451 / 475
第10章 そこのけそこのけ男の娘が通る
28
しおりを挟むそもそも未だにツボに用を足して敷地内の穴に捨てるとか原始的なのはどうにかしたい。
ここへ帰るための旅をしてきたメンバーは俺の作ったトイレの魔法があるから使用してないけど、全員それをしちゃったら健康状態もわからない。
まぁ、便器代わりのツボもんね。
尿も便の色もわからないから使用禁止と言うに言えない。
あ、水の魔石と土魔法を使って現代風の便器を作ればいいのか。
ふっ……これは普通に兄案件だなぁ~……。
姉にも頼みたいけど女の子の地位は世間的に見てもかなり低い。
それを理解してるからか姉は仕事よりも俺と遊ぶ方を選んでいる。
兄さんたちが昼間俺と遊べないから俺と遊ぶ=姉の仕事なんだろうね。
さてと、この部屋で俺の出来ることと言えばやっぱりこの書類の山を仕分けることくらいかなぁ。
確か小さいときにお父さんとお母さんが家で歯医者関連とか税金とかいろんなものを仕分けてたときに四つに分けてた気がする。
どういうグループ分けかは不明だけどこういうものは大抵まず二つに分けるのが鉄則だよね!
期限があるか無いかの二つ。
とりあえずそこから始めるかな♪
机から少しずつ手にとってソファーに座りながら仕訳を開始した。
あり、あり、なし、なし、あり、なし、なし……。
「なんで僕のところにはこう言った仕事が来ないんだろ……」
二つに仕分け終わると書類の山を見つめた。
とりあえず期限のある書類を手に持って数枚をチェックしてみた。
なるほど。これは期限内に処理を済ませて次の担当者に渡す感じの内容なのね?
そして時々目にする同じ内容の書類。
日付と内容が若干変わってたりすることから新しい情報によって変わる書類としとこう。
分かりやすく言えばなんかのイベントとかプロジェクトの常に更新されて終了したら廃棄する書類みたいな?
うん、この二つに分けておこう。
後は期限の無い書類なんだけど……。
こう言うのは大抵兄が個人的に集めてる資料だったりするんだよね。
日本で生活してた頃、今流行りの服やメイク。小物といった情報から人気のタレントさんの髪型とかチェックしてて色々かき集めてプリントするからなかなか凄かったんだよね。
印刷した瞬間にやっぱり要らないと思ったら即シュレッダーとか何度もあったし、結果、ゴミが増えるだけみたいな?
本当に必要なのはファイルに残すタイプだけどこの世界にファイルはないからなぁ……。
とりあえずこれの仕訳は兄に任せるべきで俺の仕事は終わりだなぁ~……と思ったけど、ミリアムも姉のところで爪の手入れの授業中だし、ゼノさんは死亡中。
ここにいた方が安全だね、うん。
「よっこらせ……っと……」
アンドレアさんを説教してる間、俺は兄のベッドで寝させてもらいます。
ではおやすみなさぁーい。
応援ありがとうございます!
5
お気に入りに追加
3,527
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる