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27、白き竜の背に乗って
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朝になったら屋敷からディータがいなくなっていた。
信じられないという気持ちと、やっぱり……という気持ちの両方がある。
昨夜のやりとりを思い出したら、彼が私のことを拒絶したのは何となくわかるから。
邪竜退治をしたいと言い出したのは私だ。
当たり前のようにディータがそれに付き合ってくれると信じていただけで、本来彼には拒否権がある。
そして、彼はその当然の権利を行使して私のもとから去っただけだ。
それだけのことだとわかっているのに、胸にぽっかり穴が開いてしまったように感じる。
「やはり、夜が明けるより先に屋敷を出たようだ」
玄関ホールへ行くと、そこで何らかの魔法を発動していたアヒムが言った。
朝起きてすぐの食堂でディータがいないとわかったとき、アヒムもミアも即座に探そうと言ってくれたのだ。
私と違って彼らにとっては、ディータがいなくなったのは寝耳に水だ。だから、探すなり足取りを掴むなりしなければ、納得いかないのだろう。
「それで、どこに向かったのかまではわかったわけ?」
スイーラの様子を見てきてくれたミアが、少し苛立ったように尋ねた。基本的に彼女は、アヒムに当たりがきつい。でも、それを彼が嬉しそうに受け止めるから問題はないのだろう。
「もちろんだよご主人様! 僕の〝過去視〟をナメないでもらいたいな! 舐めるのは僕の役目だから」
「ドMジョークはいいからさっさと見たもの教えろっつってんの!」
「いゃん♡」
ミアに思いきりお尻を蹴られ、アヒムは喜んでいた。いつもは反応に困るこのやりとりも、今は気分が沈みすぎなくていい。
「見たものを教える前に聞いておきたいんだけど……イリメルさんはディータさんの行方を知ってどうしたい?」
「え……?」
まさかこちらが尋ねられるとは思わなかったから、驚いてしまった。
私を見つめるアヒムは、真面目な顔をしている。さっきまでミアに怒られて、目にハートマークを浮かべていたのに。
尋ねられて、私は動揺した。
私に、〝どうしたいか〟の選択肢があるなんて思っていなかったから。
でも、私の心にはひとつの答えが浮かんでいた。
「……私は、追いかけたいです。それで、なぜ何も言わずに出ていってしまったのか、尋ねたいです。もしかしたら、答えてくれないかもしれませんし、私に嫌気がさしてしまったのかもしれませんけれど……それでも、何も聞かずに『そうですか』と呑み込むことは、できそうにないので……」
エーリクから婚約破棄を突きつけられたときはあっさり呑み込んだくせに……と、我がことながら思った。
でも、あのときとは違うのだ。
婚約破棄は確かにつらかった。すごく嫌な気持ちで、「強いからって何よ」と思って、家を飛び出した。
それでも、あのときとは全く違う気持ちでいる。
何も言わず出ていったという決定的な拒絶を突きつけられているのに、それでもなお諦められないのだ。
エーリクに対しては絶対にしたくなかったのに、ディータにはみっともなく追いすがりたくてたまらない。
〝仕方がない〟で諦められるような気持ちではないのだ。
「それを聞いて安心したよ。イリメルさんが興味がないのなら、彼の行方について僕が口にすることなど何もないわけだしね。そんなことより、優先すべきは邪竜退治だから」
「そうですよね……」
「大丈夫。見ての通り僕は恋する乙女の味方だから、ディータさんがどこへ行ったのかきちんと、たっぷり、濃厚にお伝え……」
「さっさと言えってつってんでしょ、このど変態ソーサラーがっ!」
かっこつけた顔でアヒムがもったいつけるものだから、再びミアの蹴りが炸裂した。
蹴り飛ばされて嬉しそうにしつつ、アヒムは再び真面目な顔になる。
「ディータさんはね、どうやら屋敷を出て山へ向かったみたいだよ」
「山って……」
「邪竜がいるとされる山。このシュティール家の領地を抜けたさらに先にある山を目指して進んでいるルートだと思う」
「それって……」
私が答えに行き着こうとしたところで、扉が勢い良く開いた。
見ると、そこにはフランツがいた。その手には、私が手配を頼んだものが握りしめられている。
「遅くなってごめん! スイーラには、例のものはもう着けてあげたから」
「お兄様、ありがとう」
私がフランツから受け取ったのは、一振りの大剣である。邪竜の討伐には、絶対にこれが必要だと思っていたのだ。
朝起きたときはこれは無駄になるのかと心配したのだけれど、どうやら杞憂だったみたいだ。
「今から追いかけたら、たぶん間に合うね。ディータさんは魔法を使えないから徒歩で進むしかないわけだし。今から、移動魔法を使って追いかけようか。位置を設定するのが難しいんだけど」
私の用意が整ったことに気づいたアヒムが、これからのことを尋ねてくれた。
夜明け前に出発したディータを今から追いかけるのなら、魔法を使ったほうがいい。
でも、私はそれよりいい方法があるのを知っていた。というより、そのための用意だ。
「魔法もいいんですけれど、スイーラに乗っていきましょう。今、厩舎で鞍をつけて待っていて……」
私が説明していると、扉にドンとぶつかる音がした。見なくてもわかる。スイーラだ。
「待ちきれなかったのね!」
「呼べば来る知能があるんだ……」
扉を開けるとそこにはスイーラがいて、装具をつけてもらって得意げにしていた。それを見て、ミアが驚きと呆れの入り混じった顔をする。
確かに、こんなに賢かったのかと私もびっくりしている。でも、それは嬉しい喜びだ。
「なるほど。邪竜を倒す者たちはやはり、聖なる竜に乗って登場しないと様になりませんからね」
「それじゃあ、行こうか。――スイーラ。あんたのパパのところへ連れていきなさい」
「ぱ、パパ?」
「だって、そうでしょ? この子にとってはイリメルがママで、ディータがパパでしょうよ。さ、あんたのママを置いていった薄情なパパの匂いでも何でも辿っていくのよ。ついでに、悪い竜もぶん殴る!」
アヒムとミアは早々とスイーラの背中に跨ったけれど、私はミアの発言についていけなかった。
確かにスイーラはわたしとディータが拾って育てたものの、自分たちのことを〝パパママ〟だなんて思ってもみなかった。
でも、嫌ではないのだ。むしろ嬉しい。
そんな関係を取り戻すためにも、彼のもとへ向かわなければならない。
「じゃあ、出発しましょう。スイーラ、よろしくね」
私がしっかり捕まるのを待って、スイーラはゆっくりと進み始めた。
そのまま歩いていくのかと思ったら、屋敷から離れたところで羽ばたき始める。
力強く何度か翼を動かすと、スイーラの体は宙へと浮き上がる。
「気をつけて行ってこいよー!」
手を振るフランツに私たちも手を振り返したけれど、すぐに豆粒みたいに小さくなって、みえなくなってしまった。
それから、まるで目指すところがわかっているかのようにスイーラはぐんぐん飛んでいった。ちゃんと掴まっていないと振り落とされてしまいそうなほどの速度で。
ちゃんとわかっているのか、適当にとんでいるのではないのか、時々心配にはなったけれど、ひたむきに飛ぶスイーラを信じることにした。
しばらく飛んでいると、スイーラが喉を鳴らした。それは、この子が嬉しきときに出す声だ。
スイーラが今喜ぶことといったらひとつしかない。それを確信したとき、スイーラは下降を始めた。
ディータを見つけたのだ。
森の上空を飛んでいたから、木々を突っ切り、それがひどく痛かった。
でも、そんなことはどうでもよくなった。彼の姿が見えたから。
「ディータさーん!」
嬉しくなって、私は彼を呼んだ。
信じられないという気持ちと、やっぱり……という気持ちの両方がある。
昨夜のやりとりを思い出したら、彼が私のことを拒絶したのは何となくわかるから。
邪竜退治をしたいと言い出したのは私だ。
当たり前のようにディータがそれに付き合ってくれると信じていただけで、本来彼には拒否権がある。
そして、彼はその当然の権利を行使して私のもとから去っただけだ。
それだけのことだとわかっているのに、胸にぽっかり穴が開いてしまったように感じる。
「やはり、夜が明けるより先に屋敷を出たようだ」
玄関ホールへ行くと、そこで何らかの魔法を発動していたアヒムが言った。
朝起きてすぐの食堂でディータがいないとわかったとき、アヒムもミアも即座に探そうと言ってくれたのだ。
私と違って彼らにとっては、ディータがいなくなったのは寝耳に水だ。だから、探すなり足取りを掴むなりしなければ、納得いかないのだろう。
「それで、どこに向かったのかまではわかったわけ?」
スイーラの様子を見てきてくれたミアが、少し苛立ったように尋ねた。基本的に彼女は、アヒムに当たりがきつい。でも、それを彼が嬉しそうに受け止めるから問題はないのだろう。
「もちろんだよご主人様! 僕の〝過去視〟をナメないでもらいたいな! 舐めるのは僕の役目だから」
「ドMジョークはいいからさっさと見たもの教えろっつってんの!」
「いゃん♡」
ミアに思いきりお尻を蹴られ、アヒムは喜んでいた。いつもは反応に困るこのやりとりも、今は気分が沈みすぎなくていい。
「見たものを教える前に聞いておきたいんだけど……イリメルさんはディータさんの行方を知ってどうしたい?」
「え……?」
まさかこちらが尋ねられるとは思わなかったから、驚いてしまった。
私を見つめるアヒムは、真面目な顔をしている。さっきまでミアに怒られて、目にハートマークを浮かべていたのに。
尋ねられて、私は動揺した。
私に、〝どうしたいか〟の選択肢があるなんて思っていなかったから。
でも、私の心にはひとつの答えが浮かんでいた。
「……私は、追いかけたいです。それで、なぜ何も言わずに出ていってしまったのか、尋ねたいです。もしかしたら、答えてくれないかもしれませんし、私に嫌気がさしてしまったのかもしれませんけれど……それでも、何も聞かずに『そうですか』と呑み込むことは、できそうにないので……」
エーリクから婚約破棄を突きつけられたときはあっさり呑み込んだくせに……と、我がことながら思った。
でも、あのときとは違うのだ。
