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ファッションショー?
しおりを挟む──あの? 昼頃に王子一行が来るんじゃなかったでしたっけ?
「ルカぴょん、僕の子供時代の服を着てみようよ! 似合うと思うよ? 誰か!」
シエロさんの言葉に数名の侍女がコクリと頷いて部屋から出ていった。いやいや、無言で頷いて出ていくなや! そして兄含めてゼノさん達は微笑ましそうな顔で優雅にティータイムすんなや! ゼツさんは「次はコレ着て!」とワンセット持って待ってるし、その後ろにジャンヌさんが待ち構えている。 しかも何故だ? この家の執事さんもその後ろに並んでる気がします……。
「ふぇーん、もうヤダよぉ~……。兄ぃ~……」
兄に助けを求めるとニッコリと綺麗な笑みで「諦めろ」と言われ、尚且つ「一番可愛いルーがみたいな」と大人達を更にやる気にさせていた。とうやら兄は助けてくれないそうです。
「それにしてもルカぴょんの服はデザインとしては一昔前に流行ったクラシックタイプだよね? わざわざ作ったの?」
「ううん? グレン兄さんが着ていた服をミリアムやローラ達がリメイクしてくれたの」
いそいそとシャツを着ていると皆は一瞬無言になり、そして同時に「そうなんだぁ~……」とそれに近い言葉をのべて笑っていた。俺は着替えに一所懸命だったせいで気付かなかったが大人と若者の2グループはヒソヒソと話をしていたことに気付かなかった。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
大人グループ(ゼツ、シエロ、ジャンヌ)
ゼツ「クラシックなデザインが流行ったの何年前だ?」
シエロ「10年くらいじゃなかったっけ?」
ジャンヌ「たしかアンディが9か10くらいに流行りだしたんじゃなかったか?」
3人「……え、13歳って言ってたよね……」
──と、静かに着替えに手こずっているルカを見つめた。
若者グループ(ヤト、ゼノ、アンドレア、ジェラール)
ゼノ「あの服は確かグレンが反抗期でシンプルなものを着ていた時代のじゃなかったか?」
アンドレア「……グレンが9つの時のものだな。あの時は結構特徴的だった」
ジェラール「9歳の時のものですか? 彼は13歳とお聞きしましたが……」
ヤト「俺とルーは少し似てて成長が遅いんだよ。だから俺の成長の過程を思い出せばわかるだろ?」
3人「あぁ、殿下はここ2年くらい前までは本当に小さかったですもんね……」
ヤト「うるさい」
──ヤトがフォローしたがダメージを受けた。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
「ん、着れた」
なんかさ? 別に構わないんだけどフリルとかやっぱり多くない? 兄やゼノさん、ゼツさん達の服にもフリルとかレースとかリボンとかついてるけど俺の比じゃないよね。 なんで? 俺の服は巷で言うゴシックが強めのロリータ。ゴスロリって言うやつじゃないの? この国は原宿かなにかなの?
「おぉ、コレも可愛いね! ルカぴょん、可愛いから迷うよねぇ~! もしかしてどれも似合うようにリメイクしてくれたのかなぁ~……。ヤっくん、どれがいいと思う?」
「ん? そうですねぇ~……。ルーの瞳の色が入ってると良いんじゃないですか?」
なんか適当なことを言われた。そもそも俺のファッションショーという着替えを見ていて楽しいの? え、愉しいの? 愉快なの? 俺は不愉快だわぁ~……。そうしているうちに部屋を出ていった侍女さん達が大きな葛籠箱を持って戻ってきた。その中身はと言うと──。
なんと言うことでしょう……。
ゴスロリではなくロリータ寄りの王子服でした。俺の見解としてはゴスロリはダークカラーが多目? ロリータは白とかパステルカラーが多目というザックリしたものだけど……。シエロさんの子供時代。パステルカラーのベストやらカボチャパンツやらで、なんと言うか可愛い服着て過ごしていたんですね。
──コレ着るならゴスロリでお願いします。
わぁ~……、ゼツさんおすすめのゴスロリを着たくなってきたぁ~……。俺は現実逃避をすることにした。
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