2 / 2
後編
しおりを挟む
できるならいつまでもこうしていたいくらいだ。だって、ずっとこうしていられれば、きっと幸せでいられるだろうから。この時が永遠なら、いつまでも満ち足りた気持ちでいられるはず。
でも残念ながらそれは無理。
だからこそ、二人でしりとりをできるこの時間を、何よりも大切にしたい。
「海辺、でいくわ。さぁ、次は……べ、よ」
「便秘」
「それはまた珍しいわね……なら、ピラニア」
「雨乞い」
「慰謝料、でいくわね」
「裏表、で」
その時ウィズムは皿を渡してくれた。可愛らしいうさぎの絵がついた小さなお皿には、マドレーヌが二つ乗っている。私はその皿を軽く「ありがと」とだけ言って受け取った。
見るからに美味しそうなマドレーヌ。
「手袋、にするわ。それにしてもこれ……美味しそうね……」
「美味しいと思うよ、実は高級品なんだ。まぁそれを言っちゃ駄目だけど。ああそれより……ろ、からだね。ロバ!」
私たちのしりとりは終わらない。
◆終わり◆
でも残念ながらそれは無理。
だからこそ、二人でしりとりをできるこの時間を、何よりも大切にしたい。
「海辺、でいくわ。さぁ、次は……べ、よ」
「便秘」
「それはまた珍しいわね……なら、ピラニア」
「雨乞い」
「慰謝料、でいくわね」
「裏表、で」
その時ウィズムは皿を渡してくれた。可愛らしいうさぎの絵がついた小さなお皿には、マドレーヌが二つ乗っている。私はその皿を軽く「ありがと」とだけ言って受け取った。
見るからに美味しそうなマドレーヌ。
「手袋、にするわ。それにしてもこれ……美味しそうね……」
「美味しいと思うよ、実は高級品なんだ。まぁそれを言っちゃ駄目だけど。ああそれより……ろ、からだね。ロバ!」
私たちのしりとりは終わらない。
◆終わり◆
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
晩餐会の会場に、ぱぁん、と乾いた音が響きました。どうやら友人でもある女性が婚約破棄されてしまったようです。
四季
恋愛
晩餐会の会場に、ぱぁん、と乾いた音が響きました。
どうやら友人でもある女性が婚約破棄されてしまったようです。
可愛らしい人
はるきりょう
恋愛
「でも、ライアン様には、エレナ様がいらっしゃるのでは?」
「ああ、エレナね。よく勘違いされるんだけど、エレナとは婚約者でも何でもないんだ。ただの幼馴染み」
「それにあいつはひとりで生きていけるから」
女性ながらに剣術を学ぶエレナは可愛げがないという理由で、ほとんど婚約者同然の幼馴染から捨てられる。
けれど、
「エレナ嬢」
「なんでしょうか?」
「今日の夜会のパートナーはお決まりですか?」
その言葉でパートナー同伴の夜会に招待されていたことを思い出した。いつものとおりライアンと一緒に行くと思っていたので参加の返事を出していたのだ。
「……いいえ」
当日の欠席は著しく評価を下げる。今後、家庭教師として仕事をしていきたいと考えるのであれば、父親か兄に頼んででも行った方がいいだろう。
「よければ僕と一緒に行きませんか?」
その断罪、三ヶ月後じゃダメですか?
荒瀬ヤヒロ
恋愛
ダメですか。
突然覚えのない罪をなすりつけられたアレクサンドルは兄と弟ともに深い溜め息を吐く。
「あと、三ヶ月だったのに…」
*「小説家になろう」にも掲載しています。
婚約者が聖女を選ぶことくらい分かっていたので、先に婚約破棄します。
黒蜜きな粉
恋愛
魔王討伐を終え、王都に凱旋した英雄たち。
その中心には、異世界から来た聖女と、彼女に寄り添う王太子の姿があった。
王太子の婚約者として壇上に立ちながらも、私は自分が選ばれない側だと理解していた。
だから、泣かない。縋らない。
私は自分から婚約破棄を願い出る。
選ばれなかった人生を終わらせるために。
そして、私自身の人生を始めるために。
短いお話です。
※第19回恋愛小説大賞にエントリーしております。
婚約破棄 ~家名を名乗らなかっただけ
青の雀
恋愛
シルヴィアは、隣国での留学を終え5年ぶりに生まれ故郷の祖国へ帰ってきた。
今夜、王宮で開かれる自身の婚約披露パーティに出席するためである。
婚約者とは、一度も会っていない親同士が決めた婚約である。
その婚約者と会うなり「家名を名乗らない平民女とは、婚約破棄だ。」と言い渡されてしまう。
実は、シルヴィアは王女殿下であったのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる