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3話「幸福を掴む」
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◆
その後、魔王軍がアポポ王国を襲い、国はあっという間に壊滅状態となる。
王族や権力者の多くが拘束されて。
監禁されたり処刑されたりということになる。
もちろんダム王子も例外ではない。
ダム王子は魔王軍が攻めてきたと知った瞬間に恋人の女性だけを連れて国から脱出しようとするも途中で足を滑らせて階段から落ち失神したことで失敗。
その後国民らから『国を放って逃げようとした裏切り者の王子』と批判され、しまいには激怒している人々の前に引きずり出されて殴る蹴るの暴行を加えられた。
で、彼はその時に死亡した。
彼の恋人もまた、悲惨な目に遭って亡くなった。
◆
「王妃様、ハーブティーをお持ちしました」
「あ、ありがとうございます!」
魔王の妻となったエリーサは今も魔王オーガのもとで穏やかに暮らしている。
彼女の母国もまた魔王らの支配下におかれることとなった。が、その扱いは悪くはないもので。魔王自身の希望もあり、彼女の母国はより良い方向へと向かうよう保護されている。魔王軍が盾となることによって他国から狙われることもなくなり。彼女の母国は平和を手に入れることができた。
「あの……」
「何でしょうか」
今、エリーサの周囲には、彼女を傷つけるような者はいない。
皆彼女を大切にしている。
種族の壁をも越えて。
「そろそろ普通にエリーサと呼んでください」
「え」
「その方が……私としては嬉しいのです」
「し、しかし」
侍女の多くが魔族だが、それでも、人間のエリーサを大切に思い大切に扱っている。
「お願いします。二人の時だけでも良いですから」
「そ、そうですか。では……エリーサ様と呼ばせてください」
「ふふ、嬉しいです。ありがとうございます」
エリーサはこれからも幸せに生きてゆく。
◆終わり◆
その後、魔王軍がアポポ王国を襲い、国はあっという間に壊滅状態となる。
王族や権力者の多くが拘束されて。
監禁されたり処刑されたりということになる。
もちろんダム王子も例外ではない。
ダム王子は魔王軍が攻めてきたと知った瞬間に恋人の女性だけを連れて国から脱出しようとするも途中で足を滑らせて階段から落ち失神したことで失敗。
その後国民らから『国を放って逃げようとした裏切り者の王子』と批判され、しまいには激怒している人々の前に引きずり出されて殴る蹴るの暴行を加えられた。
で、彼はその時に死亡した。
彼の恋人もまた、悲惨な目に遭って亡くなった。
◆
「王妃様、ハーブティーをお持ちしました」
「あ、ありがとうございます!」
魔王の妻となったエリーサは今も魔王オーガのもとで穏やかに暮らしている。
彼女の母国もまた魔王らの支配下におかれることとなった。が、その扱いは悪くはないもので。魔王自身の希望もあり、彼女の母国はより良い方向へと向かうよう保護されている。魔王軍が盾となることによって他国から狙われることもなくなり。彼女の母国は平和を手に入れることができた。
「あの……」
「何でしょうか」
今、エリーサの周囲には、彼女を傷つけるような者はいない。
皆彼女を大切にしている。
種族の壁をも越えて。
「そろそろ普通にエリーサと呼んでください」
「え」
「その方が……私としては嬉しいのです」
「し、しかし」
侍女の多くが魔族だが、それでも、人間のエリーサを大切に思い大切に扱っている。
「お願いします。二人の時だけでも良いですから」
「そ、そうですか。では……エリーサ様と呼ばせてください」
「ふふ、嬉しいです。ありがとうございます」
エリーサはこれからも幸せに生きてゆく。
◆終わり◆
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