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第四章
封じられた塔
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騎士たちの思慮は思いのほか深く、足跡が見つかった場所には目立つように石のオブジェが置かれていた。頼みましたぞとフラルゴが帰って行くと、ザルムとマデリエネによる足跡追跡が始まった。
時間が経ったためにさらに難しくなっているが、技能持ち二人がかりの追跡で、オブジェが設置された場所からかなり遠くまで来た。
だがそれもここまでのようだ。順調に足跡を追っていた二人の足は止まってしまう。
「おかしいな、ここで足跡が途絶えてるぞ?」
「フラルゴさんは魔物が東から来ていると言っていたわよね。それならここで途絶えるなんてありえないのだけど」
そこから徐々に範囲を広げ、数十メートルほど歩いたところで、別の場所へと向かうようにして続く足跡を発見する。
二人で手分けして足跡のついている場所を見つけ出していくと、ある一定の長方形の空間に出入りするように足跡が付いていることが分かるが、その一定の範囲内の草原には足跡が残っていない。
これは明らかに不自然だった。その様子を見ていたアロイスも、別のところで不自然さを感じているようで、何もない空間をじっと見つめている。
「やっぱり足跡の集まっているこのあたりに何かあるのね。魔法かしら?」
「魔法ですね。手っ取り早く、呪刻無力化の三点セット、いきます」
レシニス山での落とし穴を無力化したときのように、アロイスは連続して魔法を唱えた。すると突如、数十メートル四方の長方形の空間に、それはそれは高くそびえた灰色の石の塔がいきなり目の前に現れた。
その塔には数階ごとに外を眺められるフロアが存在していて、塔の天辺は尖ったような装飾になっている。展望台としての機能もあるのか、最上階からの外の見晴らしは良さそうで、そこからなら遥か遠くの森まで見渡せそうだった。
ハッと息を飲む二人に、アロイスは興味深いというように目を輝かせる。
「これほどの塔を隠すなんて、素晴らしく強力な知覚魔法ですね。真っ直ぐ歩こうとしても気付かないうちに斜めに歩いているような錯覚を起こす魔法までかかっているので、今回のようなことがなければ見つからなかったでしょう。やりましたね」
「もしかしてこれって未発見の塔か? それならいいものが見つかるかもしれないな!」
「期待せざるを得ないわね。でもどんな危険があるかわからないということでもあるわ。足跡を調べ直してみてから、慎重に中を見てみましょう」
マデリエネの言葉通り、塔を本格的に探索する前に足跡をもう一度調べ直してみると、塔の一階部分の横幅がかなり広い空間に沢山の足跡がべったり付いている。
その大きな空間の高い天井には、これまた壮大な魔法陣が幾つも描かれていて、これが塔に不可視の守りを授けていたのだと予想できる。
しかし風化によってその効果が一部失われたのか、最近になって魔物が外に出てしまったのだろう。
そうして足跡を調べ終わり、さっそく二階に上がって進んで行くと、階段のすぐ先で重厚な扉が通せんぼしている。
すかさずマデリエネが扉に罠がないか調べてみる。目ざとい彼女は数秒の内に、扉付近に隠された小さな感圧板を見つけた。
罠を見抜いたことで自慢げなマデリエネが、二人を一階に避難させてからナイフを投げ込み感圧板に圧をかけてみる。すると、扉の前方から三本の矢が、それぞれ頭、喉、腹を狙う位置に一斉に飛んできた。
事前に警戒していたおかげで三人が怪我をすることはなかったが、正面に立っていたら当然助からなかっただろう。
「初っ端から殺意がすごいな」
「フフ、面白いじゃない。それに、何か守るべきものがこの塔にあるということの証よ?」
「そうか! 段々楽しくなってきたぜ」
「最初から楽しそうだったじゃないですか……。とにかく、引き続き警戒を怠らずに行きましょう」
大きな扉をくぐって二階のフロアに入ると、壁に設置されていた小さな松明が一斉につく。これも塔全体にかかっていたものと同じく、入ってきた人間の持つ原理の力を利用して作用する呪刻技術の為せる業だ。
