夢の世界を救うには(仮)

雨野まいく

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精霊王救出編

父と兄の考察(オリバー視点)

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僕の妹のマグノリアは可愛くて賢いほうだと思う。それは随分前から分かっていた。けど、魔法の適性検査で意識を失い、回復してからはそれに加えて少し抜けたようなところも現れるようになった。それも可愛いけど、雰囲気が別人かなと思うこともある。父上と母上はなんとも思ってないみたいだけど…
でも、リアらしさはそのまま残っているから別人という訳でもないんだろう。どちらのリアも大好きだけどね?あの意識を失っていた間に何かがあったんだと思うんだけど、話さない理由があると思うからそれまで待っておこうと思う。


それで、今回はリアが1人で頑張っている姿に心配を覚えて勝手に馬車の後を馬に乗って追いかけた。お父様には頼ったみたいだけど、兄である僕にも頼って欲しい…。
僕はリアには内緒だが乗馬を習っていたので馬車を追いかけるのに問題はなかった。父上には初めから気づかれてたみたいだけど、僕が諦めないことが分かったのか最後には同行を許可してくれた。許してくれなかったとしても馬で追いかけてたけどね。結果的にはついて行ったせいで邪魔になったような気もするけど気にしない。リアのことを見守ることはできたからね!


それからリアは、旅中でも一般的にできないと考えられていることをやって見せたり、使い手の少ない収納魔法で荷物を少なくするなどすごい活躍を見せていてびっくりした。魔力の量は同世代に比べて多いけどまだおかしくない、でも回復速度なんて驚異的だった。父上だってあんな無茶な魔法は使えないんじゃないかな?
そんなリアのことをみんなに凄いんだよって自慢したくなるけど、それが原因で危険な目にあうかもしれないから絶対秘密にするし、僕がリアを守ってあげるからね?

ジェダイト伯爵家で部屋を借りた時はリアの精霊使いのこと気づかれないか不安に思うことはあったけど大丈夫だった。リアなんて僕の心配をよそに、僕に初めて友達ができると思ったのか、こっちをキラキラした目でリアが見つめてくるものだから仲良くするつもりは別になかったのに伯爵子息と仲良くしてしまった。まぁ、結局は話していたら意気投合して仲良くなったんだけど…。僕達は友達と呼べる人はまだいないから、リアの可愛さや凄さを分かってくれる人ができるかもしれないのは嬉しい。帰りにまた伯爵家に寄る予定である。

っと、リアとの思い出はこの程度にしておいて、リアを眠らせてからあの研究施設の話を父上とする。さっきはリアが研究者の話を出すから遮っちゃったけど気にしてないことを願おう。

「父上、あの研究施設のことなにか分かりましたか?」

「やっぱり気になるか?まぁ、オリバーは跡継ぎになるから話してもいいだろう…。
 あれから1度あの建物に人を送って調べさせてみたんだが地上の建物は崩壊していて内部も調べられなかった。そして瓦礫がれきをどかして見ても何も見つからなかった。あの地下通路からも入ってみようとしたんだがもう入り口自体が存在しなかった。何者なのだろうな。」

「やはりそうでしたか。あの建築様式は見たことありませんし、研究者たちが使用していた道具や文字なんかも私は見たことありませんでした。何か私たちの知らない方法があるのでしょう。お父様はなにかご存知ですか?」

「そのことだが、私も分からないんだ。一緒にいた護衛たちにも聞いてみたんだが建物も文字も知っているものはいなかった。建物に入る前の黒装束のもの達は強くなかったが、あの場にいた研究員はおどけた振りをして相当な手練てだれたちだろう。精霊王の封印石も、こちらには何もできないと分かって渡したに違いない。なんなら、来るように誘導されていたのかもしれないな…
 リアがいるから精霊王の暴走の心配は無さそうなのはよかったが…。もしもリアがいなかったら暴走が起きていたかもしれない。そして、あのまま研究員を拘束して連れて行こうとしていたら私達はあの者達に殺されていたかもしれないな。」

「そんなにあの研究員は強かったのですか…!?僕は気づけませんでした。それに、お父様でも知らない建物と文字だったとは…。あんなに背の高い建物なのに、あの建物があることを今まで誰も気づかなかったのでしょうか?あの様子だと随分前からありましたよね?」

「ああ、周囲の人に聞き込みもしてみたが誰も知らなかったようだ。未確認のものがこの国内にあったことにも驚きだが、もしかしたら他国のものが何かを企んでるのかもしれない。しかし、こんなにも情報がないのはおかしい。戻って1度国王にも協力を仰いだ方かもしれないな。最悪、まだ見ぬ国の存在や、国同士の抗争に発展するかもしれん。」

「そうですか…。他国との問題になっていく場合、今の僕にはリアを守ることでさえ難しそうです。これからより精進していきます。情報などは私では役に立てそうにないので、できることがあれば協力させてください。」

「ああ、リアが精霊王の封印石を持っている限り狙われるかもしれないな。私からも護衛を増やすとしよう。」

「はい、お願いします。あ、それとなんですが。リアに精霊王の封印石を身につけるためのものを用意すると言っていた件なんですが、それ、僕が探してもいいですか?ペンダントタイプにしたら服の下に隠しても違和感なく、ずっとつけていられると思うんですけど、リアに似合うようなものを選びたいんです。」

「ふむ、その話か。私が選ぼうと思っていたが、オリバーが選んでくれるのならリアに似合うものになるだろう。決まったら見せてくれ、確認しよう。では、任せたぞ。」

「はい、任せてください!」


僕は今回のことで自分の力不足を実感した。今のままだとリアを守りきることなんてできないだろう。リアのことは生まれた時から知ってる1人だけの可愛い妹だ。そして、父上は仕事で日中はいないことが多いから、リアの1番近くにいるのは家族の中では僕だと思う。
僕も父上みたいに家族を守れるよう、剣術だけでなく体術も鍛えて、父上よりも強くなろう。




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