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3話

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 その後私は定期的に通っていた時計修理の店で働いていた青年と親しくなり、徐々に絆を深め、やがて結ばれた。

 そして今も、二人、幸せに暮らしている。

 彼といると知らないことをたくさん知ることができる。
 それが何より楽しい。

 これからもきっといろんなことがあるだろうし、良いことばかりではないだろうけど、それでも……生きている限り、彼と共にありたい。

 ちなみにマリンバはというと。あの後幼馴染みと結婚するも近所の人たちから「嘘で婚約者を追放した嘘つき最低夫婦」などと言われ何を言っても信じてもらえなくなってしまったらしい。二人は三ヶ月も経たないうちにそれに耐えられなくなったそうで、夫婦二人で遠いところへ引っ越していったそうだ。

 だが、引っ越しの移動中、事故に遭い落命してしまったらしい。

 ま、そんなことは私には関係ないことなのだけれど。


◆終わり◆
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