞ」
老魔術師が満足げにそう呟いた。
「アクテリオスですね……先生が前から仰っていたもう一人の男とは、彼のことでしょう?」
「そうじゃの。しかし、チラチラとイメージが浮かぶだけで、単なる雇われ冒険者なのか、それとも何らかの鍵を握る人物なのか分からんかった。それをタクヤ殿は、一発で正体まで見抜きおった……いや、正確には見抜くように導きよった……やはり儂以上、じゃろ?」
「……どうでしょう、彼はあくまで姫様の『理想の結婚相手』として占っただけですからね……ただ、あれほど優秀な若者達を引き寄せたのも彼の力だとすると、恐るべきものです」
「『慈愛の天使』以来かもしれぬの……」
老魔術師の冗談とも取れるが、しかし、いくらかは真実みを帯びていると、青年魔術師は感じた。
「……それで、ミリアを除く五人の中で、一体誰なのです? 帰って来られないのは……」
ジフラールの真剣な問いに、老魔術師は、一人の名前を挙げた。
「……あれほどの才能を失ってしまうわけですか……なんとか回避する方法はないのですか?」
「無論、旅に出なければ回避できる。しかしそうすると、姫様を助ける術がなくなってしまう……この事実を伝えるだけでも、おそらく、旅は失敗に終わるじゃろう」
「……分かりました。私の胸の中だけにしまっておきましょう……」
「うむ……ところで、ミリアは今、どうしておる?」
「他のメンバーと、買い物をしているそうです……楽しいか、楽しくないかという問いかけに対して、『楽しい』という答えが返ってきました……普段ならば、『普通』ということがほとんどであるのに……意外と馴染んでいるようですね」
「ほほう、それはいい傾向じゃの……」
二人は顔を見合わせて、わずかに微笑んだのだった。
(――タクヤ視点――)
訓練場で互いの技を見せ合った後、デルモベート老公とジフラールさんはミリアを俺達に託し、帰っていった。
いくら何でも早すぎる、と思ったのだが……この娘の実年齢は十三歳で、この国では一人で仕事を始める年齢でもある。大人、とは言えないが、子供でもなく、独り立ちする歳なのだ。
それと、驚いたのが、ミリアは精製された『魔結晶』を、直に摂取するということだ。
『魔結晶』は魔核の一種を精製したもので、本来は機械の動力源として用いられることが多いのだが、彼女はそれをそのまま飲み込む。
普通は消化されずお腹をこわすだけなのだが、ミリアの場合、体内の『強大な魔核』に、直接エネルギー源として吸収されるという。
一日、小さな飴玉一粒ぐらいで十分。魔法を多く使ったときは適宜追加で服用する必要がある。
しかも、渡された魔結晶の精製具合は半端ではなく……ユナ曰く、普通に買えば一粒十万ウェンは下らないという……ちょっとした宝石並だ。
まあ、ジフラールさんはそれを苦もなく創り出すらしいのだが……。
それを彼女は三十粒ほど専用の容器に入れて持ち歩き、俺とジルさんも、予備として十粒ずつぐらいを持っていくことにした。
あと、それとは別に、普通の食事も必要なのだという。
それを聞いて、ある意味、ほっとした……彼女は、やっぱり人形なんかじゃないんだと。
また、旅の資金として、金貨百枚……一千万ウェンが支給された。
単なる人捜しと思えば異常に高額なのだが、事情が事情だ。ありがたく使わせて頂こう。
その他、本格的な冒険に向けていくつか準備があるのだが、ここでオルド公が公務の都合で、公邸の方に戻ることとなった。
俺達も、今夜はそこで泊ることになっているが、まだ昼過ぎだ。
出発は明日の早朝。目的地である古都キエントまでは、馬車で約三日の旅となる。
とりあえず、せっかく王都セントラル・バナンに来たのだから、いろいろ見て回ろうとユナが言いだし、反対する者もおらず、観光して回ることにした。
大きな娯楽施設だけでも、競馬場、闘技場、音楽ホール、サーカス、美術館、球技場など、そこを巡るだけで数日はかかりそうだ。
他にも、大聖堂とそれを取り巻く教会群や修道院といった宗教施設、大海軍の本部や騎士団の宿営地など、軍事施設も集中している。
