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後編
しおりを挟む「美味しい!!」
「ほんと?」
「ええ! エッフェルリークって天才ね!? 素晴らしいわ、この味!」
「なら良かった」
「ありがとう! 食べさせてくれて!」
「口に合ったならそれが一番だよ」
「さくさくジューシーでたまらない、どんどん食べたくなってしまうわ」
ちなみに、かつて一度私を絶望へ堕とした元婚約者の彼はというと、今は性悪女に捕まって資産を搾り取られながら監禁され奴隷のように扱われているようだ。
どうやら彼は幸せにはなれなかったようである。
でもそれはある意味当然の報いだ。
だって彼は他人を傷つけて歩んできたのだから。
やったことはいずれ返ってくる、それはこの世の理だ。
それも、絶対的な。
「うわわ! もう食べ終わったの!? 食べ終わってるゥッ!?」
「ええ美味しかったわ」
「全部食べちゃったのー!?」
「とまらなくって」
「嘘でしょ……、けどまぁそれだけ美味しかったってことだよね。そう思ったら褒め言葉かも! いやぁ嬉しいなぁ」
私はこれからもエッフェルリークと共に生きてゆく。
この平穏は絶対に手放さない。
一生手に取って大事に抱えて生きていくつもりだ。
◆終わり◆
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