裏側・クソゲーの異世界で俺、どうしたらいいんですか?

けいき

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何があったのかって言われても……1

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「はぁ……」

 口から出るのはどうしてもため息になってしまうのは仕方ないのだろう。
 理由をあげるなら最愛の弟ルカ、そして敬愛すべき義兄グレンを自身の魔法によって隔離したが良いがそれは二人には聞かせられない話をこれからするからであって、俺の精神は聞きたくないし話したくないと拒否しているからため息ばかりが出てしまう。
 愛流が側にいれば嬉々として面白おかしく、尚且つ詳細に語ってくれるだろう。
 だがアイツはもう1つの半隔離場所でカウンセリング中だ。
 いや、カウンセリングになるのかも不明で不安だが仕方ない。

【ルーたんからの手紙なのヨン】

 いつからかユウ・ゲンがルカのことをルーたんと呼び始めたが別にそんなことはどうでも良いし、悪意を感じないから可愛がってると捉えて気にしないことにした。
 だが如何せんルカを壁の中に閉じ込めてから「出して~」とか「まだぁ?」と言った手紙を書いてくるとは思っていたのだが、手紙を送ってくるのが些か早すぎるような気がする。
 時間的に考えてもショックが強かったので絶対に兄さんは元には戻っていないはずだ。
 逆に立ち直ってたら俺は兄さんを心から尊敬すると思う。
 とりあえずパパさん達から離れて手紙を取り出して読んでみれば『ねーねー! 石化にはさ? 某ゲームにならって金の針が良いと思うの! この世界のどっかにありそうだし、兄はなんか情報とか知らない? てか作れないの?』なんて馬鹿げたことがつらつらと書かれていた。
 某ゲームって……。

 ここも某ゲームっちゃ某ゲームだよ!

 そんなことを思いつつもなんとか平常心を保ち、ユウ・ゲンにペンを頼むとそのまま手に持っている手紙に『ゲーム会社も違けりゃ、良作とクソゲーと言う太陽とヘドロ程の差がありすぎるのにそんな便利なものがココにあると思うのか? 現実逃避をやめて、さっさと兄さんを治せよ。おバカさん』と書いてやった。
 どちらかと言えば『おバカさん』を『馬鹿野郎』と書かなかった俺は偉いと思う。
 そしてユウ・ゲンにペンと手紙を預けて速達を頼んだ。

 あー、手紙の内容としては和むっちゃ和むけど、タイミングとしては後にして欲しかったなぁ……。

 俺待ちをしているパパさん達を見ながら思わずため息をついた。

「ヤト、お帰り。ルカから苦情かい?」
「ん? うーん……。いや、苦情ではないよ?」

 何て言うか、そもそも閉じ込めた理由に対して裏があるんじゃないか……とかそんな風に考えてもいないみたいだし?
 寧ろどうして金の針にたどり着いたのかが気になるんだけど?
 んでもってルーの頭のなかはゲームの割合はいくつなのよ。
 俺、ゲームに負けてんじゃね? てか負けてるよね。
 でも取り上げるとルーからは絶対に聞きたくない単語を言われるしなぁ……。
 仕方ない、ゲームに関しては諦めるというよりも許容するしかねぇかなぁ……。

「ルーに関しては心配しなくて大丈夫。ソレよりも『餌』関連の話するのに俺のことを別に待ってなくても良かったのに……」

 寧ろ話しててくれた方が良かったのにな……。
 そんなことを思いつつ声に出すとジェラールがすかさず「自分からあんなの話したくないです。ヤトさんのが冷静に話せそうですし」なんて言うものだから少しばかり殺意が芽生えたのも仕方ないと思われる。
 なんというかアレを冷静に話せるのはこの世で愛流一人だけだと思うぞ?
 もしくは愛流が英才教育したせいで異種族姦等に特に興味も示さなそうなルカ、な……。


 俺も特には興味ないけど、やっぱりなんていうか衝撃はなかなかだったんだよなぁ……。




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