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しおりを挟む――でもその縁はそこから想定外の発展を遂げ、最終的に私とドンドルは結婚するに至った。
ちなみに、最初は知らなかったのだがドンドルは実はこの国の王子だった。
それを知った時はかなり驚いた。
まさかそんなに貴い人だったなんて、と。
けれどもその時には既に親しくなっていたため、それを理由に彼から離れようとまでは思わず。
そして、色々悩んだ果てに、私は彼と行く未来を選んだ。
「いやぁー、走り反復横跳びが上手な女性、という条件に当てはまる女性がいてくれて本当に良かったですよぉー。危うく未婚になってしまうところでしたねぇ、ああ危ない危ない」
私はドンドルを支えて生きたい。
そう思えたからこそ彼との道を選べたのである。
王子の妻となること、それは、きっと良いことばかりではないだろう。一般人にはない数多の苦労があるだろうし、贅沢に好き放題暮らせるというわけでもない。
ただそれでも。
私はドンドルの隣にいたい。
彼をこの腕で支えてゆきたい。
だからこそ、彼の隣に立つ。
苦しみも痛みも受け入れる覚悟で。
前を見据えて。
どんな絶望も希望に変えてみせる――強く決意を胸に、ドンドルの横に立つのだ。
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