婚約破棄は確かにつらかった。すごく嫌な気持ちで、「強いからって何よ」と思って、家を飛び出した。
それでも、あのときとは全く違う気持ちでいる。
何も言わず出ていったという決定的な拒絶を突きつけられているのに、それでもなお諦められないのだ。
エーリクに対しては絶対にしたくなかったのに、ディータにはみっともなく追いすがりたくてたまらない。
〝仕方がない〟で諦められるような気持ちではないのだ。
「それを聞いて安心したよ。イリメルさんが興味がないのなら、彼の行方について僕が口にすることなど何もないわけだしね。そんなことより、優先すべきは邪竜退治だから」
「そうですよね……」
「大丈夫。見ての通り僕は恋する乙女の味方だから、ディータさんがどこへ行ったのかきちんと、たっぷり、濃厚にお伝え……」
「さっさと言えってつってんでしょ、このど変態ソーサラーがっ!」
かっこつけた顔でアヒムがもったいつけるものだから、再びミアの蹴りが炸裂した。
蹴り飛ばされて嬉しそうにしつつ、アヒムは再び真面目な顔になる。
「ディータさんはね、どうやら屋敷を出て山へ向かったみたいだよ」
「山って……」
「邪竜がいるとされる山。このシュティール家の領地を抜けたさらに先にある山を目指して進んでいるルートだと思う」
「それって……」
私が答えに行き着こうとしたところで、扉が勢い良く開いた。
見ると、そこにはフランツがいた。その手には、私が手配を頼んだものが握りしめられている。
「遅くなってごめん! スイーラには、例のものはもう着けてあげたから」
「お兄様、ありがとう」
私がフランツから受け取ったのは、一振りの大剣である。邪竜の討伐には、絶対にこれが必要だと思っていたのだ。
朝起きたときはこれは無駄になるのかと心配したのだけれど、どうやら杞憂だったみたいだ。
「今から追いかけたら、たぶん間に合うね。ディータさんは魔法を使えないから徒歩で進むしかないわけだし。今から、移動魔法を使って追いかけようか。位置を設定するのが難しいんだけど」
私の用意が整ったことに気づいたアヒムが、これからのことを尋ねてくれた。
夜明け前に出発したディータを今から追いかけるのなら、魔法を使ったほうがいい。
でも、私はそれよりいい方法があるのを知っていた。というより、そのための用意だ。
「魔法もいいんですけれど、スイーラに乗っていきましょう。今、厩舎で鞍をつけて待っていて……」
私が説明していると、扉にドンとぶつかる音がした。見なくてもわかる。スイーラだ。
「待ちきれなかったのね!」
「呼べば来る知能があるんだ……」
扉を開けるとそこにはスイーラがいて、装具をつけてもらって得意げにしていた。それを見て、ミアが驚きと呆れの入り混じった顔をする。
確かに、こんなに賢かったのかと私もびっくりしている。でも、それは嬉しい喜びだ。
「なるほど。邪竜を倒す者たちはやはり、聖なる竜に乗って登場しないと様になりませんからね」
「それじゃあ、行こうか。――スイーラ。あんたのパパのところへ連れていきなさい」
「ぱ、パパ?」
「だって、そうでしょ? この子にとってはイリメルがママで、ディータがパパでしょうよ。さ、あんたのママを置いていった薄情なパパの匂いでも何でも辿っていくのよ。ついでに、悪い竜もぶん殴る!」
アヒムとミアは早々とスイーラの背中に跨ったけれど、私はミアの発言についていけなかった。
確かにスイーラはわたしとディータが拾って育てたものの、自分たちのことを〝パパママ〟だなんて思ってもみなかった。
でも、嫌ではないのだ。むしろ嬉しい。
そんな関係を取り戻すためにも、彼のもとへ向かわなければならない。
「じゃあ、出発しましょう。スイーラ、よろしくね」
私がしっかり捕まるのを待って、スイーラはゆっくりと進み始めた。
そのまま歩いていくのかと思ったら、屋敷から離れたところで羽ばたき始める。
力強く何度か翼を動かすと、スイーラの体は宙へと浮き上がる。
「気をつけて行ってこいよー!」
手を振るフランツに私たちも手を振り返したけれど、すぐに豆粒みたいに小さくなって、みえなくなってしまった。
それから、まるで目指すところがわかっているかのようにスイーラはぐんぐん飛んでいった。ちゃんと掴まっていないと振り落とされてしまいそうなほどの速度で。
ちゃんとわかっているのか、適当にとんでいるのではないのか、時々心配にはなったけれど、ひたむきに飛ぶスイーラを信じることにした。
しばらく飛んでいると、スイーラが喉を鳴らした。それは、この子が嬉しきときに出す声だ。
スイーラが今喜ぶことといったらひとつしかない。それを確信したとき、スイーラは下降を始めた。
ディータを見つけたのだ。
森の上空を飛んでいたから、木々を突っ切り、それがひどく痛かった。
でも、そんなことはどうでもよくなった。彼の姿が見えたから。
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嬉しくなって、私は彼を呼んだ。
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