15 / 17
第7話 二人を繋いだ特別なマフィン(3)
しおりを挟む
「それじゃ、いただきます」
陽菜ちゃんの合図で、わたしたちはマフィンを食べ始めた。
……なにこれ!? まるで、ふわふわの生地の中で宝探ししてるみたい!(あ、「宝」っていうのは、りんごのことね)ふわっとしてシャリッとして……こんなに甘くて美味しいもの初めて食べたわ!
りんごって、見た目も味も《オリムの実》に似てるのね。まぁ、オリムの実はりんごとは逆で、外の皮が白色で、中身が赤色なんだけど。
「あのね、雪ちゃん……。あの日――雪ちゃんと『お別れ』した日……家に帰って自分の部屋に戻ったらね、雪ちゃんからもらった手紙とかプレゼントとか、あと……写真もあったの」
「もしかして、これかしら……?」
雪ちゃんがポケットから「あの」写真を取り出した。
「そう、それ! ――そのとき初めて、わたしと雪ちゃんが友達だったんだって、知ったの。でも、何も覚えてなくて……。病院でもらった薬を飲んでも、何も変わらないし……。大切な思い出をたくさん作ってきたに違いないのに、わたしの頭の中から全部消えちゃったのがくやしい……」
陽菜ちゃんのマフィンを食べる手が止まってる。もう少し食べたら、魔法がちゃんと効いてくれるかも。でも、こんな大事なお話の途中で「マフィン食べて」なんて言えないわ。う~ん、どうしよう……。
「ごめんなさい……」
「なんで雪ちゃんが謝るの?」
うつむく雪ちゃんの顔を、陽菜ちゃんはそっと覗き込んで、優しく問いかけた。
「わたしと友達にならなければ、あなたにこんな思いをさせずに済んだのに……」
何言ってるの、雪ちゃん!? せっかくここまできたのに……。
「何言ってるの!? 雪はいっつも自分が悪いって言うよね。まだ教室に通い始めたばかりで、砂糖と塩を間違えたときも、わたしのせいだって泣いたりしてさ。わたしだってあのときはまだフライパン下手くそで焦がしちゃったし、失敗したのはお互い様なのに。――って、あれ、わたし……?」
陽菜ちゃんは、雪ちゃんと友達になったばかりのときのことを話し始めた。……ってことは、思い出したのね! 陽菜ちゃんの記憶が、戻ったのね!
「ずっと親友だったのに、お別れのときもぎゅ~ってしてくれたのに、わたし、『放して!』なんて言って……ごめんね」
「いいの……いいの……。小学校に入ってから陽菜と一緒に過ごして、毎日幸せだった。たくさんの思い出をくれて、本当に感謝してるの」
二人とも目に涙を浮かべて、お互いの手を固く握り合ってる。二人が親友に戻れて、本当に良かった。いけない、わたしまで涙が……。マフィン美味しい……。
「アリスちゃん、大丈夫? 泣くのか食べるのかどっちかにしたら? マフィンしょっぱくなるよ」
確かにそうよね。早く泣き止まないと、マフィンがしょっぱくなるだけじゃなくて、涙の池ができちゃう!
