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後編
しおりを挟む「貴女はとても魅力的な方だと思います!!」
「え」
「なので、あんな言葉気にしなくていいと思うんです!!」
彼は急に主張してくる。
「あ……えっと、その……ありがとう、嬉しいです」
でもあまりにもいきなりだったので私はそのくらいしか返せなかった。
この出会いが運命の出会いであることを――この時の私はまだ知らない。
◆
「まさか貴方と結ばれることになるなんて、あの時はちっとも思わなかったわ」
「それは……僕もですよ」
婚約破棄を告げられた直後に出会った彼と結婚することになった。
それが私に与えられた運命であった。
「でも今はとても大切よ、好き、大好き」
「あ、あああ、ありがとうございますッ!!」
あの時は想像しなかったことだ。
でも今はこの道を選んだことに納得しているし満足もしている。
で、オーゲンハイムはというと。
彼はあの後山を散歩していて猟師に誤って撃たれてしまったそうだ。だがそれ自体は足の怪我であったようで命にかかわるほどではなかった。が、うっかりやらかしてしまったことで酷く焦った猟師に首を絞められ、それによって死亡してしまったそうだ。
◆終わり◆
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