夢の世界を救うには(仮)

雨野まいく

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精霊王救出編

旅の始まり

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とうとう今日から旅が始まる!
今回の旅の目的は、精霊王の救出!だけど、それよりもマグノリアは初めての旅ということでワクワクしていた。
どれだけワクワクしていたかと言うと、昨日の夜まで遡る。昨日は今日に疲労を持ってこないためにも早くベッドに入った。しかし、そこからはマグノリアが旅への興味について『一度野営をしてみたいわ!いつも街の旅館に泊まるから無理かしら?』とか『はぁ~、明日は一体どこまで行けるのかしら?知らないところまで行くのね!ダンジョンなんかもあるかしら!?』とか『旅は行ったことない場所で、知らないものに出会えるのが楽しいわよね!』とか『そういえば、魔物にも会うかしら?ちょっと戦ってみたいわ!』とかとか、本当に年相応に遠足の前の子どものようにはしゃいでいた。
でも、私は気がついたら眠っていたので今日は寝不足にならずに起きられた。セーフ…!


そして、朝食を食べたあと少ししてから出発する予定である。旅だからといって早く起きて出発するイメージがあるけど、空が暗い時間帯は魔物が活発に活動する危険な時間とされているため、この世界では早く起きて暗いうちに出発するのは一般的ではない。行商をする人たちも空が明るくなってから活動を開始している。
 

朝食の場では家族が全員揃っており、旅の間はお母様とお兄様には会えない。なので寂しくならないように思う存分甘えた。もちろんマグノリアと交代してからである。

朝食を食べたら再度準備物に不備は無いのか確認し、馬車に大量の荷物を詰め込んでいく。そう、片道で2週間の旅なので必要なものがとてつもなく多いのである。なので人が乗る通常の馬車2台に加え、マグノリア用の荷物を載せる馬車が用意された。

しかし、私は気づいてしまった。漫画や小説ではこんな時、時間経過とかは色々あるけど『異次元収納アイテムボックス』とか、時間経過も収納限界もない『無限収納インベントリ』とか使うじゃない?それに前、私はイメージすれば何でも出来るって言ってたし、もしかしてできるんじゃない?と…
もちろん、早速実践である。かといって魔法陣は1度使ったことあるが、イメージ力だけで魔法を展開したことは無い。でもやってみない訳にはいかないので馬車に荷物を詰め込んでいく様子を横目で見ながら、試してみることにした。

まず目を閉じて、目の前になんでも収納できるブラックホールのようなものをイメージして、目を開けて「アイテムボックス」と唱えてみた。すると目の前に黒い渦のようなものが出現した。


……もしかして、できた!?


すると、何かを感知したのか精霊のレイとシュリが話しかけてくる。

『マグノリア、今なにか魔法使ってる(おるのか)?』

『ちょっと、あの大量の荷物見てたら何かできないかなって思ってさ。収納魔法を試しにやってみたんだけどできちゃったぽい?これから確認するところなんだ。』


とりあえず、現れたブラックホールにそこら辺に転がっている何の変哲もない石を入れてみる。すると頭の中にウインドウが浮かび上がって『ただの石(1)』と表示されていた。
逆に、物を取り出したい時は欲しいものをイメージすればいいらしいので、ブラックホールに手を入れて『ただの石』と念じると手の中に先程入れた石の感覚がもどってきて取り出すことができた。
これで、大量の物を簡単に運ぶことができるようになったので、お父様に一応伝えに行く。もしも勝手にやってさらわれたりとかは嫌だからね!

お父様を探すと、ちょうどセバスと話しているのを見つけたので話しかけて、アイテムボックスの実演をして見せた。
するとお父様とセバスの目が一瞬ギラついた感じがした。その後、荷物を私の収納に入れる許可を貰い、それと同時に今後なにかできるようになった時は、必ず何かをする前に言うようにいわれた。すなわち「ほうれんそう」の報告、連絡、相談をしっかりしなさいということだろう。日本ではよく言われてたことだから、今のところはちゃんとしてるね!

許可が出たので、馬車に積み込んでいた使用人の方たちに詰め込む必要が無い事を「アイテムボックス」を実演することで説明する。
そして「他になにか入れるものはない?」と尋ねると、何故かお兄様が「これもお願いできるかい?」といって大きな旅行カバンを1つお願いされた。
今日はお兄様は同行しないはずなのに、何故?と疑問に思うものの、お兄様がこちらをじっと見つめてるし、この荷物はお兄様のものじゃないとか、理由があるのかもしれないしとりあえず収納すると、満足そうに頷いて去っていった。 …謎だ。



荷物も収納し、あとは乗るだけとなった。
そういえば言ってなかったかもしれないけど、今日から一緒に旅をするメンバーはお父様、私の専属侍女のマリアとメリア、メイド1人、召使い1人、護衛6人という大所帯となっている。お父様の執事であるセバスチャンは侯爵家の家令としての役目もあるためお留守番で、マリアとメリアは私の身の回りを、召使いはお父様の身の回りを管理する予定である。食事などはマリアとメリアともう1人のメイドが作る予定である。護衛は侯爵領から一緒にやってきていた方々である。

と、メンバーの確認もできたところで乗り込み開始だ!
荷物がなくなった分、馬車は2台におさまった。
見送りに出てきてくれたお母様と使用人の方たちにお礼を言って、お母様には抱きついてから馬車に乗り込む。なぜか、お兄様の姿は見えなかった。
馬車はまず、先頭の1台目にお父様と私、マリアの3人が乗る。そして、2台目にメリアとメイドと召使いが乗る。そして、旅が始まった。


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