「陽菜さんね、雪さんが引っ越す前、とても落ち込んでたんだよ。雪さんが引っ越した後もずっと元気がなくて、私が雪さんの話を出したら、『覚えてない』って言ったの。忘れてしまうぐらいに、雪さんと離れることがショックだったんだよね。一年生の頃から、ずっと一緒だったんだもん、無理もないよ。……でも本当に良かった、二人がまた前みたいに戻れて」
先生が、今までの陽菜ちゃんの様子を教えてくれた。昔から二人のこと、よく見ててくれたのね。
「きっと、今日、雪さんが帰ってきてくれたからだね」
「あの……行こうって言ってくれたのは、この子なんです」
雪ちゃんが、手のひらでわたしを指し示して言った。
「ああ、アリスさんが! ありがとう、本当に」
先生はわたしに駆け寄り、わたしの手を両手で握った。
マフィンを食べながら、わたしたちはお話を続けた。
「あれはまだ一年生になったばかりの頃だったかな……。雪はさ、学級文庫の本の並べ方が汚くなってたら綺麗にしたり、廊下に引っかけてる給食袋が落ちてたらすぐに気付いて拾ってあげたりしてたよね。そういう、人の見ていないところで気が遣えて優しいところ、すごいなって思ったんだよね……。わたし、本の並べ方とかが汚くても、廊下にものが落ちてても、気付かなかったもん。だから、雪のこと見習いたい――友達になりたいって、思ったんだ」
やっぱり、雪ちゃんは昔から優しかったのね。今はクラスの子と話さないようにしてるみたいだけど、それも「魔力でみんなを傷つけないように」っていう優しさからなのよね……。
「陽菜が『友達になろう』と声をかけてくれたとき、」
雪ちゃんが、ちょっとドキドキした感じで口を開いた。
「わたし、びっくりして、嬉しくて、すぐに返事ができなかったけど、陽菜は嫌な顔せずに待っていてくれたわよね。そのとき、こんなわたしにも、興味を持ってくれてるんだって、分かったの」
それが、雪ちゃんと陽菜ちゃんとの出会いなのね。
「陽菜の自然な笑顔を見ると、わたしも笑顔になれたの。『おはよう』と『また明日』が、わたしにとって幸せな瞬間だったわ」
「嬉しいこと言ってくれるじゃないの~! 雪ってさ、笑うとすっごいかわいいよね。朝学校に来たときと帰るとき、雪の笑顔が見れるから、毎日楽しみだったな~……」
それ、わたしも思った! 魔法の練習をした日、ちょっと笑ってくれたけど、かわいかったし、嬉しかったな……。
「雪とアリスちゃんは、今同じクラスなんだよね」
「そうなの。わたし、最近転校してきたんだ。雪ちゃんはね、わたしがクラスの男の子二人に意地悪されてたところを助けてくれたの。雪ちゃんがいなかったら、きっともっとひどい目にあってたかも……」
雪ちゃんはこのことをあんまり話してほしくなかったんだろうな、「これ以上はだめ」って、目でわたしに合図してる。
「へぇ~、そんなことが……。雪、がんばったんだね」
「そんな、がんばってなんか……。わたしはただ、男子二人に腹が立って――」
「アリスちゃんを、守りたかったんでしょ」
「いや、そんなんじゃ……」
「もしそうじゃなかったら、男子二人組にムカついたからといってわざわざ宣戦布告みたいなことするかなぁ……?」
センセン……? 難しそうな日本語が出てきたけど、あの日のことを思い返すと、なんとなく分かる気がする。あのときは頭の中が真っ白になって、何が起こってるか分からないぐらいだった。でも、今になって思うと、あのときの雪ちゃん、かっこよかったな……。
「とにかく、雪はすごいんだよ! 自分ではそうは思わなくてもね。――あ、もうこんな時間か……。マフィン残っちゃったね。雪、アリスちゃん、袋いる?」
「ありがとう、いただくわ」「うん、ありがとう」
壁にかかっている時計を見ると、長い針が一〇を、短い針が四の少し前を指していた。話してると、時間が過ぎるのがあっという間ね。
「陽菜さん、今週もお疲れ様。――雪さん、アリスさん、今日は来てくれてありがとう。また遊びにおいでね!」
茶色いレンガづくりのお家の外で、先生はわたしたちを見送ってくれた。
「雪、アリスちゃん、絶対また会おうね!」
陽菜ちゃんは〈自転車〉にまたがり、ちょっと薄暗くなった青空に向かって走って行った。
陽菜ちゃんの合図で、わたしたちはマフィンを食べ始めた。
……なにこれ!? まるで、ふわふわの生地の中で宝探ししてるみたい!(あ、「宝」っていうのは、りんごのことね)ふわっとしてシャリッとして……こんなに甘くて美味しいもの初めて食べたわ!
