小助くんの小さなぼうけん

ケンタシノリ

文字の大きさ
316 / 346
小助くんと冬の新しい出会い

雪ん子のお母さんとお父さん

しおりを挟む
 雪がふりつもった森の中は、小助にとって新しい友だちと出会ったりあそんだりと楽しいことがいっぱいです。小助は、雪ん子のきちべえからさおわれるように雪をふみしめるようにすすんでいます。

「こちゅけくん、ぼくのおうちへおいでよ」
「どこなの? どこなの?」
「ここからしばらくすすんんだところにあるよ」

 小助は、きちべえの家がどんなところなのかわくわくしながら雪の上を歩いています。白いつもった雪がふかいので、小助は足をふむたびにすっぽりと入ってしまいます。

 そんな中でも、きちべえはわらぐつをはいているので雪をふみしめてもへっちゃらです。

「こちゅけくんは、いつもはだしなの?」
「うん! いつもはだしで歩いているよ!」

 いつもはらがけ1まいの小助は、歩いたりうごいたりする時もはだしですごします。冬になって雪がつもっている時もいつもはだしです。

 しばらくすすむと、雪がやねにつもっている木でつくられた家が見えてきました。かやぶきにおおわれたやねのその家は、小助がお母さんとくらす小さな家よりもかなり広そうです。

「こちゅけくん、早くはいってあたたまろうよ」

 きちべえといっしょに家の中へ入ると、きものをみにつけた男の人と女の人があたたかそうないろりのまわりにいます。

「父ちゃん! 母ちゃん! 新しい友だちをつれてきたよ!」
「こちゅけ(小助)! こちゅけ! こちゅけ!」
「こちゅけくん、小さくてかわいい男の子だね」
「はらがけ1まいだけどさむくないのかな?」
「ちゃむくないよ(さむくないよ)! ちゃむくないよ!」

 小助のかわいいすがたは、きちべえのお父さんもお母さんもやさしい目で見つめています。すると、小助はお母さんのそばへやってきて元気な声を出しながらいつものおねだりをしています。

「おっぱい! おっぱい! おっぱい!」
「ふふふ、しょうがないわね。さあ、こっちへおいで」

 こうして、小助は雪ん子のお母さんにだかれながらおっぱいをのみはじめました。お母さんは、おっぱいをのみつづける小助のすがたをえがおでながめています。

 きちべえは、小助がおっぱいをのんでいるようすを見ながら自分が小さい時のことを思い出しています。これに気づいたお母さんは、きちべえに小さい時のことをやさしく語りかけています。

「きちべえも、おっぱいをたくさんのんでいたのをおぼえているかな?」
「そういえば、ぼくものんでいたような……」
「ふふふ、お母さんもお父さんもきちべえのことをずっとわすれていないからね」

 そうするうちに、小助はおっぱいをのみおえるとお母さんのとなりにいるお父さんにしがみつきました。お父さんは、小助が何をしたいのかすぐ分かりました。

「もしかして、だっこがしたいのかな?」
「うん!」

 小助は、雪ん子のお父さんにだかれながら大よろこびしています。お父さんのほうも、小助のかわいい顔を見ながらやさしく見つめています。

 そして、雪ん子のお父さんが自分の顔の前へ小助をりょう手でもち上げたその時のことです。

「ジョパジョパジョパジョパジョパ、ジョジョジョジョジョジョジョジョ~ッ」
「わっ! わわわっ!」
「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」

 小助は、元気なおしっこをお父さんの顔へいきおいよくめいちゅうさせてしまいました。雪ん子のお父さんは、小助によるおしっここうげきに思わずびっくりしています。

「まいったなあ、ぼうやからおしっこをひっかけられて」
「おちっこ(おしっこ)出た! おちっこ出た!」

 雪ん子のお父さんは、小助からおしっこをかけられてたじたじしています。そんな中にあって、小助はお母さんのおっぱいをのんだ後でおしっこがいっぱい出たのでえがおを見せながら大よろこびしています。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

14歳で定年ってマジ!? 世界を変えた少年漫画家、再起のノート

谷川 雅
児童書・童話
この世界、子どもがエリート。 “スーパーチャイルド制度”によって、能力のピークは12歳。 そして14歳で、まさかの《定年》。 6歳の星野幸弘は、将来の夢「世界を笑顔にする漫画家」を目指して全力疾走する。 だけど、定年まで残された時間はわずか8年……! ――そして14歳。夢は叶わぬまま、制度に押し流されるように“退場”を迎える。 だが、そんな幸弘の前に現れたのは、 「まちがえた人間」のノートが集まる、不思議な図書室だった。 これは、間違えたままじゃ終われなかった少年たちの“再スタート”の物語。 描けなかった物語の“つづき”は、きっと君の手の中にある。

