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番外編
はじまり sideヨグ=ソトース 後編
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最後に使い魔視点もあります!
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気がつくと真っ黒い壁に光る線で模様が描かれた部屋にいた。これは魔力回路?
驚くことに、この壁に書かれた回路は神である私でも見たことがなかった。
ただの模様だと思ってこの時は何も思わなかたんだけど…
それよりも何のためなのか、全身に鎖が巻かれていることの方が気になった。
こんなのすぐに破壊できるのに何の意味があるのかと思ってね。
少し経つと私の意識が戻ったのに気づいたのか3人の人間が部屋に入って近づいてくる。
「ヨグ=ソトースよ、お目覚めですかな?」
そして、さっきまで下手に話しかけていた小太りの男が、今回は言葉さえも繕わずに話しかけてきた。
…自信満々な態度が気に入らない。
『これはどういうこと?』
でも今は、この鎖の意味ほど気になるものはないので聞いてみる。
「あー、その鎖のことですね… ええ、貴方様を信用してない訳では無いのですが逃げられたら困るのですよ。」
侮られたものだと思わない?
こんな鎖があってもなくても、一瞬でアイツらを消すことができるのに、私をこんな鎖でどうこうしようと思ってるなんてね。
こんなただの鎖でもなにかしら効果があるのかな?どうでもいいけど。
それよりも早く済ませたい。
『それで、お前たちの世界の時間をどうして欲しいんだ?』
こんな気持ち悪いヤツらと一緒にいるくらいなら、戻って真面目に役割を果たす方が何倍もいいマシだと初めて思った。
でもこの後、確認だと言いながら芽の生えた植木鉢に力を使わせたと思えば、突然笑いはじめて告げられた。
「ガハハハっ!神といいながらまんまとハマりおるとはな! もう力は手に入れたも同然、お前は用済みよ!この場所に永遠と眠って居ればいい!!」
男から言われたことにハッとして確認する。
人間にはどうしようもできないだろうと油断していたのは確かだけど、神の力は膨大すぎて人間に扱えないはずだったのに…
この場所に来るときに抜き取られていた力に加え、さっき少量使った力がトリガーとなって時空間を司る力は残りわずかになっていた。
『お前たちは愚かだ。こいつらに価値は無い。』
騙されていたということに気づいて、怒りのあまりただ動きにくかっただけの鎖を引きちぎってやる。
「なっ!?」
「どこからそんな力が!?」
人間たちの驚いたような声が聞こえていつもなら気分が上がるのに、そんなことどうでもよかった。
そして今までの嫌な気持ちを全て込めて、負の感情をエネルギーにする触手を使ってこの場にいる人間を捻りつぶす。
『これで最後か? いや、あいつがまだいたよね。』
この場にいる人間を殺しきってから召喚された時にいた王らしき人間がいないことに気づく。
『はぁ、手間取らせてくれる。こんな世界消し飛ばしてしまえばすぐなのに…』
探しに行くにも場所が分からないし、そのために力を使うのも面倒だった。
でも、この世界だって他の神が創り出して管理しているし、消したらまた怒られることが分かっているのに壊すなんてできない。
だからこの場所から出て、王だけ殺して帰ろうとした。
でも、何度やってもこの場所から外に飛ぶことも、天界に帰ることもできなかった……
それから色々やってみたけど、私自身はこの場所に縛りつけられたように離れることが出来なかった。
そして、ずっとここで過ごさないといけないかもしれないという事実を前にもう自我を保つことは不可能だった……
『みんな、おねがい……』
冷静さを失ってからは破壊しか考えられなかった。
『この世界にいる生き物、全部殺しちゃえ!』
『『『主様の御心のままに』』』
13匹の使い魔を思うまま呼び出して、絶望のままに命令した。
この時は全ての生き物を消してしまえば封印を解く方法がなくなるなんて考えてもなかった。
そして、この世界から人間だけでなく植物や牛や鳥なんかの動物まで全てが消えた。
ひとつの国のせいで……
結局、この国から生き物が消えても天界には帰ることができなかった。
私だって、使い魔を使ってこの世界を調べ尽くして封印元を探った。
そして、いくら探しても何も無い現実に嫌気がさして、考えることをやめた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ヨグ=ソトースが考えることをやめてから)side使い魔
主様が無気力になってからも俺たち使い魔は、あるのかも分からない封印を探し続けた。
「主様を見守る役」と「封印を探す役」に別れてずっと探し続けてた。
そして主様は、吸い取られた力が自然と回復していくたびに無意識に力を使って異世界人を召喚した。
無差別召喚は何度も何度も続いた。
異世界から人を連れていくことは神にとっても禁忌のはずだったのに、閉じ込められた主様が哀れで誰も止めることなんてできなかった。
その代わり、召喚された異世界人には案内役として対応した。
そして、罪悪感はあったけどゲームだと思わせてこの世界を探させるように誘導し続けた。
……彼らが死ぬまで。
そして、また異世界召喚がおきた。
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読んで頂きありがとうございます!
最後だと思うと文章増えちゃいました(T_T)
ヨグちゃんは天界に戻れない事実に絶望して、全てを消してしまったために帰る手段を失って、それでも諦めきれなかったから無意識に人間を異世界から召喚しては帰る方法を探してたんですね。
可哀想なお話です……
もう番外編が思いつかない!
話は変わりますが、ここで今の気持ちを…!
現在、ヨグ=ソトースが転校してからの話もどうかなと思ってるところです。
もしよろしければ、いつになるかわかりませんが連載開始していれば見ていただけると嬉しいです!