りんごって、見た目も味も《オリムの実》に似てるのね。まぁ、オリムの実はりんごとは逆で、外の皮が白色で、中身が赤色なんだけど。
「あのね、雪ちゃん……。あの日――雪ちゃんと『お別れ』した日……家に帰って自分の部屋に戻ったらね、雪ちゃんからもらった手紙とかプレゼントとか、あと……写真もあったの」
「もしかして、これかしら……?」
雪ちゃんがポケットから「あの」写真を取り出した。
「そう、それ! ――そのとき初めて、わたしと雪ちゃんが友達だったんだって、知ったの。でも、何も覚えてなくて……。病院でもらった薬を飲んでも、何も変わらないし……。大切な思い出をたくさん作ってきたに違いないのに、わたしの頭の中から全部消えちゃったのがくやしい……」
陽菜ちゃんのマフィンを食べる手が止まってる。もう少し食べたら、魔法がちゃんと効いてくれるかも。でも、こんな大事なお話の途中で「マフィン食べて」なんて言えないわ。う~ん、どうしよう……。
「ごめんなさい……」
「なんで雪ちゃんが謝るの?」
うつむく雪ちゃんの顔を、陽菜ちゃんはそっと覗き込んで、優しく問いかけた。
「わたしと友達にならなければ、あなたにこんな思いをさせずに済んだのに……」
何言ってるの、雪ちゃん!? せっかくここまできたのに……。
「何言ってるの!? 雪はいっつも自分が悪いって言うよね。まだ教室に通い始めたばかりで、砂糖と塩を間違えたときも、わたしのせいだって泣いたりしてさ。わたしだってあのときはまだフライパン下手くそで焦がしちゃったし、失敗したのはお互い様なのに。――って、あれ、わたし……?」
陽菜ちゃんは、雪ちゃんと友達になったばかりのときのことを話し始めた。……ってことは、思い出したのね! 陽菜ちゃんの記憶が、戻ったのね!
「ずっと親友だったのに、お別れのときもぎゅ~ってしてくれたのに、わたし、『放して!』なんて言って……ごめんね」
「いいの……いいの……。小学校に入ってから陽菜と一緒に過ごして、毎日幸せだった。たくさんの思い出をくれて、本当に感謝してるの」
二人とも目に涙を浮かべて、お互いの手を固く握り合ってる。二人が親友に戻れて、本当に良かった。いけない、わたしまで涙が……。マフィン美味しい……。
「アリスちゃん、大丈夫? 泣くのか食べるのかどっちかにしたら? マフィンしょっぱくなるよ」
確かにそうよね。早く泣き止まないと、マフィンがしょっぱくなるだけじゃなくて、涙の池ができちゃう!
「陽菜さんね、雪さんが引っ越す前、とても落ち込んでたんだよ。雪さんが引っ越した後もずっと元気がなくて、私が雪さんの話を出したら、『覚えてない』って言ったの。忘れてしまうぐらいに、雪さんと離れることがショックだったんだよね。一年生の頃から、ずっと一緒だったんだもん、無理もないよ。……でも本当に良かった、二人がまた前みたいに戻れて」
先生が、今までの陽菜ちゃんの様子を教えてくれた。昔から二人のこと、よく見ててくれたのね。
「きっと、今日、雪さんが帰ってきてくれたからだね」
「あの……行こうって言ってくれたのは、この子なんです」
雪ちゃんが、手のひらでわたしを指し示して言った。
「ああ、アリスさんが! ありがとう、本当に」
先生はわたしに駆け寄り、わたしの手を両手で握った。
マフィンを食べながら、わたしたちはお話を続けた。
「あれはまだ一年生になったばかりの頃だったかな……。雪はさ、学級文庫の本の並べ方が汚くなってたら綺麗にしたり、廊下に引っかけてる給食袋が落ちてたらすぐに気付いて拾ってあげたりしてたよね。そういう、人の見ていないところで気が遣えて優しいところ、すごいなって思ったんだよね……。わたし、本の並べ方とかが汚くても、廊下にものが落ちてても、気付かなかったもん。だから、雪のこと見習いたい――友達になりたいって、思ったんだ」
