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白雪姫の受難
第十一話
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「……?」
ドアを開けた瞬間、佐倉さんの呆然とした顔を見て、恥ずかしさのあまり下を向いた。
(やっぱり、男がドレスなんて変なんだ!)
わかっていたことだけど、露骨に態度で示されると結構キツイ。
「……塔哉君」
「え……?」
ふいに近づいて来た手が僕の眼鏡を外す。
佐倉さんが少し困ったような笑みを浮かべたのが気にかかる。
(そんなに変なら、いっそ言ってくれた方が……)
いや、それはそれでかなり傷つく気はする……。
でも今みたいな生殺しのような状態よりはマシだよね?
「か……可愛い!」
どん!という衝撃と共に誰かが体当たりしてくる。
「……え?夕希さん?」
佐倉さんを押しのけるように、僕に抱き付いてきたのは夕希さんだった。
普段、穏やかな夕希さんがこんなことをしてくるなんて信じられない。
「夕希。そろそろ離してあげないと塔哉君が困ってるよ?」
「兄貴こそ、そんなこと言って、こんな可愛い子独り占めする気?」
「は?」
僕は夕希さんに抱き締められたまま、ぼか~んと口を開けた。
可愛いのは、僕じゃなくて夕希さんだと思うけど……?
「……あの、夕希さん?」
「何?塔哉君」
夕希さんに、ジッと見つめられドキドキする。
中身は夕希さんなんだけど、外見は綺麗なお姉さんだから、女の子に免疫のない僕は変に意識してしまう。
「えっと……、離してもらえると嬉しいんですけど……」
「え?なんで?」
不思議そうに、コテンと首を傾げられると、なんか僕が場違いなことを言ったみたいだけど、断じてそんなことはないはずだ。
ドアを開けた瞬間、佐倉さんの呆然とした顔を見て、恥ずかしさのあまり下を向いた。
(やっぱり、男がドレスなんて変なんだ!)
わかっていたことだけど、露骨に態度で示されると結構キツイ。
「……塔哉君」
「え……?」
ふいに近づいて来た手が僕の眼鏡を外す。
佐倉さんが少し困ったような笑みを浮かべたのが気にかかる。
(そんなに変なら、いっそ言ってくれた方が……)
いや、それはそれでかなり傷つく気はする……。
でも今みたいな生殺しのような状態よりはマシだよね?
「か……可愛い!」
どん!という衝撃と共に誰かが体当たりしてくる。
「……え?夕希さん?」
佐倉さんを押しのけるように、僕に抱き付いてきたのは夕希さんだった。
普段、穏やかな夕希さんがこんなことをしてくるなんて信じられない。
「夕希。そろそろ離してあげないと塔哉君が困ってるよ?」
「兄貴こそ、そんなこと言って、こんな可愛い子独り占めする気?」
「は?」
僕は夕希さんに抱き締められたまま、ぼか~んと口を開けた。
可愛いのは、僕じゃなくて夕希さんだと思うけど……?
「……あの、夕希さん?」
「何?塔哉君」
夕希さんに、ジッと見つめられドキドキする。
中身は夕希さんなんだけど、外見は綺麗なお姉さんだから、女の子に免疫のない僕は変に意識してしまう。
「えっと……、離してもらえると嬉しいんですけど……」
「え?なんで?」
不思議そうに、コテンと首を傾げられると、なんか僕が場違いなことを言ったみたいだけど、断じてそんなことはないはずだ。
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みんなの感想(5件)
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とうやのCM出演どうなったんですか?
続き楽しみにしてます
ヨミ様
感想ありがとうございます。
塔哉のCMのシーンは丸々カットしてしまったので、今度別のブックで書かせてもらいますね。
公開は未定ですが、出来ましたら「兄ちゃん達の独り言」で掲載させて頂きます。
続きとても楽しみです!
頑張って下さい!
aigis様
感想ありがとうございます。
かなりカオスな展開になりそうですが、徐々に書いていこうと思っています。
公開までしばらくお待ち頂けると嬉しいです。
続きが楽しみです❗
若葉様
感想ありがとうございます。
長期間放置していて申し訳ございません。
少しでも早く続きをお届け出来ればいいなと思っています。