夢の世界を救うには(仮)

雨野まいく

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学園編

サークル巡り2日目

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今日はサークル勧誘期間の最終日!
午前の授業も終わってこれからの予定もないし、時間いっぱい楽しみたいと思います!

実はね、昨日は言わなかったし見てなかったけど…
なんと、入学式をした行事棟のステージでは、演劇サークルと音楽サークル、魔法研究サークルが共同公演しているみたいなの!昨日貰った資料を読み返したら書いてあってね、なんだか文化祭みたいだよね!!
そして、今日は最終日ということもあってクライマックスらしいの!あー、毎日違うなら初日から見たかったぁ…!

「今日の見学についてだけど、行事棟も行ってみるのはどうかな?噂になってるみたいだし」

うんうん、ゼフ様分かってる~!
朝来たら「魔法の演出がロマンチックよね」とか「王女様はどっちを選ぶの!?」だとか行事棟での公演についてで女子トークが盛り上がってたの! 
公演内容は、マグノリアが小さい頃に絵本でよく聞いた「精霊使い」の話ではあるんだけど、少し内容を変えてあるみたいで。それで、王女様が精霊使いという設定で、王女様と婚約者、その仲間たちが魔王退治に向かうんだって。そして、敵のはずの魔王様が王女様に惚れてしまい、婚約者と魔王様が王女様を手に入れるために戦う話なんだってさ!
この内容を聞いた時に王女様モノ扱いされてるけどいいの!?ってツッコミたくなると思うけど、最近は取り合いされる物語が流行しているから大人気で、実は私も気になっていたり…??
だって、あんなに噂になってたら誰だって見たいでしょ!それと、自分が取り合いされるのは嫌だけど、物語の中ならそんなシチュエーションも楽しめるじゃない!それに、演劇だよ!?臨場感あって絶対ステキだと思うんだ!!

「う、うん。いいんじゃないかな?」

ローズマリー様とデイジー様の目もワクワクと期待で輝いてるからかな??なんだか男性陣が引いてる気もするけど…
でも、許可が出たので十分です!
席取りもしないといけないし、急いで行事棟へ行きましょう!


行事棟に入るとそこは、入学式会場とは全然違う空間だった。
えっと、ステージは幕がかかってて見えないからそのことではなくて、座席がね??具体的にいうと入学式の時は平面の床に椅子が並べられてたのに対して、今は映画館のように座席が階段のように並べられてるの!これもきっと魔法なんだろうな!
授業が終わってすぐきたからか、まだ座席には空きがあったので私たちは並んで座る。もちろん女子トークもしたいので今回は女子で固まってね!

私たちが座って、座席の空きも少なくなってきた頃…
部屋の明かりがゆっくり消え、ステージの幕にスポットライトが当たり公演が始まった。
まずサークルの説明から入り、ストーリーに進むらしい。説明が入るのはしょうがないよね、勧誘の出し物だから!

「新入生の皆様、お集まりいただきありがとうございます。私たちは演劇サークル、音楽サークル、魔法研究サークルです!
 この公演は、皆様もご存知「精霊使い」の話が元になっております。そして、今日は最終日。ということで、クライマックスをお届けしたいと思いますので最後まで、ゆっくりとお楽しみくださいませ!」



クライマックスのストーリーとしてはこんな感じだった。
魔王様が精霊使いの王女様に「王女の光は変わらずとても暖かく美しい。そんな人間ではなく我とともに生きよう!」とプロポーズし、それに怒った婚約者が「王女は私と将来を誓った大切な相手だ!魔王なんかにやるものか!」と魔王に向かって啖呵たんかを切る。
そして、魔王と人間の戦いが始まるのだが、戦いの光や音の演出が絶妙でとても迫力があって凄かった!
この戦いではもちろん人間側が魔王を倒して勝利を収めるのだがロマンス物なのでそこでは終わらず、王女達にやられた魔王が「我の負けだ…。王女よ、また逢えることを願っている…」と言って煙になって消え、この世界から魔族は消えて平和になる。しかし、王女は最後の魔王の言葉から何かに気づいたのかハッとした表情をしたあと一筋の涙を流すのだ。なんだか考えさせられるシーンよね…
そして、国に帰った王女たちは王や国民からたたえられ、王女を守った婚約者は英雄として有名になり、王女とその婚約者は平和の象徴として語り継がれていくという物語だった。

結末を見れば魔王がいなくなることで平和になってハッピーエンドになったはずなんだけど、魔王と王女の関係について何かありそうで気になる終わりだよね。
それにしても、うぅ…
魔王の「来世でまた逢いたい」という言葉が王女への強い思いを感じさせてとても切ないじゃないか…。王女様はどうして魔王様を見捨てれたのよ…
魔王の気持ちを考えたら涙が止まらない…ひっく


「ふぇっ…、魔王様が可哀想です…」

「うぅ…、魔王様の気持ちが切なすぎましたよね…」

「魔王が一途すぎて涙が…。ひっく…」

うう…私だけじゃなくみんな泣いてる…
ハンカチを握りしめて魔王様に思いを馳せて、気持ちが凄くわかるよう…


「えっと、3人とも魔王様側なんだ?」


…何言ってるんですか!王女様もなんだか切なかったですけどやっぱり魔王様が1番です…!


「あたりまえです…!ぐすっ、魔王様の気持ちになったら想いが止まりません…ひっく」

「そうですよ…!んっ、魔王様一択に決まってますぅ…!」

「そうです…!どうして王女様は魔王様を助けなかったんですかぁ…!」


話せば話すほど涙が止まらなくなってきて、最後には私たち3人とも本泣きだった。


「はいはい、分かったから落ち着こうね?」


うぅ、お兄様、背中さすさすありがとうございます…
それから落ち着くまで10分ほどかかった。


「ありがとうございます、落ち着きました…」

「私もですわ、魔王様の気持ちを考えるとつい…」

「ええ、あの一途さには感動してしまいましたわ…」

ふふっ!泣いたあと、ローズマリー様とデイジー様も同じ気持ちだったので顔を見合わせて笑ってしまいました…えへへ

「私たち、こんなに気が合いましたのね…これから愛称で呼び合いませんか?私のことはローズと呼んで欲しいですわ。」

「はい!もちろんです!私のことはリアと呼んでください!」

「私も同じこと考えてましたわ…!では、ディーと呼んでくださいませ!」

それから、この語らいをきっかけにローズマリー様はローズ様。デイジー様はディー様とお二人のことを愛称で呼び合うことになった。
初めてのパーティーで会った友達であり、学園で1番仲の良い人達なのでとても嬉しいです。これからも仲良くしてくださいね!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

すみません、これから忙しくなるので投稿が不定期になります…

いつも見てくれて私はとても嬉しいです!励みになります(*´˘`*)♡
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