そうとは言っても、これによって力を大きく削られるということはない。魔法全般に言えることだが、その人の持つ集中力を使って、もっと大きくて普遍的な力を操作するというのがその本質だ。
つまり、それだけで人間が消耗するということはほぼないのである。
「意外と中は暗かったな。明かりを完備してくれるとはご苦労なことだ」
ザルムはそう呟きながら、あたりをキョロキョロしながら進んでいる。そのザルムのワクワクした様子をほほえましく思いながらアロイスもそのあとに続いていくと、大きな柱の陰からネットリとしたスライムが現れた。
流れるようにアロイスが炎の魔法を唱えようとした次の瞬間、石でできた人形のような魔物、ゴーレムがそれを握りつぶして口に運んで行った。柱だと思っていたものの一つはこのゴーレムだったようだ。しかしアロイスはそれにも素早く対応する。
「少し時間を稼いでください! 図体の大きいだけの柔らかい木偶の坊にしてやります」
「頼んだぞ、こいつの一撃は重そうだ」
ザルムがゴーレムの拳を盾で受けながら大声で叫ぶ。そのすぐ後、もう一撃受けた彼の盾は鈍い音を奏でて大きくへこんでしまった。
ヒリヒリする腕を庇いながら、ザルムは持っていた剣をしまって右手も使い、さらなる一撃に備えて盾を構える。
その横では、マデリエネがナイフをゴーレムの頭部に投げつけて注意を引いていた。それにはさすがにゴーレムも腹が立ったのか、今度はマデリエネに向かって地面の床が崩れるほどの強烈なパンチを繰り出してくる。
しかし、マデリエネは鮮やかに後ろに飛び上がると、そのままシュタッと美しく着地した。だが、空間を大きく使った回避によって彼女は壁に追いつめられる。逃げ場を失った獲物に差し迫るゴーレム。
ところが差し迫った状況になったのは彼女だけではなかった。魔物の意識の外から、アロイスの手がゴーレムの足に触れる。
するとその先から、一気にゴーレムの体が軟化して崩れていく。重量感のあった自慢の足は、その巨体を支えられなくなった。前方に倒れたゴーレムは、床に叩きつけられただけでも部分的に壊れている。
それでも立ち上がろうとするゴーレムの首は、ザルムのブロードソードにひとえに切り落とされ、動かなくなった体はマデリエネのナイフでバラバラにされ、高値で取引されるゴーレムの核が奪い去られた――。
時間が経ったためにさらに難しくなっているが、技能持ち二人がかりの追跡で、オブジェが設置された場所からかなり遠くまで来た。
だがそれもここまでのようだ。順調に足跡を追っていた二人の足は止まってしまう。
「おかしいな、ここで足跡が途絶えてるぞ?」
「フラルゴさんは魔物が東から来ていると言っていたわよね。それならここで途絶えるなんてありえないのだけど」
そこから徐々に範囲を広げ、数十メートルほど歩いたところで、別の場所へと向かうようにして続く足跡を発見する。
二人で手分けして足跡のついている場所を見つけ出していくと、ある一定の長方形の空間に出入りするように足跡が付いていることが分かるが、その一定の範囲内の草原には足跡が残っていない。
これは明らかに不自然だった。その様子を見ていたアロイスも、別のところで不自然さを感じているようで、何もない空間をじっと見つめている。
「やっぱり足跡の集まっているこのあたりに何かあるのね。魔法かしら?」
「魔法ですね。手っ取り早く、呪刻無力化の三点セット、いきます」
レシニス山での落とし穴を無力化したときのように、アロイスは連続して魔法を唱えた。すると突如、数十メートル四方の長方形の空間に、それはそれは高くそびえた灰色の石の塔がいきなり目の前に現れた。
その塔には数階ごとに外を眺められるフロアが存在していて、塔の天辺は尖ったような装飾になっている。展望台としての機能もあるのか、最上階からの外の見晴らしは良さそうで、そこからなら遥か遠くの森まで見渡せそうだった。
ハッと息を飲む二人に、アロイスは興味深いというように目を輝かせる。
「これほどの塔を隠すなんて、素晴らしく強力な知覚魔法ですね。真っ直ぐ歩こうとしても気付かないうちに斜めに歩いているような錯覚を起こす魔法までかかっているので、今回のようなことがなければ見つからなかったでしょう。やりましたね」
