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前編
しおりを挟む妹リリは性格が黒い娘だった。
容姿は私より良い。
けれどもその可愛らしさを自覚したうえで私を虐めてくるような人間だ。
正直、彼女は性格がよろしくない。
実の姉にさえ何度も嫌みを言ったり日々意地悪をしたりするような人である。
だが、ある時、私とリリは姉妹で婚約相手候補の兄弟に会うこととなる。
二対二で会ってみて徐々に相手を選ぶ。
そういう話だった。
けれども実際にはそんなきっちりした話ではなくて。
ほぼ出来レースのようなもので。
「お姉様! あんたはそっちの芋臭い男とくっつきなさい!」
「兄さん、ださいもん同士仲良くな~」
リリと次男はすぐにくっつき、少しも離れなくなった。
しかも私と長男を無理矢理くっつけようとして。
それからすぐにリリらはその場から離れてしまった。
「ええと……すみません、弟が。彼、いつもあのような感じで」
「こちらこそすみません。妹は、リリは、ああいう感じなのです」
長男は次男より落ち着いた雰囲気だ。服もおしゃれというよりかはきっちり着こなしているという感じである。だから長男の方が地味めに見えるのだろう。ただ、顔面の整いは、長男もなかなかのものだ。何なら次男のほうががちゃがちゃした雰囲気で私には合わないくらい。
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