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本編
16(10.5の続き)
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健(モブ日記)
百武くんが伝えようとしてることです!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
俺たちは、遠坂が回復してから神聖な扉を潜った。
すると、部屋いっぱいに大きな魔法陣がひろがっているのが目に入ったんだ。それもまだ発動中であることを表すように、ずっと白く輝き続けているやつ…
うん、すっごい綺麗だった。
でも、この部屋の不思議なところ、本当に気づかないといけなかったところはその魔法陣じゃなかったんだ…。
先に書いておくけど、白く輝く魔法陣は確かに神秘的で誰もが目を引くような迫力を持ってはいた。
でも、部屋の空気も魔法陣の神聖さとは真逆のどんよりした感じで、普通じゃなかったんだ。普段の俺たちだったら気づけてたんじゃないかと思うくらいにはね。
普通だったら入ろうとしないような空気が広がっていたんだ…。
でも、俺たちは魔法陣に気を取られてすでに入ってしまっていた。
たぶん、遠坂のステータスが全体的に2倍ということに余裕を感じていたということもあると思う。けど、今まで命の危険を感じるようなことは無かったし、第2ステージで敵も何が出てこなかったということもあって気持ちが緩んでいたんだ。
ううん、今は俺の気持ちなんてどうでもいい。
入ったから気づけたことでもあったんだが、この淀んだ空気の正体。
…魔法陣の周りにはローブを羽織ったまま倒れている骸骨が沢山あったんだ。追加で、何か予想がつく赤黒いものが元々真っ白だったはずの床と壁をコーティングしていた。
うぇっ… 思い出しただけでも気分が。。
えっと、これを見た俺たちは、ここにいては良くないということを勝手に震え出す身体から理解できていたから、急いで潜ったばかりの扉を戻って閉めて階段を昇った。
これまでに俺にできたことは扉を開けて数歩中に入り、引き返すことだけ…
たったそれだけだったはずなのに、その日は何も出来ないほどに精神的にも身体的にも疲れ切ってしまっていたみたいで、階段を登りきって壁によりかかったところで意識が途絶えた。
それはパーティーメンバーも同じだった。
この日のことを一言で表すと、この世界で初めて見た人間らしき死体(骸骨たち)と大量の血痕は、男の俺でもトラウマレベルの最悪な日だった。
モンスターは第1ステージで討伐したことあったし、血液は緑だったから現実味がなかった。だけど、今日見た人間の死体… 死体自体は骨だしなんとも言えなかったけど、とくに血液が干からびたものは受け入れられなかった。
俺のパーティーメンバーは俺以外は女子ということを考えても、パーティー全体に大きな傷を残したのは確かだと思う。
地下室を見つけたからって先々進むんじゃなかった…
それに、すごい扉を見て好奇心が勝ったとしても、緊張感を無くすべきじゃなかったんだ。
もう後悔しても遅いのはわかってる。
でも、このパーティーでは俺がリーダーだし、唯一の男だ!もうこんなことを繰り返さないように、緊張感を持って進みたいと思う。
…みんな、俺のパーティーに入りたいって言って着いてきてくれたのは嬉しかった。
だけど、頼りないリーダーでごめんなさい。
俺…、これからはもっと頑張るから!
百武くんが伝えようとしてることです!
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俺たちは、遠坂が回復してから神聖な扉を潜った。
すると、部屋いっぱいに大きな魔法陣がひろがっているのが目に入ったんだ。それもまだ発動中であることを表すように、ずっと白く輝き続けているやつ…
うん、すっごい綺麗だった。
でも、この部屋の不思議なところ、本当に気づかないといけなかったところはその魔法陣じゃなかったんだ…。
先に書いておくけど、白く輝く魔法陣は確かに神秘的で誰もが目を引くような迫力を持ってはいた。
でも、部屋の空気も魔法陣の神聖さとは真逆のどんよりした感じで、普通じゃなかったんだ。普段の俺たちだったら気づけてたんじゃないかと思うくらいにはね。
普通だったら入ろうとしないような空気が広がっていたんだ…。
でも、俺たちは魔法陣に気を取られてすでに入ってしまっていた。
たぶん、遠坂のステータスが全体的に2倍ということに余裕を感じていたということもあると思う。けど、今まで命の危険を感じるようなことは無かったし、第2ステージで敵も何が出てこなかったということもあって気持ちが緩んでいたんだ。
ううん、今は俺の気持ちなんてどうでもいい。
入ったから気づけたことでもあったんだが、この淀んだ空気の正体。
…魔法陣の周りにはローブを羽織ったまま倒れている骸骨が沢山あったんだ。追加で、何か予想がつく赤黒いものが元々真っ白だったはずの床と壁をコーティングしていた。
うぇっ… 思い出しただけでも気分が。。
えっと、これを見た俺たちは、ここにいては良くないということを勝手に震え出す身体から理解できていたから、急いで潜ったばかりの扉を戻って閉めて階段を昇った。
これまでに俺にできたことは扉を開けて数歩中に入り、引き返すことだけ…
たったそれだけだったはずなのに、その日は何も出来ないほどに精神的にも身体的にも疲れ切ってしまっていたみたいで、階段を登りきって壁によりかかったところで意識が途絶えた。
それはパーティーメンバーも同じだった。
この日のことを一言で表すと、この世界で初めて見た人間らしき死体(骸骨たち)と大量の血痕は、男の俺でもトラウマレベルの最悪な日だった。
モンスターは第1ステージで討伐したことあったし、血液は緑だったから現実味がなかった。だけど、今日見た人間の死体… 死体自体は骨だしなんとも言えなかったけど、とくに血液が干からびたものは受け入れられなかった。
俺のパーティーメンバーは俺以外は女子ということを考えても、パーティー全体に大きな傷を残したのは確かだと思う。
地下室を見つけたからって先々進むんじゃなかった…
それに、すごい扉を見て好奇心が勝ったとしても、緊張感を無くすべきじゃなかったんだ。
もう後悔しても遅いのはわかってる。
でも、このパーティーでは俺がリーダーだし、唯一の男だ!もうこんなことを繰り返さないように、緊張感を持って進みたいと思う。
…みんな、俺のパーティーに入りたいって言って着いてきてくれたのは嬉しかった。
だけど、頼りないリーダーでごめんなさい。
俺…、これからはもっと頑張るから!
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