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第6話 奇人変人ジャーナリスト
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空が赤くなり、車の影が大きく伸びる頃、ようやくP.C.255番地が見えてくる。
「久しぶりに来たな」
「全然違いますね」
何度見ても圧巻の光景。立ち並ぶのは高層マンションばかり。まるでマンションの森だ。
砂漠に突然現れる高度文明には、宇宙人も度肝を抜かれるだろう。105番地が先進国だとするなら、255番地は近未来だ。
「なんでこんなに発展してるんですかね」
「資源の違いだ。ここらは鉱脈がいたるところにあるし、大きな水脈もある。位置的にも他のオアシスとの中継地点になるからな。物も人も集まりやすいんだ」
駐車場に車を止めながら説明をする。
莫大な資源故に商人が集まり、財を成していく。故に255番地は富豪の住むオアシスと呼ばれている。
つまりここに住む者達は皆一様に食うも飲むも困らない生活が出来る財力の持ち主ばかりだ。そのおこぼれを貰おうとさらに人が集まり発展していく。人間社会というのはよく考えられている。
「ちなみに今から会う奴はウェルトって言うんだが、オアシスの中心にいるから少し歩く」
だから用心しないといけない。
オレはポルンに向けて手を出した。
「ん」
「ん?」
どうして察してくれない。言葉に出すのが恥ずかしいから、いや恥ずかしくはないが、まぁとにかく、理由と他意はないことを説明しないといけないか。
「手だよ、手。はぐれるといけねぇから手繋いどくぞ」
「あ、そういうことですか。ありがとうございます」
これはポルンを守る為だ。決してやましい感情はない。自分に言い聞かせている間に手を握られる。まるでポルンの熱が伝わったように、一気に体温が上がるのが分かる。
「大丈夫ですか?」
「平気だ。気にすんな」
心の中で何度も深呼吸をし、気持ちを静め、オアシスの中に入っていく。するとオアシス間の違いがより際立つ。
砂漠の陰気臭さなどない。活気というより気品に満ちた空気が全身を打ち、それまであった気恥ずかしさなど忘れてしまう。
「すごい……」
「慣れねぇな、ここは」
多くの人々が行き交っているが、全員が余裕という名の仮面を被っている。
吐き出す息、歩く音まで高級品だと思えてしまう世界だ。
他のオアシスでは馴染む格好でも、ここでは圧倒的に場違いだ。悪目立ちしてしまう。
「服装しくったな」
「だ、大丈夫ですよ。似たような格好の人もちらほらいますし」
「そうだな。しゃーねーか。さっさとウェルトのところに行くか」
端から見れば、田舎から上京してきた貧乏人カップルだ。
服の中に隠れたピュイに出てきてもらえば、少しでは高級感を高められるかなとバカな考えがよぎってしまう。
「ウェルトさんのいる場所は分かっているんですか?」
「家にいるはずだ」
人混みの中へ進んでいくと、すれ違う人間からのきつい香水のにおいが鼻を突く。それだけなら構わないのだが、とにかく視線が痛い。
それは蔑みから奇異なものまで多種多様。疑いの目ではないことは分かっている。しかし、指名手配犯を連れている身としては気にせずにはいられない。
それでも堂々と、やましいことはないと胸を張って歩く。そうすれば身の丈に合わない場所にも馴染めるというものだ。
敵を騙すにはまず味方から。とは違うかもしれないが、自分がなりたいものにふんしていれば、自ずとそれに近い振る舞いが自然に出来ていく。
そんなこんなで、誰にもポルンがいると気付かれずに歩き進めていくと、一つの建物の前で足を止める。
「ここにいるはずだ」
「こんな……ところに……」
ポルンは息を呑んだ。
オアシスの中心にそびえ立つ、最も大きく、存在感を放っている高層マンション。未分不相応なオレ達が入れば、爪弾きにされてしまう。そんな場所だ。
だが行かねばならない。リスクを負ってでも会いに行く価値がある相手なのだから。
自動ドアを通って受付に行くと、受付の女が明らかに怪訝そうな表情を向けてくる。
「すんません。ウェルトって人に会いたいんすけど、連絡してもらっていいですか?」
「……では、どちらかでいいので、お名前の記入と身分証の提示をお願いします」
危ない。危ない。
そうだった。ここは身分証が必要な場所だった。
もしも二人共出せなんて言われていたらそこで詰むところだった。
用紙に名前を書き、身分証であるハンター資格証を渡す。
「ハンター・ガイナス様ですか。少々お待ち下さい」
まるでゴミを持つように資格証をつまんで確認してくるが、まぁ優しいオレは気にしないことにしておく。
正直言ってムカつくが、住んでいる世界が違うのだ。それぞれ人の在り方も異なる。いちいち気を立てていたってしょうがない。
確認を終えた受付の女は、ウェルトを呼んでいるのか備え付けられている電話はから連絡をする。
「こちらフロントでございます。ウェルト様、ガイナス様という方がお訪ねになっているのですが、そちらにお通ししてよろしかったでしょうか。……はい、承知いたしました」
やり取りが終わると、受付の女は先ほどまでの下に見た態度を消して、こちらに向いてくる。
「お待たせいたしました。右手奥のエレベーターにお乗りください」
「どうも」
軽く頭を下げるポルンと共にエレベーターへと乗ると、ボタンを押さずとも動き始める。
一度も止まらずにぐんぐんと上がっていき、ガラス越しに映る外の景色がミニチュアに感じるほど小さくなっていく。
「こんなところに住むなんて、ウェルトさんって凄い人なんですね」
「俺の知る限りでは一番すごいジャーナリストだからな」
雑談をしている間にエレベーターが止まったのは、最上階の八十階。
扉が開くと、そこには丸眼鏡を掛けた、穏やかそうな男が立っていた。
その男こそが探していた人間な訳だが……。
「よぉウェルト、久し……」
「いやー! ガイナス! 久し振りだね! どうだい、変わりないかい? うん、見事な肉体だ! 前にも増してハンターとしての力量も上がってるんじゃあないかい?」
コイツ……ッ。
挨拶を遮り、体をベタベタと触診のように触ってくる。
「最近はどうだい? 僕はキミがいなくなってしまって寂しい日々を送っていたよ。キミと過ごした熱い日々は、僕の胸を高鳴らせ、絶頂へと導いていた。またキミのハンティングに付き合わせておくれよ。そうだ、ピュイは元気かい? お、ここにいたのか。どうかな、キミのこと調べさせてくれないかい? ちょっと弄らせてもらうだけでいいからさ」
一方的に気色の悪いことをベラベラと。
発する言葉も、動きも全てが気持ち悪い。
ピュイもその変質者行動に逃げていく。
「いい加減にしろ」
たまらず押し退けるとウェルトは眉をひそめる。
「なんだよ。久し振りの再会なんだ。浸らせておくれよ」
「久し振りだろうがなんだろうが、人の体を触りまくっていい理由なんてねぇんだよ。それと勘違いされるような言い方すんな。吐きそうになるわ」
「いいだろ? 僕のパトスははち切れんばかりに燃えているんだ」
「やめろ。テメェの意味の分からん趣味に付き合う気はねぇ」
顔面を掴んで突き放して尚、ウェルトは引っ付こうとしてくる。
そんな様子にポルンは呆然と立ち尽くしている。
「コイツがウェルトだ。言っただろ変な奴だって」
「この方が……ウェルトさん」
そこでようやくオレ以外の存在に気づいたのか、ウェルトはオレの手を逃れ、さっとポルンの元へと移動する。
「やぁキミは誰だい? ガイナスの友達ッ……て訳じゃあなさそうだね」
「こ、恋人ですよ」
付き合いの浅い相手にならともかく、ある程度親睦のあるウェルトに対しては悪手だ。
ウェルトの目付きが変わる。
記者としての本能か。まるで探るようにポルンの姿を観察し始める。
「体型を隠す為のオーバーサイズの服装、目元を隠す為のサングラス、髪色を誤魔化す為のスプレー。……なるほどね」
一人納得した様子で頷くと、ポルンの腕を掴み、エレベーターの壁に押し当てる。
「キミ、指名手配犯のポルンくんでしょ」
「ッ!?」
冷たく鋭い声がポルンを刺す。
流石の洞察力だ。
「なんで指名手配犯がここにいるのかな? ガイナスを騙して何をしようとしているんだい?」
静かに、だが明らかな敵意を漂わせ、サングラスの奥の瞳を凝視しながらウェルトは問う。
それはカタギの迫力ではない。
「いや……私は……」
ポルンの声が恐怖で震えている。まるで猫に追い詰められたネズミだ。
このままではどうなることか。思わず仲裁に入る。
「やめろ。コイツはオレが連れてきた。詳しい話はここじゃなくて部屋でさせてくれ」
「なんだ。知ってたのか。いいよ、ガイナスがわざわざ連れてきたんだ。何か理由があるんだろ」
掴まれていた腕を放されると、ポルンは安堵して息を漏らす。
「手荒な真似をして悪かったね」
「いえ、お気になさらずに」
「じゃあ着いてきて。ここは人目につく」
痛むのか手首を触り答えるポルンに、しかしウェルトは言葉とは裏腹に気遣う素振りすら見せず踵を返す。
冷たい奴だと思うかもしれない。だが指名手配犯を連れてきたのだ。当たり前の反応だ。
