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第四章
塔の番人
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カイネに気を配りながら二階まで降りてくると、グゴオオオというまるで防風のような雄たけびが聞こえてきた。それを聞いた四人は一斉に顔を歪ませる。
「ここを寝床にしていたことを考えれば戻って来ていてもおかしくありませんよね……」
「どうやら狭すぎて二階には来られないみたいだし、ここで補助魔法をかけて手筈通りにいくわよ」
「おう」
「はいです」
鎧と盾の強化に“ハード”、自然治癒能力向上に“バイタリゼイションアザー”をザルムに使い、さらに前衛二人の武器には切れ味を良くする四レベル変性魔法“グラインド”を使った。
これらの補助魔法をかけ終えたら、すぐにザルムはジャバウォックの前に躍り出る。
その彼の眼前には、魔物が広間一面を占領して鎮座していた。黒くて堅そうな、まるで鎧のような鱗を纏った竜の姿は、自然界の強者としての矜持を物語っている。
黒光りする大爪は、まるで黒曜石のような尖った輝きを有していて、簡単にあらゆるものを切り裂く鋭さも秘めていそうだ。
灰色の角はマデリエネのダガーよりも大きく、牙を湛える大顎は生物の体など一瞬の内に噛み砕き消し去ってしまうだろう。
それでもザルムは味方を信じて、盾を叩いて気を引いている。
「おらおら、どうしたデカブツ! かかって来い!」
盾の弾かれる音とザルムの煽り口調に藍色の翼が微かに揺れる。同時に大きな爪が、強靭な腕の腕力によって一気に振り下ろされた。大盾のガアンという豪音が響く。
だがそれが幾度となく続いても、ザルムは怯まず盾を構え、巨大な相手が味方に背を向けるように誘導していく。
それを利用して上手く回り込んだマデリエネはスッと投げナイフを構える。しかし投げようとした直前に、尖った棘の張り巡らされた尻尾が彼女を襲った。
咄嗟に宙を舞うマデリエネ。ところが、寸でのところで躱したかに見えたが、彼女の足元は棘によって傷つけられ、赤い血を流している。
彼女は傷つけられた棘よりも鋭い目線で、ナイフを三本手元に並べながらギラッと怪物を睨んだ。
「この服気に入ってたのよ? その高そうな鱗を剥いで新しい服に買い替えなきゃね!」
放たれたナイフは尻尾に吸い込まれるように的確に飛んでいき、小さな刃の跡を刻んでいく。一つ一つの傷は浅くても、次々と投げられる得物は着実にダメージを与えていき、尻尾の動きがみるみるうちに鈍くなっていくのを感じる。
最後のナイフを構えたとき、彼女は足の傷が治っていることに気付いた。それは紛れもなく、カイネの魔法“トリートメントアザー”の魔法によるものだ。
彼女はカイネに一瞬だけほほ笑むと、最後の一本のナイフを放った。惑うことなく真っ直ぐに向かっていくそれは、確かに怪物の尻尾を貫き、豪胆な黒竜にも大きな悲鳴をあげさせる。
そしてそれはすぐに断末魔へと変わることになった。
ジャバウォックの側面にいるアロイスを中心にして展開された魔法陣は、徐々に広間の空気を鳴動させていく。それが詠唱と共に杖の先に集まっていくとき、激しく轟く閃光が瞬いた。
「消し飛べ!」
アロイスが杖を魔物に向けると、幾重にも分かれた雷の大蛇が、黒の鱗を一瞬の輝きの内に崩壊させていく。みなぎる青き雷波がそれにすべて注がれると、ザルムは盾を背負って剣を両手で持って構えた。
竜の喉を狙うようにして立てられた剣はザルムと共に疾風のように駆け抜ける。切り裂かれた大きな首からは赤き花が咲き乱れ、刈り取られた命を示すように、竜の地に伏す気高き音が一面に響き渡った――。
黒竜を倒したは良いものの、辺りはすっかり暗くなっており、どうしたものかと皆頭を悩ませた。
一番近い街のスタイスでも二時間はかかる。夜中に外を出歩くのは自殺行為なのだ。
だが二時間という距離はそれはもうありがたいとしか言いようがない。この竜の亡骸を買い取ってもらえば、10万ナッシュくらいになるだろう。竜の中でも小柄とは言え、それでもこの大きさの竜種を倒せばそれなりに認められることは道理だ。
それをそこまでの苦労なく証明できるのも幸運がすぎた。それを考えれば、ここで見張りを立てて眠るくらいは我慢のしようがあるが、問題はカイネの角をどう隠すかだ。
