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姉物語・貰えるものは貰っとく主義
しおりを挟む「あ、忘れてた! 君達には色々期待してるから武器をあげるからね? 肌身離さず持ち歩いてね? あと出来れば売り払ったりしないで欲しいかな……」
目の前に出されたのは両手剣のような大きな物、ナイフとは違う少し曲線のある小剣、弓、ドーナツ型の刃物。
えっとチャクラムとか円月輪とかって言うんだっけ?
でもなぁ、何故なのだろう? 円月輪があるなら普通日本刀とか片手剣のがメジャーなのにそれがそこにはないのだ。
その旨を伝えると「あー、その二本は既に違う使用者がいるんだ。もし会えたらすぐにわかるよ? この武器達みたいにトレードマークの飾りがあるから。ヒントは赤と緑だよ。後ね、この武器は初心者に優しいオート戦闘機能の付いたものだからモンスターに出くわしても安心してね?」とカラカラと笑っている。
いや、オート戦闘って逆に怖くないか?
「とりあえず一人は武器を使わないようにすればなんとかなりそうだね。コレをいただきます」
「では私は弓……って矢と胸当ては何処なのかしら。しかも私は和弓しか知らないわよ?」
お父さんはドーナツの形のはたぶん円月輪。お母さんは弓を選択した。
残りから確実に選ぶべきはこのナイフなんだけど……。
「私はコレになるわけだけどちょっと無理よねぇ……。だってオート機能とか言われたって、普通にのほほんと争いとか少ない平和な国で暮らしてた人間が短剣なんて扱えるわけねぇだろ……」
って手に持ちながら呟くと何故かナイフは手の内で雷に打たれたようにピシッと震えてから静かになり、しばらくしてからガタガタ震え始めた。
え、なにコレ、凄い怪奇現象なんだけど──。
「あー、なんかキイが……。あ、その短剣の子の愛称なんだけどね? キイが刃の長さは変えられないけど柄を伸ばして槍みたいな形にならなれるって言ってるよ? あとモモも和弓に変化出来るみたいだけど、どうする?」
そう言われて「是非!」とお母さんと声を揃えて言ったら勝手に変形してくれた。
不思議なことに握る部分がにょーんって伸びて一気に薙刀っぽくなった。
お陰で手にしっくり来るので元短剣にありがとうとキイちゃん? に伝えるのほんのり暖かく感じた。
お? 照れてるのか? 初なやつめ……と悪役のお代官様風に心のなかで思ったのは否定しない。
でもなんというか無理を言ってみるものだわぁ~……。
「あと2人は型とかあればインプットさせるから試してもらっていいかな?」
と言うのでお母さんが一連の流れをし、私も薙刀の動きをした。
どうやらお母さんのは特に問題はないが私のは元々短剣なので動きを変えるようだ。
確かに言われてみればオートで動くならスムーズな方が私も嬉しい。
もちろん余すことなく本気モードでインプットさせることにした。
格闘ゲームみたいに対戦相手みたいなのが出てきてくれたからやりやすかった。
そして最後はけちょんけちょんにしたからスッキリしたわ。
「キイちゃん、ヨロシクね」
握るところを撫で撫でしているとシュンッと手のひらに収まるサイズに変化した。
どうやらボールペンサイズになれるらしいのでお父さんとお母さんも「小さくなれるの?」と手にした武器を撫でながら聞いていた。
そしてもちろんその二つも小さくなってくれた。
なんか武器をくれた人はその武器に愛称をつけてるみたいで、お父さんの円月輪はアヤメ。
確かに握る部分に巻き付けられた組紐みたいなものは鮮やかな紫色をしている。
そしてお母さんのはモモ。飾り紐はこれまた可愛らしい色味。
ピンクと言うよりは黄みのあるピーチピンク。
私のはキイって呼んでるけど、色味としては黄色と言うよりも山吹色とか芥子色っぽい。
ただ、先程も彼が言ったように、なんと言うかこの武器を手にして戦うと意思に反して敵のモンスターを殲滅するまでは戦い続けてしまうオート機能を搭載しているらしい。
その機能はあったら嬉しいと言うか、とりあえず敵がいなくなるまでは暴走すると言うよくあるパターンのゲームっぽい仕様なのだろうか……。
その他にも少量ではあるが20畳くらいの広さのカスタム可能なアイテムボックスみたいな物をくれた。
てか、20畳ってちょっと広すぎやしないか? と思わないでもないけど説明の後は使い方の練習だった。
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