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大すきな夏のぼうけんとたんけん
空のぼうけんとかみなり雲
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小助とワン太は、青空の中をはばたかせるトビにのりながら楽しそうなえがおを見せています。でも、空の上からおちたら大へんなことになってしまいます。
「しっかりつかまっておいてね」
「うん!」
トビは、山おくから出ぱつしてからずっととびつづけています。すぐそばには、トビのなかまたちがよこにならびながら大空をはばたかせています。
「おっ! ぼうやたち、どこへ行くのかな?」
「海のほうだよ! 海のほうだよ!」
ここにいるトビたちは、いっしょに空をとぶことが多いのでよく知っています。そんな中、小助たちをのせているトビの耳になかまたちからの気になることばが入ってきました。
「海のほうは、くらい雲におおわれて雨がふり出しているみたいだ」
「かみなりも鳴っていてきけんだから気をつけないといけないぞ」
トビは、なかまたちとわかれると海を目ざして広い空をすすんでいます。空のほうは、いつの間にか白い雲におおわれるようになってきました。
「こちゅけくん(小助くん)、こわいよう……」
「大じょうぶ! 大じょうぶ!」
ワン太は、かみなりがこわいので小助にしがみついたままはなれようとはしません。このようすに、小助は空からおちないように気をつけながらワン太をまもろうとしています。
空に広がる雲のほうもしだいにうすぐらくなってきました。トビがすすむ目の先には、くらい雲がせまってきています。
「小助くん! ワン太くん! かみなりに気をつけて!」
やがて、雨がはげしくふり出すとともに強い向かい風がトビのほうへふきつけてきました。くらい雲におおわれた空からは今にもかみなりが鳴ろうとしています。
「かみなりが鳴りそうだわ。あそこへいったんおりましょう」
いつもなら海をこえてしまのほうへ向かいますが、トビは子どもたちをかみなりからまもるために海からはなれたばしょへおりることにしました。
「こちゅけくん、かみなりこわい……」
「大じょうぶ! 大じょうぶ!」
トビは、近くに木がないことをたしかめてからすなはまの上へおりました。雨がふりつづく中、ワン太はかみなりをこわがって小助にしがみついたままです。
すなはまからはなれずにじっとしていると、くらい空からものすごい音が鳴りひびきました。どうやら、近くにある木にかみなりが2回もおちてきたようです。
「ゴロゴロゴロゴロッ、ピシャピシャーン! ピシャピシャーン!」
「うわあああっ! こわい、こわいよう……」
ずっとこわがっているワン太は、小助のほうを向いてばかりで空のほうを見ようとしません。小助は、ワン太のかわりに空を見上げることにしました。
「わあ~い! 青空だ! 青空だ!」
くらい雲におおわれていた空は、いつの間にか雲が少なくなって青空がふたたび見えるようになりました。このようすに、トビは海にうかぶしまへ向かうことにしました。
「小助くん! ワン太くん! しまのほうへ行くからしっかりつかまっていてね」
「うん!」
小助たちは、トビのせなかにのりながらしまへ行くのを楽しみにしています。トビは、白い雲が見える青い空に見まもられるように海のほうへ向かってとび立ちました。
「しっかりつかまっておいてね」
「うん!」
トビは、山おくから出ぱつしてからずっととびつづけています。すぐそばには、トビのなかまたちがよこにならびながら大空をはばたかせています。
「おっ! ぼうやたち、どこへ行くのかな?」
「海のほうだよ! 海のほうだよ!」
ここにいるトビたちは、いっしょに空をとぶことが多いのでよく知っています。そんな中、小助たちをのせているトビの耳になかまたちからの気になることばが入ってきました。
「海のほうは、くらい雲におおわれて雨がふり出しているみたいだ」
「かみなりも鳴っていてきけんだから気をつけないといけないぞ」
トビは、なかまたちとわかれると海を目ざして広い空をすすんでいます。空のほうは、いつの間にか白い雲におおわれるようになってきました。
「こちゅけくん(小助くん)、こわいよう……」
「大じょうぶ! 大じょうぶ!」
ワン太は、かみなりがこわいので小助にしがみついたままはなれようとはしません。このようすに、小助は空からおちないように気をつけながらワン太をまもろうとしています。
空に広がる雲のほうもしだいにうすぐらくなってきました。トビがすすむ目の先には、くらい雲がせまってきています。
「小助くん! ワン太くん! かみなりに気をつけて!」
やがて、雨がはげしくふり出すとともに強い向かい風がトビのほうへふきつけてきました。くらい雲におおわれた空からは今にもかみなりが鳴ろうとしています。
「かみなりが鳴りそうだわ。あそこへいったんおりましょう」
いつもなら海をこえてしまのほうへ向かいますが、トビは子どもたちをかみなりからまもるために海からはなれたばしょへおりることにしました。
「こちゅけくん、かみなりこわい……」
「大じょうぶ! 大じょうぶ!」
トビは、近くに木がないことをたしかめてからすなはまの上へおりました。雨がふりつづく中、ワン太はかみなりをこわがって小助にしがみついたままです。
すなはまからはなれずにじっとしていると、くらい空からものすごい音が鳴りひびきました。どうやら、近くにある木にかみなりが2回もおちてきたようです。
「ゴロゴロゴロゴロッ、ピシャピシャーン! ピシャピシャーン!」
「うわあああっ! こわい、こわいよう……」
ずっとこわがっているワン太は、小助のほうを向いてばかりで空のほうを見ようとしません。小助は、ワン太のかわりに空を見上げることにしました。
「わあ~い! 青空だ! 青空だ!」
くらい雲におおわれていた空は、いつの間にか雲が少なくなって青空がふたたび見えるようになりました。このようすに、トビは海にうかぶしまへ向かうことにしました。
「小助くん! ワン太くん! しまのほうへ行くからしっかりつかまっていてね」
「うん!」
小助たちは、トビのせなかにのりながらしまへ行くのを楽しみにしています。トビは、白い雲が見える青い空に見まもられるように海のほうへ向かってとび立ちました。
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