誰かにシカ族だと露見してしまえば、知識ギルドの連中やら考古学者やらが集まってきて取り囲まれ、どんな目に遭うかわからない。
ましてやこの世界は彼女にとっては300年後の世界。眠っていた間、何が起きていたのか分からないのにそんなことが起きればより不安になるだろう。
知覚魔法で角を隠したり、魔法帽で見えなくしたりすることも考えたが、結局良さそうなのは布の帽子に角をつけたように見せることだった。もちろん隠せるものなら隠すのだが、どうやっても角が立派過ぎて不自然になるのだ。
その点、あえて見せていけば自ずと装飾なのではないかと思わせることができるだろう。この大量の知識を持つアロイスですら、シカ族のことは忘れかけるくらいなのだ。誰も気づきやしないはずである。
「この布の帽子、変だと思うです」
「とっても可愛いわよ。似合ってるしそれでいきましょう」
実際似合っているのだから仕方ない。マデリエネがそう援護すると、カイネは嫌々ながらも引き下がった。
ファムや先輩方に話すかどうかも迷ったが、皆わざわざ厄介ごとを巻き込むことはしないだろうという信頼の元、聞かれたら話すということにした。
そうして二人ずつ二交代で眠ると、やがて朝を迎える。四人は早速、スタイスの街へと急いだ。竜の亡骸を丸ごと換金するには鮮度が大事なのだ。
そして数時間後、無事に10万ナッシュを手にし、フラルゴの依頼報酬を合わせて一人当たり2万3625ナッシュを手にして、もうなんでも許せる気分になっている。
戦士ギルドの連中まで巻き込んで、竜の素材が街に運ばれてくる様を見ていると、今までの心労が吹き飛ぶかのようだった。
だがもちろん、豪傑の虎亭ではカイネの話題で持ちきりになった。ファムには彼女が只者ではないことがすぐに見抜かれ、結局その正体を話すことになり、カティにはテディディアのように扱われることになる。
ベリウスもモレノも彼女を見るなり興奮気味になり、ミアは同年代の友達ができて嬉しそうにしていた。そして何より、竜種を倒したことにより、パーティランクがさらに一段階上がってDランクになった。
これによって火氷風雷と肩を並べるところまで来た。それには喜んでくれる先輩たちだったが、やはりどこか焦りもあるようで、ベリウスは再び祝い酒ならぬヤケ酒をしていた。
「ここを寝床にしていたことを考えれば戻って来ていてもおかしくありませんよね……」
「どうやら狭すぎて二階には来られないみたいだし、ここで補助魔法をかけて手筈通りにいくわよ」
「おう」
「はいです」
鎧と盾の強化に“ハード”、自然治癒能力向上に“バイタリゼイションアザー”をザルムに使い、さらに前衛二人の武器には切れ味を良くする四レベル変性魔法“グラインド”を使った。
これらの補助魔法をかけ終えたら、すぐにザルムはジャバウォックの前に躍り出る。
その彼の眼前には、魔物が広間一面を占領して鎮座していた。黒くて堅そうな、まるで鎧のような鱗を纏った竜の姿は、自然界の強者としての矜持を物語っている。
黒光りする大爪は、まるで黒曜石のような尖った輝きを有していて、簡単にあらゆるものを切り裂く鋭さも秘めていそうだ。
灰色の角はマデリエネのダガーよりも大きく、牙を湛える大顎は生物の体など一瞬の内に噛み砕き消し去ってしまうだろう。
それでもザルムは味方を信じて、盾を叩いて気を引いている。
「おらおら、どうしたデカブツ! かかって来い!」
盾の弾かれる音とザルムの煽り口調に藍色の翼が微かに揺れる。同時に大きな爪が、強靭な腕の腕力によって一気に振り下ろされた。大盾のガアンという豪音が響く。
だがそれが幾度となく続いても、ザルムは怯まず盾を構え、巨大な相手が味方に背を向けるように誘導していく。
それを利用して上手く回り込んだマデリエネはスッと投げナイフを構える。しかし投げようとした直前に、尖った棘の張り巡らされた尻尾が彼女を襲った。
咄嗟に宙を舞うマデリエネ。ところが、寸でのところで躱したかに見えたが、彼女の足元は棘によって傷つけられ、赤い血を流している。
彼女は傷つけられた棘よりも鋭い目線で、ナイフを三本手元に並べながらギラッと怪物を睨んだ。
「この服気に入ってたのよ? その高そうな鱗を剥いで新しい服に買い替えなきゃね!」
