いつ切り出すか迷っていましたが、ついに言ってみることにしました。~たとえそれで関係が壊れるとしても~

四季

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前編

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「カールって、最近ちょっと様子変じゃない?」

 唐突の切り出したのは、私。

 彼とのお部屋デートにてそれぞれ思い思いのことをしていた時に私は勇気を出して口を開いた。

 本を読んでいたカールはこちらへ目をやってくる。

「何のこと?」
「何かさ、心ここにあらずっていうか……」

 実はカールは浮気している。
 私という婚約者がいる身でありながら他の女にも手を出しているのだ。

 情報も証拠ももう掴んでいる。

「え。どうしたの急に、そんなこと言って。……大丈夫? そっちこそ、ちょっと変だよ?」
「……じゃあ言うわ。カール、浮気してるでしょ」
「え!? 何で!? 知らないよ」
「本当?」
「もちろん本当だよ! だって僕そんな勇気ある行動できる人間じゃないし! 僕がそんなやつじゃないってことは知ってるよね!? するわけないじゃん、そんな、そ、そ、そんな、浮気とか!!」

 明らかにペースが崩れた。

 やはりか……。

 勘違いである、そんな希望は絶たれてしまった。

「ぼ、ぼ、僕が浮気とか、す、す、する、って!? 本気で!? お、お、思ってるの!?」
「ええ……していると思っているわ」
「何で!!」
「だってね、もう証拠は集まっているのよ」

 金髪ロングヘアの女と定期的に会っているところ――その証拠となるものを私は手にしている。

「写真だってあるわ」
「ぐっ……」

 急に眉間にしわを寄せるカール。
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