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気がつくと真っ黒い壁に光る線で模様が描かれた部屋にいた。これは魔力回路?
驚くことに、この壁に書かれた回路は神である私でも見たことがなかった。
ただの模様だと思ってこの時は何も思わなかたんだけど…
それよりも何のためなのか、全身に鎖が巻かれていることの方が気になった。
こんなのすぐに破壊できるのに何の意味があるのかと思ってね。
少し経つと私の意識が戻ったのに気づいたのか3人の人間が部屋に入って近づいてくる。
「ヨグ=ソトースよ、お目覚めですかな?」
そして、さっきまで下手に話しかけていた小太りの男が、今回は言葉さえも繕わずに話しかけてきた。
…自信満々な態度が気に入らない。
『これはどういうこと?』
でも今は、この鎖の意味ほど気になるものはないので聞いてみる。
「あー、その鎖のことですね… ええ、貴方様を信用してない訳では無いのですが逃げられたら困るのですよ。」
侮られたものだと思わない?
こんな鎖があってもなくても、一瞬でアイツらを消すことができるのに、私をこんな鎖でどうこうしようと思ってるなんてね。
こんなただの鎖でもなにかしら効果があるのかな?どうでもいいけど。
それよりも早く済ませたい。
『それで、お前たちの世界の時間をどうして欲しいんだ?』
こんな気持ち悪いヤツらと一緒にいるくらいなら、戻って真面目に役割を果たす方が何倍もいいマシだと初めて思った。
でもこの後、確認だと言いながら芽の生えた植木鉢に力を使わせたと思えば、突然笑いはじめて告げられた。
「ガハハハっ!神といいながらまんまとハマりおるとはな! もう力は手に入れたも同然、お前は用済みよ!この場所に永遠と眠って居ればいい!!」
男から言われたことにハッとして確認する。
人間にはどうしようもできないだろうと油断していたのは確かだけど、神の力は膨大すぎて人間に扱えないはずだったのに…
この場所に来るときに抜き取られていた力に加え、さっき少量使った力がトリガーとなって時空間を司る力は残りわずかになっていた。
『お前たちは愚かだ。こいつらに価値は無い。』
騙されていたということに気づいて、怒りのあまりただ動きにくかっただけの鎖を引きちぎってやる。
「なっ!?」
「どこからそんな力が!?」
人間たちの驚いたような声が聞こえていつもなら気分が上がるのに、そんなことどうでもよかった。
そして今までの嫌な気持ちを全て込めて、負の感情をエネルギーにする触手を使ってこの場にいる人間を捻りつぶす。
『これで最後か? いや、あいつがまだいたよね。』
この場にいる人間を殺しきってから召喚された時にいた王らしき人間がいないことに気づく。
『はぁ、手間取らせてくれる。こんな世界消し飛ばしてしまえばすぐなのに…』
探しに行くにも場所が分からないし、そのために力を使うのも面倒だった。
でも、この世界だって他の神が創り出して管理しているし、消したらまた怒られることが分かっているのに壊すなんてできない。
だからこの場所から出て、王だけ殺して帰ろうとした。
でも、何度やってもこの場所から外に飛ぶことも、天界に帰ることもできなかった……
それから色々やってみたけど、私自身はこの場所に縛りつけられたように離れることが出来なかった。
そして、ずっとここで過ごさないといけないかもしれないという事実を前にもう自我を保つことは不可能だった……
『みんな、おねがい……』
冷静さを失ってからは破壊しか考えられなかった。
『この世界にいる生き物、全部殺しちゃえ!』
『『『主様の御心のままに』』』
13匹の使い魔を思うまま呼び出して、絶望のままに命令した。
この時は全ての生き物を消してしまえば封印を解く方法がなくなるなんて考えてもなかった。
そして、この世界から人間だけでなく植物や牛や鳥なんかの動物まで全てが消えた。
ひとつの国のせいで……
結局、この国から生き物が消えても天界には帰ることができなかった。
私だって、使い魔を使ってこの世界を調べ尽くして封印元を探った。
そして、いくら探しても何も無い現実に嫌気がさして、考えることをやめた。
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(ヨグ=ソトースが考えることをやめてから)side使い魔
主様が無気力になってからも俺たち使い魔は、あるのかも分からない封印を探し続けた。
「主様を見守る役」と「封印を探す役」に別れてずっと探し続けてた。
そして主様は、吸い取られた力が自然と回復していくたびに無意識に力を使って異世界人を召喚した。
無差別召喚は何度も何度も続いた。
異世界から人を連れていくことは神にとっても禁忌のはずだったのに、閉じ込められた主様が哀れで誰も止めることなんてできなかった。
その代わり、召喚された異世界人には案内役として対応した。
そして、罪悪感はあったけどゲームだと思わせてこの世界を探させるように誘導し続けた。
……彼らが死ぬまで。
そして、また異世界召喚がおきた。
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読んで頂きありがとうございます!
最後だと思うと文章増えちゃいました(T_T)
ヨグちゃんは天界に戻れない事実に絶望して、全てを消してしまったために帰る手段を失って、それでも諦めきれなかったから無意識に人間を異世界から召喚しては帰る方法を探してたんですね。
可哀想なお話です……
もう番外編が思いつかない!
話は変わりますが、ここで今の気持ちを…!
現在、ヨグ=ソトースが転校してからの話もどうかなと思ってるところです。
もしよろしければ、いつになるかわかりませんが連載開始していれば見ていただけると嬉しいです!
応援ありがとうございます!
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