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3話
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「いきなりいらっしゃるなんて珍しいですわね、お姉さま」
「すみません」
「構いませんわ! ちょうどお話したいと思っていたところですの」
「ありがとう」
私は本題を切り出した。
婚約者からこんな風なことを言われた、と、相談するような感じで話してみた。
「まぁ……! そんなことが……!」
「はい。何か言いました?」
「まっさか! まさかまさか! あり得ませんわ」
「ですよね……ありがとう。安心できました」
やはり聞き間違いか何かだろう。
そう信じたい。
◆
その翌日、私は正式に婚約破棄を告げられた。
理由は婚約者の妹を虐めたことらしい。
正直なことを言うなら、婚約破棄されたことは嬉しい。これで堂々と彼と離れられる。そんな嬉しくありがたいことはない。
だが、婚約破棄の理由が、どうしても引っかかる。
「よって、婚約破棄とする!」
「そんなことはしていません。虐めたりなんかしません。それは誓えます」
「何を言おうが無駄だ。テレレ、いや、悪女よ。さっさと消え去ってくれ」
もはや何が何だか。
なぜ何もしていない私が『悪女』などと呼ばれなくてはならないのか。
疑問はたくさん。一向に解決しない。が、私は結局何もできずだった。そのまま婚約破棄されてしまった。
◆
複雑な心境のまま婚約破棄され、私は独り身に戻った。
すぐに不機嫌になり怒りを爆発させる彼と仲良くなれる未来などない。どのみちいつか関係が壊れていたことだろう。たとえ無事結婚にたどり着いたとしても、その先でとんでもないことになっていたかもしれない。それを考えれば、正式に夫婦となる前にこうなって良かったような気もする。
離れた後、私は、いきなり婚約破棄された理由を知った。
婚約者の彼には最近気に入った女性ができたらしい。その女性と仲が良くなるにつれ、婚約者の私の存在が鬱陶しくなったそうだ。そこで、妹にも協力してもらって、私との婚約を破棄する道を選んだらしい。
つまり、妹はすべてを知っていながら、あんな風に接していたということだ。
なかなか恐ろしい人である。
だが、婚約破棄の理由として私が使われたわりには、賠償は求められなかった。そこはありがたかった。私の実家は大金持ちではないので、金銭を要求されたら苦労するところだった。
どのみち彼への気持ちはなかった。
それを思えば、この結果で良かったのかもしれない。
◆終わり◆
「すみません」
「構いませんわ! ちょうどお話したいと思っていたところですの」
「ありがとう」
私は本題を切り出した。
婚約者からこんな風なことを言われた、と、相談するような感じで話してみた。
「まぁ……! そんなことが……!」
「はい。何か言いました?」
「まっさか! まさかまさか! あり得ませんわ」
「ですよね……ありがとう。安心できました」
やはり聞き間違いか何かだろう。
そう信じたい。
◆
その翌日、私は正式に婚約破棄を告げられた。
理由は婚約者の妹を虐めたことらしい。
正直なことを言うなら、婚約破棄されたことは嬉しい。これで堂々と彼と離れられる。そんな嬉しくありがたいことはない。
だが、婚約破棄の理由が、どうしても引っかかる。
「よって、婚約破棄とする!」
「そんなことはしていません。虐めたりなんかしません。それは誓えます」
「何を言おうが無駄だ。テレレ、いや、悪女よ。さっさと消え去ってくれ」
もはや何が何だか。
なぜ何もしていない私が『悪女』などと呼ばれなくてはならないのか。
疑問はたくさん。一向に解決しない。が、私は結局何もできずだった。そのまま婚約破棄されてしまった。
◆
複雑な心境のまま婚約破棄され、私は独り身に戻った。
すぐに不機嫌になり怒りを爆発させる彼と仲良くなれる未来などない。どのみちいつか関係が壊れていたことだろう。たとえ無事結婚にたどり着いたとしても、その先でとんでもないことになっていたかもしれない。それを考えれば、正式に夫婦となる前にこうなって良かったような気もする。
離れた後、私は、いきなり婚約破棄された理由を知った。
婚約者の彼には最近気に入った女性ができたらしい。その女性と仲が良くなるにつれ、婚約者の私の存在が鬱陶しくなったそうだ。そこで、妹にも協力してもらって、私との婚約を破棄する道を選んだらしい。
つまり、妹はすべてを知っていながら、あんな風に接していたということだ。
なかなか恐ろしい人である。
だが、婚約破棄の理由として私が使われたわりには、賠償は求められなかった。そこはありがたかった。私の実家は大金持ちではないので、金銭を要求されたら苦労するところだった。
どのみち彼への気持ちはなかった。
それを思えば、この結果で良かったのかもしれない。
◆終わり◆
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