やっぱり、雪ちゃんは昔から優しかったのね。今はクラスの子と話さないようにしてるみたいだけど、それも「魔力でみんなを傷つけないように」っていう優しさからなのよね……。
「陽菜が『友達になろう』と声をかけてくれたとき、」
雪ちゃんが、ちょっとドキドキした感じで口を開いた。
「わたし、びっくりして、嬉しくて、すぐに返事ができなかったけど、陽菜は嫌な顔せずに待っていてくれたわよね。そのとき、こんなわたしにも、興味を持ってくれてるんだって、分かったの」
それが、雪ちゃんと陽菜ちゃんとの出会いなのね。
「陽菜の自然な笑顔を見ると、わたしも笑顔になれたの。『おはよう』と『また明日』が、わたしにとって幸せな瞬間だったわ」
「嬉しいこと言ってくれるじゃないの~! 雪ってさ、笑うとすっごいかわいいよね。朝学校に来たときと帰るとき、雪の笑顔が見れるから、毎日楽しみだったな~……」
それ、わたしも思った! 魔法の練習をした日、ちょっと笑ってくれたけど、かわいかったし、嬉しかったな……。
「雪とアリスちゃんは、今同じクラスなんだよね」
「そうなの。わたし、最近転校してきたんだ。雪ちゃんはね、わたしがクラスの男の子二人に意地悪されてたところを助けてくれたの。雪ちゃんがいなかったら、きっともっとひどい目にあってたかも……」
雪ちゃんはこのことをあんまり話してほしくなかったんだろうな、「これ以上はだめ」って、目でわたしに合図してる。
「へぇ~、そんなことが……。雪、がんばったんだね」
「そんな、がんばってなんか……。わたしはただ、男子二人に腹が立って――」
「アリスちゃんを、守りたかったんでしょ」
「いや、そんなんじゃ……」
「もしそうじゃなかったら、男子二人組にムカついたからといってわざわざ宣戦布告みたいなことするかなぁ……?」
センセン……? 難しそうな日本語が出てきたけど、あの日のことを思い返すと、なんとなく分かる気がする。あのときは頭の中が真っ白になって、何が起こってるか分からないぐらいだった。でも、今になって思うと、あのときの雪ちゃん、かっこよかったな……。
「とにかく、雪はすごいんだよ! 自分ではそうは思わなくてもね。――あ、もうこんな時間か……。マフィン残っちゃったね。雪、アリスちゃん、袋いる?」
「ありがとう、いただくわ」「うん、ありがとう」
壁にかかっている時計を見ると、長い針が一〇を、短い針が四の少し前を指していた。話してると、時間が過ぎるのがあっという間ね。
「陽菜さん、今週もお疲れ様。――雪さん、アリスさん、今日は来てくれてありがとう。また遊びにおいでね!」
茶色いレンガづくりのお家の外で、先生はわたしたちを見送ってくれた。
「雪、アリスちゃん、絶対また会おうね!」
陽菜ちゃんは〈自転車〉にまたがり、ちょっと薄暗くなった青空に向かって走って行った。
0
あなたにおすすめの小説
大人にナイショの秘密基地
湖ノ上茶屋
児童書・童話
ある日届いた不思議な封筒。それは、子ども専用ホテルの招待状だった。このことを大人にナイショにして、十時までに眠れば、そのホテルへ行けるという。ぼくは言われたとおりに寝てみた。すると、どういうわけか、本当にホテルについた!ぼくはチェックインしたときに渡された鍵――ピィピィや友だちと夜な夜な遊んでいるうちに、とんでもないことに巻き込まれたことに気づいて――!