まぼろしのミッドナイトスクール

木野もくば
児童書・童話
深夜0時ちょうどに突然あらわれる不思議な学校。そこには、不思議な先生と生徒たちがいました。飼い猫との最後に後悔がある青年……。深い森の中で道に迷う少女……。人間に恋をした水の神さま……。それぞれの道に迷い、そして誰かと誰かの想いがつながったとき、暗闇の空に光る星くずの方から学校のチャイムが鳴り響いてくるのでした。

四尾がつむぐえにし、そこかしこ

月芝
児童書・童話
その日、小学校に激震が走った。 憧れのキラキラ王子さまが転校する。 女子たちの嘆きはひとしお。 彼に淡い想いを抱いていたユイもまた動揺を隠せない。 だからとてどうこうする勇気もない。 うつむき複雑な気持ちを抱えたままの帰り道。 家の近所に見覚えのない小路を見つけたユイは、少し寄り道してみることにする。 まさかそんな小さな冒険が、あんなに大ごとになるなんて……。 ひょんなことから石の祠に祀られた三尾の稲荷にコンコン見込まれて、 三つのお仕事を手伝うことになったユイ。 達成すれば、なんと一つだけ何でも願い事を叶えてくれるという。 もしかしたら、もしかしちゃうかも? そこかしこにて泡沫のごとくあらわれては消えてゆく、えにしたち。 結んで、切って、ほどいて、繋いで、笑って、泣いて。 いろんな不思議を知り、数多のえにしを目にし、触れた先にて、 はたしてユイは何を求め願うのか。 少女のちょっと不思議な冒険譚。 ここに開幕。

美少女仮面とその愉快な仲間たち(一般作)

ヒロイン小説研究所
児童書・童話
未来からやってきた高校生の白鳥希望は、変身して美少女仮面エスポワールとなり、3人の子ども達と事件を解決していく。未来からきて現代感覚が分からない望みにいたずらっ子の3人組が絡んで、ややコミカルな一面をもった年齢指定のない作品です。

生まれることも飛ぶこともできない殻の中の僕たち

はるかず
児童書・童話
生まれることもできない卵の雛たち。 5匹の殻にこもる雛は、卵の中でそれぞれ悩みを抱えていた。 一歩生まれる勇気さえもてない悩み、美しくないかもしれない不安、現実の残酷さに打ちのめされた辛さ、頑張れば頑張るほど生まれることができない空回り、醜いことで傷つけ傷つけられる恐怖。 それぞれがそれぞれの悩みを卵の中で抱えながら、出会っていく。 彼らは世界の美しさを知ることができるのだろうか。

夜寝たくなくて朝起きたくない

一郎丸ゆう子
絵本
大人のための絵本です。現代人って夜寝たくなくて朝起きたくない人が多いな、でも、夜は寝ないと困るし、朝は起きないとなんないなんだよね、なんて考えてたら出来たお話です。絵はcanvaで描きました。

9日間

柏木みのり
児童書・童話
 サマーキャンプから友達の健太と一緒に隣の世界に迷い込んだ竜(リョウ)は文武両道の11歳。魔法との出会い。人々との出会い。初めて経験する様々な気持ち。そして究極の選択——夢か友情か。   (also @ なろう)

【3章】GREATEST BOONS ~幼なじみのほのぼのバディがクリエイトスキルで異世界に偉大なる恩恵をもたらします!~

丹斗大巴
児童書・童話
 幼なじみの2人がグレイテストブーンズ(偉大なる恩恵)を生み出しつつ、異世界の7つの秘密を解き明かしながらほのぼの旅をする物語。  異世界に飛ばされて、小学生の年齢まで退行してしまった幼なじみの銀河と美怜。とつじょ不思議な力に目覚め、Greatest Boons(グレイテストブーンズ:偉大なる恩恵)をもたらす新しい生き物たちBoons(ブーンズ)とアイテムを生みだした! 彼らのおかげでサバイバルもトラブルもなんのその! クリエイト系の2人が旅するほのぼの異世界珍道中。  便利な「しおり」機能を使って読み進めることをお勧めします。さらに「お気に入り登録」して頂くと、最新更新のお知らせが届いて便利です! レーティング指定の描写はありませんが、万が一気になる方は、目次※マークをさけてご覧ください。

処理中です...