読書にしか興味のない女に価値はない、本当にそうなのでしょうか?

四季

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後編

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 ◆


 ――あれから数年、私は学者となり、彼は物乞いとなっている。

 私はあの後も読みたい本を読みたいだけ読んでいた。そしてそこで出会ったの学問にはまってしまい、それをひたすら勉強しているうちに気づけば学者の仲間入りしていた。

 もちろんまだまだこれからという要素も大きい。
 ただそれでも進みたい道は確かに存在しているし見据えられている。

 女にでもできることはある、そう思って、これからも進んでいきたい。

 そして、また、まだ学問の世界においては珍しい女である私を受け入れてくれている環境や周囲の人たちにも感謝を忘れないでいようと思う。

 ちなみにボーデルハードはというと、あの後詐欺師の女にはまってしまい彼女のために資産をかなり使ってしまったらしく貧しい生活に身を堕とすこととなってしまったそうだ。

 しかも、彼は実家の金まで使いこんでいたそうで、親からも見放されたらしい。

 もう彼に頼る存在はない。
 もう彼に縋りつけるものは存在しない。

 だがどうでもいいことだ。
 だってもうとうに関係は終わっているのだから。

 彼がどうなろうとも知ったことではない。


◆終わり◆
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