己の危険を天秤にかけ、聞くという選択肢を選んでくれただけでも感謝しきれないレベルだ。
オレ達は長い通路を歩き、ウェルトの部屋へと向かった。
「久しぶりに来たな」
「全然違いますね」
何度見ても圧巻の光景。立ち並ぶのは高層マンションばかり。まるでマンションの森だ。
砂漠に突然現れる高度文明には、宇宙人も度肝を抜かれるだろう。105番地が先進国だとするなら、255番地は近未来だ。
「なんでこんなに発展してるんですかね」
「資源の違いだ。ここらは鉱脈がいたるところにあるし、大きな水脈もある。位置的にも他のオアシスとの中継地点になるからな。物も人も集まりやすいんだ」
駐車場に車を止めながら説明をする。
莫大な資源故に商人が集まり、財を成していく。故に255番地は富豪の住むオアシスと呼ばれている。
つまりここに住む者達は皆一様に食うも飲むも困らない生活が出来る財力の持ち主ばかりだ。そのおこぼれを貰おうとさらに人が集まり発展していく。人間社会というのはよく考えられている。
「ちなみに今から会う奴はウェルトって言うんだが、オアシスの中心にいるから少し歩く」
だから用心しないといけない。
オレはポルンに向けて手を出した。
「ん」
「ん?」
どうして察してくれない。言葉に出すのが恥ずかしいから、いや恥ずかしくはないが、まぁとにかく、理由と他意はないことを説明しないといけないか。
「手だよ、手。はぐれるといけねぇから手繋いどくぞ」
「あ、そういうことですか。ありがとうございます」
これはポルンを守る為だ。決してやましい感情はない。自分に言い聞かせている間に手を握られる。まるでポルンの熱が伝わったように、一気に体温が上がるのが分かる。
「大丈夫ですか?」
「平気だ。気にすんな」
心の中で何度も深呼吸をし、気持ちを静め、オアシスの中に入っていく。するとオアシス間の違いがより際立つ。
砂漠の陰気臭さなどない。活気というより気品に満ちた空気が全身を打ち、それまであった気恥ずかしさなど忘れてしまう。
「すごい……」
「慣れねぇな、ここは」
多くの人々が行き交っているが、全員が余裕という名の仮面を被っている。
吐き出す息、歩く音まで高級品だと思えてしまう世界だ。
他のオアシスでは馴染む格好でも、ここでは圧倒的に場違いだ。悪目立ちしてしまう。
「服装しくったな」
「だ、大丈夫ですよ。似たような格好の人もちらほらいますし」
「そうだな。しゃーねーか。さっさとウェルトのところに行くか」
端から見れば、田舎から上京してきた貧乏人カップルだ。
服の中に隠れたピュイに出てきてもらえば、少しでは高級感を高められるかなとバカな考えがよぎってしまう。
「ウェルトさんのいる場所は分かっているんですか?」
「家にいるはずだ」
人混みの中へ進んでいくと、すれ違う人間からのきつい香水のにおいが鼻を突く。それだけなら構わないのだが、とにかく視線が痛い。
それは蔑みから奇異なものまで多種多様。疑いの目ではないことは分かっている。しかし、指名手配犯を連れている身としては気にせずにはいられない。
それでも堂々と、やましいことはないと胸を張って歩く。そうすれば身の丈に合わない場所にも馴染めるというものだ。
敵を騙すにはまず味方から。とは違うかもしれないが、自分がなりたいものにふんしていれば、自ずとそれに近い振る舞いが自然に出来ていく。
そんなこんなで、誰にもポルンがいると気付かれずに歩き進めていくと、一つの建物の前で足を止める。
「ここにいるはずだ」
「こんな……ところに……」
ポルンは息を呑んだ。
オアシスの中心にそびえ立つ、最も大きく、存在感を放っている高層マンション。未分不相応なオレ達が入れば、爪弾きにされてしまう。そんな場所だ。
だが行かねばならない。リスクを負ってでも会いに行く価値がある相手なのだから。
自動ドアを通って受付に行くと、受付の女が明らかに怪訝そうな表情を向けてくる。
「すんません。ウェルトって人に会いたいんすけど、連絡してもらっていいですか?」
「……では、どちらかでいいので、お名前の記入と身分証の提示をお願いします」
危ない。危ない。
そうだった。ここは身分証が必要な場所だった。
もしも二人共出せなんて言われていたらそこで詰むところだった。
用紙に名前を書き、身分証であるハンター資格証を渡す。
「ハンター・ガイナス様ですか。少々お待ち下さい」
まるでゴミを持つように資格証をつまんで確認してくるが、まぁ優しいオレは気にしないことにしておく。
正直言ってムカつくが、住んでいる世界が違うのだ。それぞれ人の在り方も異なる。いちいち気を立てていたってしょうがない。
