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夏は海も山も楽しいよ
ウミヘビと海の中であそぶ小助くん
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海の中をすすんでいるウミガメにのっている小助は、ニョロニョロとうごくウミヘビのすがたを見て大はしゃぎしています。
「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」
「ぼうや、ウミヘビがめずらしいのは分かるけど……」
「ウミヘビ! ウミヘビ!」
ウミガメは、ウミヘビが近づかないように小助へちゅういしようとしています。しかし、小助はあいかわらずウミヘビのほうへむちゅうになっています。
そして、ウミヘビはするどい2本のきばがある大きな口をあけて小助へ近づいてきました。これを見たウミガメは、あわててその場からはなれようとします。
ところが、せなかにのっているはずの小助がどこにもいません。ウミガメは、すぐにウミヘビがすすんでいるほうへ後ろからついていくことにしました。
「ぼうや、どこへいったの?」
ウミガメは、小助がウミヘビにおそわれてたいへんなことになっているのではとしんぱいしています。小助のすがたを見つけようと、大きなウミガメがウミヘビに気づかないようにそっと近づいた時のことです。
「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」
「このチビめ……。おれにまたがってさわぎやがって!」
小助は、海中をうごき回るウミヘビのせなかへとびのっています。どんなにおそろしいあいてであっても、小助は気にするそぶりを見せることはありません。
「ウミヘビさん、あちょぼう(あそぼう)! あちょぼう!」
ウミヘビは、小助のかわいいはしゃぎ声にとてもうっとうしそうです。小助が後ろにまたがっているので、ウミヘビは自らもっているするどいきばでおそいかかることができません。
「ぐぬぬっ、こうなったら……」
海の中から一気にとび出したウミヘビは、空中で小助をほうりなげようとしています。しかし、小助はウミヘビの頭の後ろにしがみついたままとあってなかなかうまくいきません。
小助は、ウミヘビの本当のもくてきをまったく知りません。その間も、なんども空に向かってウミヘビがとび出す様子にかわいいえがおでよろこんでいます。
「ウミヘビさん、もっと! ウミヘビさん、もっと!」
「このチビさえいなければ……」
ウミヘビは、むじゃきな小助のはしゃぎ声を耳にしながらいかりくるっています。海へふたたびもぐったウミヘビは、クネクネさせながらあさいところとふかいところを行ったりきたりしています。
しばらく海中をおよいでいると、小助はウミヘビのうごくすがたにうれしそうなえがおを見せています。
「クネクネ! クネクネ! クネクネ!」
小助は、ウミヘビのようすにすっかりとむちゅうになっています。けれども、ウミヘビは自分のどくをもったきばで小助をねらっているのをあきらめていません。
「楽しそうにはしゃいでいるのも今のうちだぜ。あのチビを空中でなげとばしたら、どくをもったこのきばですぐにかみついてやるからな」
ウミヘビは、ふかいところから空へ向かおうと海の中から出てきました。クネクネするようにウミヘビが空にうかびながらうごいているその時、小助は元気いっぱいの音を鳴りひびかせました。
「プウッ! プウウウウウウウウウウウウウウ~ッ!」
「よ、よくもおれの頭の上でおならを……」
空中へとび上がったウミヘビは、小助のでっかいおならを食らって海のほうへそのままおちてしまいました、そのはずみで、小助はウミヘビから海中へなげ出されました。
海の中には、さっきまで頭の上にのっていたウミヘビのすがたがあります。小助は、もういちどあそびたくてウミヘビへ近づこうとしています。
「いっちょ(いっしょ)にあちょぼう! いっちょにあちょぼう!」
「た、たのむからかんべんしてくれよ……」
ウミヘビは、小助からにげるように海の中をさっていきました。小助は、ウミヘビとまた会えるのを楽しみにしながら手をふっています。
小助の後ろからは、さっきまでいっしょにいた大きなウミガメがやってきました。ウミガメは、小助をしんぱいそうに見つめています。
「ぼうや、ウミヘビはこわくなかったの?」
「こわくない! こわくない!」
「もしかして、ウミヘビといるのが楽しかったの?」
「たのちい(楽しい)! たのちい! たのちい!」