「もしかしてこれって未発見の塔か? それならいいものが見つかるかもしれないな!」
「期待せざるを得ないわね。でもどんな危険があるかわからないということでもあるわ。足跡を調べ直してみてから、慎重に中を見てみましょう」
マデリエネの言葉通り、塔を本格的に探索する前に足跡をもう一度調べ直してみると、塔の一階部分の横幅がかなり広い空間に沢山の足跡がべったり付いている。
その大きな空間の高い天井には、これまた壮大な魔法陣が幾つも描かれていて、これが塔に不可視の守りを授けていたのだと予想できる。
しかし風化によってその効果が一部失われたのか、最近になって魔物が外に出てしまったのだろう。
そうして足跡を調べ終わり、さっそく二階に上がって進んで行くと、階段のすぐ先で重厚な扉が通せんぼしている。
すかさずマデリエネが扉に罠がないか調べてみる。目ざとい彼女は数秒の内に、扉付近に隠された小さな感圧板を見つけた。
罠を見抜いたことで自慢げなマデリエネが、二人を一階に避難させてからナイフを投げ込み感圧板に圧をかけてみる。すると、扉の前方から三本の矢が、それぞれ頭、喉、腹を狙う位置に一斉に飛んできた。
事前に警戒していたおかげで三人が怪我をすることはなかったが、正面に立っていたら当然助からなかっただろう。
「初っ端から殺意がすごいな」
「フフ、面白いじゃない。それに、何か守るべきものがこの塔にあるということの証よ?」
「そうか! 段々楽しくなってきたぜ」
「最初から楽しそうだったじゃないですか……。とにかく、引き続き警戒を怠らずに行きましょう」
大きな扉をくぐって二階のフロアに入ると、壁に設置されていた小さな松明が一斉につく。これも塔全体にかかっていたものと同じく、入ってきた人間の持つ原理の力を利用して作用する呪刻技術の為せる業だ。
そうとは言っても、これによって力を大きく削られるということはない。魔法全般に言えることだが、その人の持つ集中力を使って、もっと大きくて普遍的な力を操作するというのがその本質だ。
つまり、それだけで人間が消耗するということはほぼないのである。
「意外と中は暗かったな。明かりを完備してくれるとはご苦労なことだ」
ザルムはそう呟きながら、あたりをキョロキョロしながら進んでいる。そのザルムのワクワクした様子をほほえましく思いながらアロイスもそのあとに続いていくと、大きな柱の陰からネットリとしたスライムが現れた。
流れるようにアロイスが炎の魔法を唱えようとした次の瞬間、石でできた人形のような魔物、ゴーレムがそれを握りつぶして口に運んで行った。柱だと思っていたものの一つはこのゴーレムだったようだ。しかしアロイスはそれにも素早く対応する。
「少し時間を稼いでください! 図体の大きいだけの柔らかい木偶の坊にしてやります」
「頼んだぞ、こいつの一撃は重そうだ」
ザルムがゴーレムの拳を盾で受けながら大声で叫ぶ。そのすぐ後、もう一撃受けた彼の盾は鈍い音を奏でて大きくへこんでしまった。
ヒリヒリする腕を庇いながら、ザルムは持っていた剣をしまって右手も使い、さらなる一撃に備えて盾を構える。
その横では、マデリエネがナイフをゴーレムの頭部に投げつけて注意を引いていた。それにはさすがにゴーレムも腹が立ったのか、今度はマデリエネに向かって地面の床が崩れるほどの強烈なパンチを繰り出してくる。
しかし、マデリエネは鮮やかに後ろに飛び上がると、そのままシュタッと美しく着地した。だが、空間を大きく使った回避によって彼女は壁に追いつめられる。逃げ場を失った獲物に差し迫るゴーレム。
ところが差し迫った状況になったのは彼女だけではなかった。魔物の意識の外から、アロイスの手がゴーレムの足に触れる。
するとその先から、一気にゴーレムの体が軟化して崩れていく。重量感のあった自慢の足は、その巨体を支えられなくなった。前方に倒れたゴーレムは、床に叩きつけられただけでも部分的に壊れている。
それでも立ち上がろうとするゴーレムの首は、ザルムのブロードソードにひとえに切り落とされ、動かなくなった体はマデリエネのナイフでバラバラにされ、高値で取引されるゴーレムの核が奪い去られた――。
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