グリモワールなメモワール、それはめくるめくメメントモリ
和本明子
児童書・童話
あの夏、ぼくたちは“本”の中にいた。
夏休みのある日。図書館で宿題をしていた「チハル」と「レン」は、『なんでも願いが叶う本』を探している少女「マリン」と出会う。
空想めいた話しに興味を抱いた二人は本探しを手伝うことに。
三人は図書館の立入禁止の先にある地下室で、光を放つ不思議な一冊の本を見つける。
手に取ろうとした瞬間、なんとその本の中に吸いこまれてしまう。
気がつくとそこは、幼い頃に読んだことがある児童文学作品の世界だった。
現実世界に戻る手がかりもないまま、チハルたちは作中の主人公のように物語を進める――ページをめくるように、様々な『物語の世界』をめぐることになる。
やがて、ある『未完の物語の世界』に辿り着き、そこでマリンが叶えたかった願いとは――
大切なものは物語の中で、ずっと待っていた。
カリンカの子メルヴェ
田原更
児童書・童話
地下に掘り進めた穴の中で、黒い油という可燃性の液体を採掘して生きる、カリンカという民がいた。
かつて迫害により追われたカリンカたちは、地下都市「ユヴァーシ」を作り上げ、豊かに暮らしていた。
彼らは合言葉を用いていた。それは……「ともに生き、ともに生かす」
十三歳の少女メルヴェは、不在の父や病弱な母に代わって、一家の父親役を務めていた。仕事に従事し、弟妹のまとめ役となり、時には厳しく叱ることもあった。そのせいで妹たちとの間に亀裂が走ったことに、メルヴェは気づいていなかった。
幼なじみのタリクはメルヴェを気遣い、きらきら輝く白い石をメルヴェに贈った。メルヴェは幼い頃のように喜んだ。タリクは次はもっと大きな石を掘り当てると約束した。
年に一度の祭にあわせ、父が帰郷した。祭当日、男だけが踊る舞台に妹の一人が上がった。メルヴェは妹を叱った。しかし、メルヴェも、最近みせた傲慢な態度を父から叱られてしまう。
そんな折に地下都市ユヴァーシで起きた事件により、メルヴェは生まれてはじめて外の世界に飛び出していく……。
※本作はトルコのカッパドキアにある地下都市から着想を得ました。
王さまとなぞの手紙
村崎けい子
児童書・童話
ある国の王さまのもとに、なぞの手紙が とどきました。
そこに書かれていた もんだいを かいけつしようと、王さまは、三人の大臣(だいじん)たちに それぞれ うえ木ばちをわたすことにしました。
「にじ色の花をさかせてほしい」と――
*本作は、ミステリー風の童話です。本文及び上記紹介文中の漢字は、主に小学二年生までに学習するもののみを使用しています(それ以外は初出の際に振り仮名付)。子どもに読みやすく、大人にも読み辛くならないよう、心がけたものです。
独占欲強めの最強な不良さん、溺愛は盲目なほど。
猫菜こん
児童書・童話
小さな頃から、巻き込まれで絡まれ体質の私。
中学生になって、もう巻き込まれないようにひっそり暮らそう!
そう意気込んでいたのに……。
「可愛すぎる。もっと抱きしめさせてくれ。」
私、最強の不良さんに見初められちゃったみたいです。
巻き込まれ体質の不憫な中学生
ふわふわしているけど、しっかりした芯の持ち主
咲城和凜(さきしろかりん)
×
圧倒的な力とセンスを持つ、負け知らずの最強不良
和凜以外に容赦がない
天狼絆那(てんろうきずな)
些細な事だったのに、どうしてか私にくっつくイケメンさん。
彼曰く、私に一目惚れしたらしく……?
「おい、俺の和凜に何しやがる。」
「お前が無事なら、もうそれでいい……っ。」
「この世に存在している言葉だけじゃ表せないくらい、愛している。」
王道で溺愛、甘すぎる恋物語。
最強不良さんの溺愛は、独占的で盲目的。
盲目魔女さんに拾われた双子姉妹は恩返しをするそうです。
桐山一茶
児童書・童話
雨が降り注ぐ夜の山に、捨てられてしまった双子の姉妹が居ました。
山の中には恐ろしい魔物が出るので、幼い少女の力では山の中で生きていく事なんか出来ません。
そんな中、双子姉妹の目の前に全身黒ずくめの女の人が現れました。
するとその人は優しい声で言いました。
「私は目が見えません。だから手を繋ぎましょう」
その言葉をきっかけに、3人は仲良く暮らし始めたそうなのですが――。
(この作品はほぼ毎日更新です)
化け猫ミッケと黒い天使
ひろみ透夏
児童書・童話
運命の人と出会える逢生橋――。
そんな言い伝えのある橋の上で、化け猫《ミッケ》が出会ったのは、幽霊やお化けが見える小学五年生の少女《黒崎美玲》。
彼女の家に居候したミッケは、やがて美玲の親友《七海萌》や、内気な級友《蜂谷優斗》、怪奇クラブ部長《綾小路薫》らに巻き込まれて、様々な怪奇現象を体験する。
次々と怪奇現象を解決する《美玲》。しかし《七海萌》の暴走により、取り返しのつかない深刻な事態に……。
そこに現れたのは、妖しい能力を持った青年《四聖進》。彼に出会った事で、物語は急展開していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる