婚約破棄後出会った少々風変わりな彼と未来を誓い合うことにしました。~今度こそ幸せな結婚を~

四季

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1話

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 婚約破棄されたので、走りながら反復横跳びをすることにした。

 青い空。
 爽やかな天。

 それに見下ろされながら、私は上記の行動を継続する。

 すると。

「あのぉー、少しよろしいでしょうか?」

 急に声をかけられた。

 ちなみに私は庭にいる。
 声をかけてきた青年は塀の向こう側に立っている。

「はい。ええと、何でしょう」
「走りつつ反復横跳び、見ていました。素晴らしい技術、尊敬しますねぇ」

 ひだまりのような青年で、彼はドンドルと名乗った。

「そう、ですか?」
「素晴らしいと思いますよぉー」
「すみません変なことをして」
「変ではないですよぉー? むしろ、良い意味でその技術に驚かされているほどですー」

 ドンドルはどこかおっちょこちょいそうな印象の人物。

 けれども悪い印象はない。
 むしろ可愛らしさのようなものを感じ惹かれるほどだ。

「すこぉーし、お願いがあるのですがぁ……」
「はい、何でしょう」
「僕と共に王城へ来てくださいませんかぁ?」
「えっ」

 彼の口から出てきたのは、まさか、というような内容で。

「ええと……すみません、ちょっと、意味が分かりません」
「ああっそうですよねぇ……唐突で……不安にしてしまいまして、申し訳ありません」

 ちょっと変わった人だな、なんて思ったり。
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