大きなウミガメは、小助を自分のせなかにのせるとすなはまへ向かってもどることにしました。小助は、ウミガメやウミヘビとの大ぼうけんを思いうかべながらえがおを見せています。
「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」
「ぼうや、ウミヘビがめずらしいのは分かるけど……」
「ウミヘビ! ウミヘビ!」
ウミガメは、ウミヘビが近づかないように小助へちゅういしようとしています。しかし、小助はあいかわらずウミヘビのほうへむちゅうになっています。
そして、ウミヘビはするどい2本のきばがある大きな口をあけて小助へ近づいてきました。これを見たウミガメは、あわててその場からはなれようとします。
ところが、せなかにのっているはずの小助がどこにもいません。ウミガメは、すぐにウミヘビがすすんでいるほうへ後ろからついていくことにしました。
「ぼうや、どこへいったの?」
ウミガメは、小助がウミヘビにおそわれてたいへんなことになっているのではとしんぱいしています。小助のすがたを見つけようと、大きなウミガメがウミヘビに気づかないようにそっと近づいた時のことです。
「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」
「このチビめ……。おれにまたがってさわぎやがって!」
小助は、海中をうごき回るウミヘビのせなかへとびのっています。どんなにおそろしいあいてであっても、小助は気にするそぶりを見せることはありません。
「ウミヘビさん、あちょぼう(あそぼう)! あちょぼう!」
ウミヘビは、小助のかわいいはしゃぎ声にとてもうっとうしそうです。小助が後ろにまたがっているので、ウミヘビは自らもっているするどいきばでおそいかかることができません。
「ぐぬぬっ、こうなったら……」
海の中から一気にとび出したウミヘビは、空中で小助をほうりなげようとしています。しかし、小助はウミヘビの頭の後ろにしがみついたままとあってなかなかうまくいきません。
小助は、ウミヘビの本当のもくてきをまったく知りません。その間も、なんども空に向かってウミヘビがとび出す様子にかわいいえがおでよろこんでいます。
「ウミヘビさん、もっと! ウミヘビさん、もっと!」
「このチビさえいなければ……」
ウミヘビは、むじゃきな小助のはしゃぎ声を耳にしながらいかりくるっています。海へふたたびもぐったウミヘビは、クネクネさせながらあさいところとふかいところを行ったりきたりしています。
しばらく海中をおよいでいると、小助はウミヘビのうごくすがたにうれしそうなえがおを見せています。
「クネクネ! クネクネ! クネクネ!」
小助は、ウミヘビのようすにすっかりとむちゅうになっています。けれども、ウミヘビは自分のどくをもったきばで小助をねらっているのをあきらめていません。
「楽しそうにはしゃいでいるのも今のうちだぜ。あのチビを空中でなげとばしたら、どくをもったこのきばですぐにかみついてやるからな」
ウミヘビは、ふかいところから空へ向かおうと海の中から出てきました。クネクネするようにウミヘビが空にうかびながらうごいているその時、小助は元気いっぱいの音を鳴りひびかせました。
「プウッ! プウウウウウウウウウウウウウウ~ッ!」
「よ、よくもおれの頭の上でおならを……」
空中へとび上がったウミヘビは、小助のでっかいおならを食らって海のほうへそのままおちてしまいました、そのはずみで、小助はウミヘビから海中へなげ出されました。
海の中には、さっきまで頭の上にのっていたウミヘビのすがたがあります。小助は、もういちどあそびたくてウミヘビへ近づこうとしています。
「いっちょ(いっしょ)にあちょぼう! いっちょにあちょぼう!」
「た、たのむからかんべんしてくれよ……」
ウミヘビは、小助からにげるように海の中をさっていきました。小助は、ウミヘビとまた会えるのを楽しみにしながら手をふっています。
小助の後ろからは、さっきまでいっしょにいた大きなウミガメがやってきました。ウミガメは、小助をしんぱいそうに見つめています。
「ぼうや、ウミヘビはこわくなかったの?」
「こわくない! こわくない!」
「もしかして、ウミヘビといるのが楽しかったの?」
「たのちい(楽しい)! たのちい! たのちい!」
大きなウミガメは、小助を自分のせなかにのせるとすなはまへ向かってもどることにしました。小助は、ウミガメやウミヘビとの大ぼうけんを思いうかべながらえがおを見せています。
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