確認を終えた受付の女は、ウェルトを呼んでいるのか備え付けられている電話はから連絡をする。
「こちらフロントでございます。ウェルト様、ガイナス様という方がお訪ねになっているのですが、そちらにお通ししてよろしかったでしょうか。……はい、承知いたしました」
やり取りが終わると、受付の女は先ほどまでの下に見た態度を消して、こちらに向いてくる。
「お待たせいたしました。右手奥のエレベーターにお乗りください」
「どうも」
軽く頭を下げるポルンと共にエレベーターへと乗ると、ボタンを押さずとも動き始める。
一度も止まらずにぐんぐんと上がっていき、ガラス越しに映る外の景色がミニチュアに感じるほど小さくなっていく。
「こんなところに住むなんて、ウェルトさんって凄い人なんですね」
「俺の知る限りでは一番すごいジャーナリストだからな」
雑談をしている間にエレベーターが止まったのは、最上階の八十階。
扉が開くと、そこには丸眼鏡を掛けた、穏やかそうな男が立っていた。
その男こそが探していた人間な訳だが……。
「よぉウェルト、久し……」
「いやー! ガイナス! 久し振りだね! どうだい、変わりないかい? うん、見事な肉体だ! 前にも増してハンターとしての力量も上がってるんじゃあないかい?」
コイツ……ッ。
挨拶を遮り、体をベタベタと触診のように触ってくる。
「最近はどうだい? 僕はキミがいなくなってしまって寂しい日々を送っていたよ。キミと過ごした熱い日々は、僕の胸を高鳴らせ、絶頂へと導いていた。またキミのハンティングに付き合わせておくれよ。そうだ、ピュイは元気かい? お、ここにいたのか。どうかな、キミのこと調べさせてくれないかい? ちょっと弄らせてもらうだけでいいからさ」
一方的に気色の悪いことをベラベラと。
発する言葉も、動きも全てが気持ち悪い。
ピュイもその変質者行動に逃げていく。
「いい加減にしろ」
たまらず押し退けるとウェルトは眉をひそめる。
「なんだよ。久し振りの再会なんだ。浸らせておくれよ」
「久し振りだろうがなんだろうが、人の体を触りまくっていい理由なんてねぇんだよ。それと勘違いされるような言い方すんな。吐きそうになるわ」
「いいだろ? 僕のパトスははち切れんばかりに燃えているんだ」
「やめろ。テメェの意味の分からん趣味に付き合う気はねぇ」
顔面を掴んで突き放して尚、ウェルトは引っ付こうとしてくる。
そんな様子にポルンは呆然と立ち尽くしている。
「コイツがウェルトだ。言っただろ変な奴だって」
「この方が……ウェルトさん」
そこでようやくオレ以外の存在に気づいたのか、ウェルトはオレの手を逃れ、さっとポルンの元へと移動する。
「やぁキミは誰だい? ガイナスの友達ッ……て訳じゃあなさそうだね」
「こ、恋人ですよ」
付き合いの浅い相手にならともかく、ある程度親睦のあるウェルトに対しては悪手だ。
ウェルトの目付きが変わる。
記者としての本能か。まるで探るようにポルンの姿を観察し始める。
「体型を隠す為のオーバーサイズの服装、目元を隠す為のサングラス、髪色を誤魔化す為のスプレー。……なるほどね」
一人納得した様子で頷くと、ポルンの腕を掴み、エレベーターの壁に押し当てる。
「キミ、指名手配犯のポルンくんでしょ」
「ッ!?」
冷たく鋭い声がポルンを刺す。
流石の洞察力だ。
「なんで指名手配犯がここにいるのかな? ガイナスを騙して何をしようとしているんだい?」
静かに、だが明らかな敵意を漂わせ、サングラスの奥の瞳を凝視しながらウェルトは問う。
それはカタギの迫力ではない。
「いや……私は……」
ポルンの声が恐怖で震えている。まるで猫に追い詰められたネズミだ。
このままではどうなることか。思わず仲裁に入る。
「やめろ。コイツはオレが連れてきた。詳しい話はここじゃなくて部屋でさせてくれ」
「なんだ。知ってたのか。いいよ、ガイナスがわざわざ連れてきたんだ。何か理由があるんだろ」
掴まれていた腕を放されると、ポルンは安堵して息を漏らす。
「手荒な真似をして悪かったね」
「いえ、お気になさらずに」
「じゃあ着いてきて。ここは人目につく」
痛むのか手首を触り答えるポルンに、しかしウェルトは言葉とは裏腹に気遣う素振りすら見せず踵を返す。
冷たい奴だと思うかもしれない。だが指名手配犯を連れてきたのだ。当たり前の反応だ。
己の危険を天秤にかけ、聞くという選択肢を選んでくれただけでも感謝しきれないレベルだ。
オレ達は長い通路を歩き、ウェルトの部屋へと向かった。
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