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第6章 (仮)異世界で開催!超会議(嘘です)!!
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しおりを挟む「あー、笑った笑った。それで、瑠架。何が荒稼ぎだって?」
え、なんですか? 今まで笑ってた人の目じゃないよね。
もう人を既に殺ってきましたみたいな……。
そんな危ない目をしてますけどっ?
「うぐっ……。いや、その……ですね? えーっと、医療従事者ならガンを特定したらヒールで治せるのかなって……。でも初級魔法で治るのはなんか嫌だし、外科医に謝れって気分になったから中級もしくは高級魔法で治して、尚且つお金をとれば荒稼ぎできるのかなって思って……」
怒られる前に吐く! これ鉄則!
プライド? 自尊心? そんなもの関係ありません!
お父さん相手は怒られる前に吐く! 謝る! これ竹海家の常識っ!
「あぁ、成る程ねぇ。確かに現代で生きてきたからなのかもしれないけど、ガンが初級回復魔法で治るのは嫌だよね。一瞬で治るのならばガン治療としては最先端も最先端。医療メーカーも外科医も必要なくなるものね……。でもね、瑠架。お前は気を抜けば抜くほど心の声が駄々漏れになるから気を付けなさい。この世界は向こうよりも情報が不可欠なんだよ。奪われたら最悪ではなく確実に殺されると思いなさい」
「え?」
なにその殺される云々って……。
情報を奪われたら殺されるってさぁ~、有り得なくない!?
「るー、あのな?お前は聞く気がないと覚えないから仕方ないけど、本気で死にたくなければ心に刻め。この世界は戦にしても暗殺にしても商売にしても普通の生活にしたって情報が不可欠なんだ。しかもネットがないから手に入れられるものは限られている」
そんなの解ってるし……。
そこまでお子様じゃないつもりなんだけどな──と思っていたら兄にバレバレだったらしくため息を疲れて問題を出された。
問、城の見取り図が隣国に流れました。どうなりますか──。
どのくらい正確かわからないけど、詳細なものなら敵国だとしたら暗殺者を多数送り込まれて寝ている間に王族は皆殺しかな?
それに何て言うべきなのかわからないけど、殺さなくてもビデオカメラみたいな映像を保管できる魔法がもしあったならそれで脅せるのではないだろうか……。
答、城の見取り図と言う情報が奪われたら命の危険がある。
うん、それは解る。理解も出来る。
でもソレと俺の心の声が駄々漏れと言うこととどう関係が?
心の声が漏れたとして命の危険ってあると思うか?
さすがにお城の見取り図の保管場所なんて俺は呟かないよ?
そもそも保管している場所なんて知らねぇし! 気にもならないし!
たとえ迷子になっても見取り図なんて必要ないしっ!
迷った方が道を覚えると思うし?
応援ありがとうございます!
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