とりあえず、全員空腹だったので、近場の食堂へ。
ユナがお勧めだという、この都の名物料理、バナンサンドを食べてみることにした。
ベーコンや野菜、目玉焼きなんかを焼いたパンで挟み、そのままかぶりつくという、別にどこででも食べられそうな料理だったのだが、素材の質や調味料が地方とは違うようで、目を見張る旨さだった。
俺達が絶賛する様子をみて、ミリアも、その可愛らしい口を精一杯大きく開けて、バナンサンドにかぶりついた。
……何度か咀嚼しているが、一向に表情が変わらない。
全員、彼女に注目しているのだが、どう扱って良いのかわからない。
そのうち、彼女は、ゴクンとそれを飲み込んだ。
しかし、相変わらす無表情のまま。
「……えっと、ミリアちゃん……どう、美味しい?」
緊迫に耐えきれなくなったユナが、恐る恐る、そう聞いた。
「……おいしい……」
表情を変えないまま、彼女はそう言った……それで一同、ほっとして顔を見合わせた。
うん、ちゃんと味わっているんだ。
飲み物も、ちょっと変わった、舌がしゅわしゅわする甘いドリンクをあげたのだが、これは好みに合わなかったのか、
「……ふつう……」
と言われてしまった。
腹ごしらえが済んだ後は、朝方は通り過ぎた港で、美しい帆船を見たり、この国のシンボルとなっている巨大カラクリ時計台を見物したり。
それなりに、いや、かなり充実した時間をすごすことができた。
そしてその観光の中で、ユナに指摘されて気付いたことがあった。
ミリア、ずっと俺のそばを離れようとしない。
結構、懐かれたのかな……そんな風に思っていたし、ユナも暖かい目で見ていたのだが、その夜、ちょっとしたトラブルが発生してしまった。
ミリアが、俺と同じ部屋に泊る、と言い出したのだ。
少女ミリアをタクヤ達に託した後、黒いローブを纏った二人の魔術師は、城内地下通路を歩いていた。
「想像以上の成果じゃの。まさかもう一人、前王の孫が話の中に登場するとは思わなかったぞ」
老魔術師が満足げにそう呟いた。
「アクテリオスですね……先生が前から仰っていたもう一人の男とは、彼のことでしょう?」
「そうじゃの。しかし、チラチラとイメージが浮かぶだけで、単なる雇われ冒険者なのか、それとも何らかの鍵を握る人物なのか分からんかった。それをタクヤ殿は、一発で正体まで見抜きおった……いや、正確には見抜くように導きよった……やはり儂以上、じゃろ?」
「……どうでしょう、彼はあくまで姫様の『理想の結婚相手』として占っただけですからね……ただ、あれほど優秀な若者達を引き寄せたのも彼の力だとすると、恐るべきものです」
「『慈愛の天使』以来かもしれぬの……」
老魔術師の冗談とも取れるが、しかし、いくらかは真実みを帯びていると、青年魔術師は感じた。
「……それで、ミリアを除く五人の中で、一体誰なのです? 帰って来られないのは……」
ジフラールの真剣な問いに、老魔術師は、一人の名前を挙げた。
「……あれほどの才能を失ってしまうわけですか……なんとか回避する方法はないのですか?」
「無論、旅に出なければ回避できる。しかしそうすると、姫様を助ける術がなくなってしまう……この事実を伝えるだけでも、おそらく、旅は失敗に終わるじゃろう」
「……分かりました。私の胸の中だけにしまっておきましょう……」
「うむ……ところで、ミリアは今、どうしておる?」
「他のメンバーと、買い物をしているそうです……楽しいか、楽しくないかという問いかけに対して、『楽しい』という答えが返ってきました……普段ならば、『普通』ということがほとんどであるのに……意外と馴染んでいるようですね」
「ほほう、それはいい傾向じゃの……」
二人は顔を見合わせて、わずかに微笑んだのだった。
(――タクヤ視点――)
訓練場で互いの技を見せ合った後、デルモベート老公とジフラールさんはミリアを俺達に託し、帰っていった。
