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第1章
自己紹介(改)
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ゆっくりとした動作でさして下げてもいない顔を上げた。
そして私は視線を窓の向こうの憎たらしい青い空に向けて話し出す。
「皆さん初めましt「ユリア・ヨーダ、面倒なのは解るがちゃんと立ってや…ってください」
気怠げに紺色の髪のおっさんが注意してくる。
此奴、私のセリフの途中で言葉を入れるとは失礼な奴だ。
それにしても、若干詰まっていたという事はこの先生は敬語苦手なのかな。
これはいつその敬語が崩れるか見ものだな。
…もう若干崩れそうだが。
「いちいち正式名称で呼ばないでくださいって何回言ったら解るんですか?友達じゃないですか」
「俺の記憶が正しければ初めてだと思ったが。あと、お前には他にも名前なんてないし、俺は友達になった覚えはない」
「ありますよ、失礼ですね」
「そうか、それは良かったな。さぁ立ってやってください」
二回目の注意を先生が言い終わる瞬間に、私はやれやれとでも言うように溜息をつく。
頭を振るという特典付きだ。
それからゆっくりと立つ。
でも、もう名前も知られているだろうし、言うことがない。
趣味なんて最近はする暇が無かったし、そもそも自分の趣味なんてもう忘れてしまった。
うーむ、何を言おうか。
悩んでいても始まらないし、適当に行きますか!
「……もう言われてしまっているので知っていると思いますが、私はこの悪が常に蔓延っている世界を救う為にやって来たユリア・ヨーダという者だ!だかしかし、私は圧倒的な力を得た代償にこの世界の理を忘れてしまった!なので、もしもおかしな行動をしていたら教えてほしい!…友よ、これで良いですか?」
「俺はお前の友達じゃねぇ、それにそこで聴いたらダメだろう…というかそもそもお前の行動がおかs」
「いいんですね、解りました」
なんか先生がおでこに手を当ててダメ出しをしているような気がしたが、スルーして座る。
溜息をつかれている気もするが気にしない。
さぁ、次は私の後ろの存在感溢れる君だよ!
ボケーっとせずに早く!
私が座った瞬間にばっと後ろを向いてそんなことを視線で訴えていると、その気持ちが伝わったのか慌てて話し出した。
私の眼力って凄くないか?
彼の名前はロバート・ヴィナー。
存在感の濃さと同じくらいの態度で正にガキ大将という感じだ。
姿よりもその見えてきそうな存在感に目を惹かれるが、なんとか彼の容姿を確認していく。
オレンジ色の髪に髪と同じ色の瞳だ。
ロバートの紹介はこれで終了だ。
他に特筆することは…あるね。
取り敢えず言いたいのは、存在感がほんとヤバイということ。
本当に視認出来そうなくらいなんだって!
それしか言えないけど。
あ、ちなみに爵位は一気に上がって伯爵でした。
その後は子爵や男爵の子、なんと侯爵の子も居ました。
前述した子はわかるけど、後述した子はわからない。
お金、沢山あるだろうに。
何故にこちらへ来たし。
そんなツッコミを入れながら半分寝てた。
もしかしたら白目を剥いていたかもしれない。
女子力?
そんなもの召喚された時に元の世界へ投げ捨ててきたよ。
まぁ、実際に白目かどうかは解らないし、寝たのは半分だからまだ大丈夫だと思う。
先生は見てなかったと思うし。
そんな微睡みの中に居る私を覚醒させる出来事は、まぁ当然の如くあった。
ただしそれは先生からの天誅ではなく、凛とした綺麗な声だった。
そして、その声は何を隠そう頭振り子さんのものでした。
そして私は視線を窓の向こうの憎たらしい青い空に向けて話し出す。
「皆さん初めましt「ユリア・ヨーダ、面倒なのは解るがちゃんと立ってや…ってください」
気怠げに紺色の髪のおっさんが注意してくる。
此奴、私のセリフの途中で言葉を入れるとは失礼な奴だ。
それにしても、若干詰まっていたという事はこの先生は敬語苦手なのかな。
これはいつその敬語が崩れるか見ものだな。
…もう若干崩れそうだが。
「いちいち正式名称で呼ばないでくださいって何回言ったら解るんですか?友達じゃないですか」
「俺の記憶が正しければ初めてだと思ったが。あと、お前には他にも名前なんてないし、俺は友達になった覚えはない」
「ありますよ、失礼ですね」
「そうか、それは良かったな。さぁ立ってやってください」
二回目の注意を先生が言い終わる瞬間に、私はやれやれとでも言うように溜息をつく。
頭を振るという特典付きだ。
それからゆっくりと立つ。
でも、もう名前も知られているだろうし、言うことがない。
趣味なんて最近はする暇が無かったし、そもそも自分の趣味なんてもう忘れてしまった。
うーむ、何を言おうか。
悩んでいても始まらないし、適当に行きますか!
「……もう言われてしまっているので知っていると思いますが、私はこの悪が常に蔓延っている世界を救う為にやって来たユリア・ヨーダという者だ!だかしかし、私は圧倒的な力を得た代償にこの世界の理を忘れてしまった!なので、もしもおかしな行動をしていたら教えてほしい!…友よ、これで良いですか?」
「俺はお前の友達じゃねぇ、それにそこで聴いたらダメだろう…というかそもそもお前の行動がおかs」
「いいんですね、解りました」
なんか先生がおでこに手を当ててダメ出しをしているような気がしたが、スルーして座る。
溜息をつかれている気もするが気にしない。
さぁ、次は私の後ろの存在感溢れる君だよ!
ボケーっとせずに早く!
私が座った瞬間にばっと後ろを向いてそんなことを視線で訴えていると、その気持ちが伝わったのか慌てて話し出した。
私の眼力って凄くないか?
彼の名前はロバート・ヴィナー。
存在感の濃さと同じくらいの態度で正にガキ大将という感じだ。
姿よりもその見えてきそうな存在感に目を惹かれるが、なんとか彼の容姿を確認していく。
オレンジ色の髪に髪と同じ色の瞳だ。
ロバートの紹介はこれで終了だ。
他に特筆することは…あるね。
取り敢えず言いたいのは、存在感がほんとヤバイということ。
本当に視認出来そうなくらいなんだって!
それしか言えないけど。
あ、ちなみに爵位は一気に上がって伯爵でした。
その後は子爵や男爵の子、なんと侯爵の子も居ました。
前述した子はわかるけど、後述した子はわからない。
お金、沢山あるだろうに。
何故にこちらへ来たし。
そんなツッコミを入れながら半分寝てた。
もしかしたら白目を剥いていたかもしれない。
女子力?
そんなもの召喚された時に元の世界へ投げ捨ててきたよ。
まぁ、実際に白目かどうかは解らないし、寝たのは半分だからまだ大丈夫だと思う。
先生は見てなかったと思うし。
そんな微睡みの中に居る私を覚醒させる出来事は、まぁ当然の如くあった。
ただしそれは先生からの天誅ではなく、凛とした綺麗な声だった。
そして、その声は何を隠そう頭振り子さんのものでした。
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