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第7章 ○○ストーリーは突然に
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しおりを挟む何もかもが……。部屋の片付けもそうだけど、お母さんと隔離されてた小部屋から解放された時には本当に何もかもが終わっていたのが悔やまれるところなんだけれど、これはもう仕方ないことだと思われる。
お爺さんは床でスヤスヤと穏やかに眠り、餌の体に移動したらしいマサカルドは縄でぐるぐる巻き+猿轡。
てか元餌の見た目が生気の素を作る前と比べてなんかちょっと老けた?
そしてマサカルドが操っていたと思われるお婆さん達は正気に戻ったのかかなり困惑していて、しかも憔悴ぎみ。
どうやら操られていた間のは覚えてないっぽい。
動ける騎士と侍従、侍女総出で家中の掃除とかを全て終えたらしいパパ達はそれはそれはお疲れモード。
確かにハードな一日でしたよね~。
俺もまさか餌をゲットしたその日にこんなことになるとは思ってなかったです~。
クタクタのパパはお父さんと兄に姉にと説明を求め、俺は久しぶりに再会したミリアムに「ルカ様~っ! 会いたかったですぅ~っ!」と言うなりギュッと抱き締められたと思ったら、なんかのアトラクションのようにグルングルンと部屋の中央で回転していた。
何故かボソッと呟いたお母さんの一言が傷付きます。
イカの一夜干しが食べたいわぁ……。七味マヨで……と言われたのはちょっとどころではなく悲しかったです。
だって、俺の名前の候補にイカって入れてたのお母さんだからねっ!?
……まぁ、グルングルン回されて、遠心力で体が宙に浮いて楽しいけどね?
一夜干しのイカもこんな感じでグルグル回されて作るらしいけどね!?
一緒にしないでぇ~っ!
◆
……………………ごめんなさい。
えーっと、なんかミリアムと遊んでるうちになんか大団円エンディングみたいになってたんだけど俺、すっごく消化不良なんですけどっ!?
肝心なところは何も解らずで正直なところ気持ち悪すぎるんですけどっ!?
餌の体になんか変なとこでもあったのっ!?
んでもってマサカルドはどうやって餌の体に移動したの?
ちょっとぉ! 気になって気になって悶々とするんですけどぉ~っ!!
なんで俺、大事なシーンでいつも隔離されてたの~っ!?
◆ ◆ ◆
(ルカがグルグル回されている間に質問してみました)
「なぁ、愛流。餌ってそもそもなんで生きるの放棄したんだと思う?」
「ん? あぁ、あくまでも私の予想だけどさ? 王子になれなかったって言うコンプレックスからしても、かなりプライドが高そうじゃない? だからたぶん泊まる部屋を良い部屋にしてたとかで男達を雇う金が底をついてあの森で男達に代わる代わる嬲り者にされたんじゃないかな。性格はわからないけど黙ってれば確かに顔は良いしね……。それに現にお腹の中に精液がコレでもかってくらいにたーっぷり入ってたし、服の内側は精液でベトベトだったわよ? 見る?」
スマホで撮影したらしい写真を見せられ夜都はため息をついた。
「この世界はマジで下ネタの宝庫だな。さすがクソゲー」
「でも……口に素を突っ込んだマサカルドが腸から肛門を通って外に出てくると全員が思ったのにね……。まさか爺の性器を餌の口の奥まで突っ込んで体を乗っとるとはねぇ……。なかなかハードなシーンだったわね」
愛流は面白そうに笑ってイカの一夜干し機のようにグルグル回されているルカを見つめていた。
「まぁ、霊体で姿を現したら俺らにその場で即座に消されると予測したんだろうな……」
「あぁ、ソレは確かにそうかもしれないわね。存在しないのがベストだもの」
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
別名、脱線ストーリーは突然に……完!
次回「僕、甘えん坊を封印します! 大人になるの~!」
「……へぇ……(無理じゃね?)」
信じるか信じないかは──読者様次第!
応援ありがとうございます!
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