放たれたナイフは尻尾に吸い込まれるように的確に飛んでいき、小さな刃の跡を刻んでいく。一つ一つの傷は浅くても、次々と投げられる得物は着実にダメージを与えていき、尻尾の動きがみるみるうちに鈍くなっていくのを感じる。
最後のナイフを構えたとき、彼女は足の傷が治っていることに気付いた。それは紛れもなく、カイネの魔法“トリートメントアザー”の魔法によるものだ。
彼女はカイネに一瞬だけほほ笑むと、最後の一本のナイフを放った。惑うことなく真っ直ぐに向かっていくそれは、確かに怪物の尻尾を貫き、豪胆な黒竜にも大きな悲鳴をあげさせる。
そしてそれはすぐに断末魔へと変わることになった。
ジャバウォックの側面にいるアロイスを中心にして展開された魔法陣は、徐々に広間の空気を鳴動させていく。それが詠唱と共に杖の先に集まっていくとき、激しく轟く閃光が瞬いた。
「消し飛べ!」
アロイスが杖を魔物に向けると、幾重にも分かれた雷の大蛇が、黒の鱗を一瞬の輝きの内に崩壊させていく。みなぎる青き雷波がそれにすべて注がれると、ザルムは盾を背負って剣を両手で持って構えた。
竜の喉を狙うようにして立てられた剣はザルムと共に疾風のように駆け抜ける。切り裂かれた大きな首からは赤き花が咲き乱れ、刈り取られた命を示すように、竜の地に伏す気高き音が一面に響き渡った――。
黒竜を倒したは良いものの、辺りはすっかり暗くなっており、どうしたものかと皆頭を悩ませた。
一番近い街のスタイスでも二時間はかかる。夜中に外を出歩くのは自殺行為なのだ。
だが二時間という距離はそれはもうありがたいとしか言いようがない。この竜の亡骸を買い取ってもらえば、10万ナッシュくらいになるだろう。竜の中でも小柄とは言え、それでもこの大きさの竜種を倒せばそれなりに認められることは道理だ。
それをそこまでの苦労なく証明できるのも幸運がすぎた。それを考えれば、ここで見張りを立てて眠るくらいは我慢のしようがあるが、問題はカイネの角をどう隠すかだ。
誰かにシカ族だと露見してしまえば、知識ギルドの連中やら考古学者やらが集まってきて取り囲まれ、どんな目に遭うかわからない。
ましてやこの世界は彼女にとっては300年後の世界。眠っていた間、何が起きていたのか分からないのにそんなことが起きればより不安になるだろう。
知覚魔法で角を隠したり、魔法帽で見えなくしたりすることも考えたが、結局良さそうなのは布の帽子に角をつけたように見せることだった。もちろん隠せるものなら隠すのだが、どうやっても角が立派過ぎて不自然になるのだ。
その点、あえて見せていけば自ずと装飾なのではないかと思わせることができるだろう。この大量の知識を持つアロイスですら、シカ族のことは忘れかけるくらいなのだ。誰も気づきやしないはずである。
「この布の帽子、変だと思うです」
「とっても可愛いわよ。似合ってるしそれでいきましょう」
実際似合っているのだから仕方ない。マデリエネがそう援護すると、カイネは嫌々ながらも引き下がった。
ファムや先輩方に話すかどうかも迷ったが、皆わざわざ厄介ごとを巻き込むことはしないだろうという信頼の元、聞かれたら話すということにした。
そうして二人ずつ二交代で眠ると、やがて朝を迎える。四人は早速、スタイスの街へと急いだ。竜の亡骸を丸ごと換金するには鮮度が大事なのだ。
そして数時間後、無事に10万ナッシュを手にし、フラルゴの依頼報酬を合わせて一人当たり2万3625ナッシュを手にして、もうなんでも許せる気分になっている。
戦士ギルドの連中まで巻き込んで、竜の素材が街に運ばれてくる様を見ていると、今までの心労が吹き飛ぶかのようだった。
だがもちろん、豪傑の虎亭ではカイネの話題で持ちきりになった。ファムには彼女が只者ではないことがすぐに見抜かれ、結局その正体を話すことになり、カティにはテディディアのように扱われることになる。
ベリウスもモレノも彼女を見るなり興奮気味になり、ミアは同年代の友達ができて嬉しそうにしていた。そして何より、竜種を倒したことにより、パーティランクがさらに一段階上がってDランクになった。
これによって火氷風雷と肩を並べるところまで来た。それには喜んでくれる先輩たちだったが、やはりどこか焦りもあるようで、ベリウスは再び祝い酒ならぬヤケ酒をしていた。
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