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後編
しおりを挟むこうして婚約破棄された私は、腹が立つので、復讐することにした。
とはいえ女関係での復讐なんて考えるのがややこしい。
作戦を立てるのも難しいし。
ということで、物理的な復讐を選ぶことにした。
まずは以前から魔法を使えたそのことを活かすべく魔王軍に加入。そこで己の身を鍛え上げ、訓練と仕事に励む。そうしているうちに日々の働きが評価され四天王に入ることができた。
そこまできたら後は簡単。
魔王軍としてオルリッツらがいるあの国へ攻め込み、王族を根絶やしにするのみだ。
「頑張りましょうね! エルフィ様!」
「そうねフィオ」
「はい! 僕も精一杯力にならせていただきます!」
ひつじ族の部下・フィオを連れ、私は攻め込んだ。
――戦いはあっという間に終わりを迎えた。
オルリッツらが治める国の軍は驚くくらい弱かったのだ。
しかも防衛戦にもかかわらず兵が次々逃げ出す。
普通国を護るためとなれば必死に戦いそうなものだが、意外とそんなことはなく、兵たちはどんどん投降したり脱走したりしていた。
おかげで仕事は早く終わった。
「エルフィ……貴様……」
「言い遺すことはあるかしら」
「くそ悪女ぉぉぉぉぉおおおおおオオオオオオッ!!」
オルリッツは我が魔法によって首を落とされた。
そして、彼の妹である王女は、税の無駄遣いで出来上がったドレスを剥がれた後に魔獣の中でもまだ小さい幼獣たちの餌となった。
すべては終わった。
◆
あれから二年。
私はもう戦場からは去っている。
やるべきことは終わったからだ。
四天王からも抜け、今は、元部下のフィオと結婚し穏やかに暮らしている。
「エルフィさんは人間なのにとても優しいですね、息子と結婚してくださってありがとうございます」
「お義母さま、そんな……」
「これからもよろしくお願いしますね」
「こちらこそ、です」
◆終わり◆
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