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第4章 街道は続くよ何処までも
7※
しおりを挟む「ん、汚いからダメぇ……」
「馬車に乗る前にクリーンで体を綺麗にしてたろ?」
うん、カレーの臭いが気になったからね……じゃなくて!
やばい、気持ちぃぃ……。
「あっ……んんーー」
「気持ち良いんだ?」
兄は先っちょをアイスの様にペロっと舐めるようにして離れると笑っていた。
「さて、どうしてほしい? この口でちゃんと言いな?」
あぁ、やっぱり兄はSだーー。
でもいくらこの世界でいろんな原因がある故に性欲が薄いとはいえ兄は本当に辛くないのかな……。
俺、本当にあの時に我慢すればすぐに落ち着いたのにーー。
しかも中途半端に高ぶらせてどうしてほしいか言わせようとかどんな意地悪だ……。
「考え事か? それはちょっとルール違反じゃねぇの?」
「んん…っ! ソコ、ギュッてしちゃヤダ。あ、兄の事を考えてただけだもーー。っひぁん……、気持ちい、から……。もっと頂戴?」
うぅ、恥ずかしい。でももう我慢もできない。
思わず頬を赤く蒸気させ、蕩ける視線で強請れば兄は聞こえるような音で生唾を飲み陰茎を一気に咥え舌全体を使って舐るように絡ませ吸い上げた。
「兄、エロッ……」
兄が俺のを口に咥えてる。
それだけでもこっちとしては興奮材料なのにーー。
じゅる…、と唾液と先走りを啜る音が馬車の個室に響く。
「あんんぅ……!!」
なんと言うべきなのかーー。
堪らない初めての悦楽に行き場のない手で思わず兄の髪を掴み乱暴に掻き乱してしまったが、この場ではそれすらお互いの興奮材料になるのか口淫は激しくなった。
M字に大きく足を広げさせられていたが、兄の口が触れるところ、触れるところ全てが気持ちが良い。
そんな快楽から体は逃げようとしているのか、はたまた貪ろうとしているのか自分でも理解できないけれど、腰を浮かして自ら快感を探すように腰を動かしていると不意に尻を這う指が奥を探りその穴に指を差し込みぐるりと撫でるように抉った。
「んあぁっ」
内壁を指先で擦られ、そのまま指の付け根まで差し込まれ抜き差しを行われれば、痺れるような快感に腰を上げ、顔を仰け反らせ口を開いて喘いでしまう。
「こら、外に漏れるでしょ?」
嘘つき……。漏れないように馬車に乗り込んだときに何かしたでしょ?
久し振りの快感を感じながらも呑気にそんなことを思っていると兄は指をグリッと動かした。
「ひうっ! ……んーーあっ!」
内壁を弄る指はそのままに兄の顔が近づいて深い口付けをされた。
うぅ、出来れば自分の先走りの味を知りたくなかったーー。
舌を絡ませる濃厚なキスをしながらも、兄は胸に空いた手を這わせられ乳首を指の腹で撫でられる。
先端を優しく撫でられ捏ねられれば鼻から甘い吐息が漏れてしまうのは仕方なく、そして離れたお互いの舌先同士を糸のように唾液が繋いだ。
それが静かに垂れて唇に付着した唾液を兄がゆっくりと指で掬い舐める。
「兄、エロい……」
「それ、半裸のお前が言える台詞なの?」
たしかにーー。
そして2回くらい射精させられて俺が満足すると兄はクリーンを使ってくれた。
一応念のため言うけど、馬車でセックスなんかしてないからっ!
本当だから! 寝てないからっ!
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