いくら何でも早すぎる、と思ったのだが……この娘の実年齢は十三歳で、この国では一人で仕事を始める年齢でもある。大人、とは言えないが、子供でもなく、独り立ちする歳なのだ。
それと、驚いたのが、ミリアは精製された『魔結晶』を、直に摂取するということだ。
『魔結晶』は魔核の一種を精製したもので、本来は機械の動力源として用いられることが多いのだが、彼女はそれをそのまま飲み込む。
普通は消化されずお腹をこわすだけなのだが、ミリアの場合、体内の『強大な魔核』に、直接エネルギー源として吸収されるという。
一日、小さな飴玉一粒ぐらいで十分。魔法を多く使ったときは適宜追加で服用する必要がある。
しかも、渡された魔結晶の精製具合は半端ではなく……ユナ曰く、普通に買えば一粒十万ウェンは下らないという……ちょっとした宝石並だ。
まあ、ジフラールさんはそれを苦もなく創り出すらしいのだが……。
それを彼女は三十粒ほど専用の容器に入れて持ち歩き、俺とジルさんも、予備として十粒ずつぐらいを持っていくことにした。
あと、それとは別に、普通の食事も必要なのだという。
それを聞いて、ある意味、ほっとした……彼女は、やっぱり人形なんかじゃないんだと。
また、旅の資金として、金貨百枚……一千万ウェンが支給された。
単なる人捜しと思えば異常に高額なのだが、事情が事情だ。ありがたく使わせて頂こう。
その他、本格的な冒険に向けていくつか準備があるのだが、ここでオルド公が公務の都合で、公邸の方に戻ることとなった。
俺達も、今夜はそこで泊ることになっているが、まだ昼過ぎだ。
出発は明日の早朝。目的地である古都キエントまでは、馬車で約三日の旅となる。
とりあえず、せっかく王都セントラル・バナンに来たのだから、いろいろ見て回ろうとユナが言いだし、反対する者もおらず、観光して回ることにした。
大きな娯楽施設だけでも、競馬場、闘技場、音楽ホール、サーカス、美術館、球技場など、そこを巡るだけで数日はかかりそうだ。
他にも、大聖堂とそれを取り巻く教会群や修道院といった宗教施設、大海軍の本部や騎士団の宿営地など、軍事施設も集中している。
とりあえず、全員空腹だったので、近場の食堂へ。
ユナがお勧めだという、この都の名物料理、バナンサンドを食べてみることにした。
ベーコンや野菜、目玉焼きなんかを焼いたパンで挟み、そのままかぶりつくという、別にどこででも食べられそうな料理だったのだが、素材の質や調味料が地方とは違うようで、目を見張る旨さだった。
俺達が絶賛する様子をみて、ミリアも、その可愛らしい口を精一杯大きく開けて、バナンサンドにかぶりついた。
……何度か咀嚼しているが、一向に表情が変わらない。
全員、彼女に注目しているのだが、どう扱って良いのかわからない。
そのうち、彼女は、ゴクンとそれを飲み込んだ。
しかし、相変わらす無表情のまま。
「……えっと、ミリアちゃん……どう、美味しい?」
緊迫に耐えきれなくなったユナが、恐る恐る、そう聞いた。
「……おいしい……」
表情を変えないまま、彼女はそう言った……それで一同、ほっとして顔を見合わせた。
うん、ちゃんと味わっているんだ。
飲み物も、ちょっと変わった、舌がしゅわしゅわする甘いドリンクをあげたのだが、これは好みに合わなかったのか、
「……ふつう……」
と言われてしまった。
腹ごしらえが済んだ後は、朝方は通り過ぎた港で、美しい帆船を見たり、この国のシンボルとなっている巨大カラクリ時計台を見物したり。
それなりに、いや、かなり充実した時間をすごすことができた。
そしてその観光の中で、ユナに指摘されて気付いたことがあった。
ミリア、ずっと俺のそばを離れようとしない。
結構、懐かれたのかな……そんな風に思っていたし、ユナも暖かい目で見ていたのだが、その夜、ちょっとしたトラブルが発生してしまった。
ミリアが、俺と同じ部屋に泊る、と言い出したのだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる