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episode.29 ルナ・ト・レック
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「アタシの本来の姿を見たい、ですってぇ!?」
それは、ある平凡な日。
三人揃って客室内にてだらだらしていた時、ふと思いついて言ってみたのが始まりだった。
「アンタ一体何企んでんのよ?」
「いえ……特に深い意味はないのですが、ルナさんも魔の者なのならきっと本来の姿があるのだろうなと思いまして」
ルナは片手を額に当てながら、はぁぁ、とやや長めの溜め息をつく。
「嫌よ。ノワ様からの頼みならともかく、アンタからの頼みなんかに付き合う気はないわ」
「そう、ですよねー……」
つい残念に思っているような顔をしてしまって。
「何よその顔! アタシが悪いことしたみたいじゃない!」
ルナもそこが気になったようだった。
「いえ。ルナさんは何も悪くありませんよ?」
「もうっ、何なのよっ」
「あ、そうでした。よければお菓子食べませんか?」
「お菓子?」
「はい! 一階の店で買ってきました、お饅頭!」
途端に瞳を輝かせるルナ。
「やるわね!」
いつもは理由なく近づいてはこないルナだが、饅頭を箱を見るや否や急接近してきた。
「本来の姿、見せてあげてもいいわよ? この饅頭箱ごとくれるなら」
先ほどまで拒否していたというのに。
よほど饅頭が欲しいようだ。
「見せてくれるんですか?」
「ええ……その饅頭をアタシにくれるなら、ね……?」
「じゃ、じゃあ、あげます!」
言った途端、ルナは私が持っていた饅頭の箱を素早く奪い取った。
「やったー。好きなのよねぇ、甘いお菓子っ」
ルナは箱を持って一人軽やかに踊る。
「それで、本当に見せてくださるのですか?」
「ええ! 見せてあげる、アタシの美麗な姿!」
その様子を室内の別の場所から見守っていたノワールの表情は冷めたものだった。
「でも、先にこれ半分食べさせてちょうだいね!」
――そして、その時が訪れる。
ルナはあの後猛烈な勢いで饅頭を食べた。しかし言っていた通りしっかりと半分は残していた。もっと食べたい、そう言いながらも、次回の楽しみを残しておいていたようだ。
それから軽く準備をして、私とルナとノワールは宿を出た。
街から少し離れた広い場所へ。
なぜならルナの本来の姿を見るには物のない場所が必要だったからだ。
なんせ基本的にかなり大きいのだ、魔の者は。
「ねぇルナ……本当にやる気?」
ここはあまり人のいない場所、それゆえ、ルナが大きくなったとしても短時間であればそれほど影響はないだろう。
「ノ~ワ様ぁ、だってぇ、仕方ないじゃないですかぁ~。この女がそうしろって言うんですものぉ~」
甘ったるい声を出しながらどさくさに紛れてノワールに抱きつこうとするルナだが、やはりまたかわされていた。
「あぁん冷たいぃ」
右手の人差し指を唇にあざとく当てながら振り返ってノワールを見つめる。
ルナらしからぬうるうるした目つきが個性的だ。
「……そういうのはいいよ」
対するノワールは冷めきっていた。
「ノワ様が駄目って言うならぁ、アタシ、すぐにやめますよぉ~?」
「……ううん、べつにそうじゃない、ソレアの望みだしね」
「ノワ様ったらぁ、ソレアにばっかり優しくしすぎぃ~。でもそんなところも好きぃ~」
それから少し間があって。
「じゃ、今から戻るから。ソレア、アンタのためなんだからね! ちゃんと見てなさいよ!」
「あ、はい。わがままを聞いてくださってありがとうございます」
「ふん! 違うわ! アンタのためじゃない、全部饅頭のためよ。勘違いしないでちょうだい!」
やがてルナの身体が光り出して――そこから一気に大きくなる。
サイズは大きくなっているものの、形としては大きな変化はない。これまでに見てきた人の姿から魔の者の姿へと変化した者たちに比べると、ずっと自然な変化だ。おおよそ大きくなっただけと言っても問題ない範囲の変化だろう。
といっても、一応変わっている部分もある。
まず肌の色。
人の姿の時はよくある肌の色なのだが、魔の者となった今はピンクである。ただ、ピンクと言っても極端に派手なピンクではなく淡めで落ち着いた感じのピンクなので、それほど衝撃を受けるような色ではない。
次に目もと。
鼻と口は見えているが、目は、目もとに着用しているある種のゴーグルのようなものが被っているせいでまったく見えない。ちなみにそのゴーグルのようなものはパープル寄りのピンクで微かに発光している。
そしてその左右、耳があるような位置には、それぞれパーツがついている。ある意味耳パーツと言えるかもしれない。で、その耳パーツの右側だけにはぴょこんとアンテナのようなものが立っていて、その先端にはまた星がついている。
この辺りは人の姿の時と変わっている点だ。
しかし他はおおよそ同じ。
あとは、まとっている衣服のデザインが少し異なるとか少々筋肉質になっているとかそのくらいの違いくらいしかなさそうだ。
「ちゃんと見えているかしら」
「はい! 凄いです、かっこいい!」
強そうで美しいお姉さん、そのイメージに変化はない。
「じゃ、そろそろ戻っていいかしら」
「はい! ありがとうございました!」
それから数秒でルナは元の姿に戻った。
「ま、こんなものね」
「ルナさんかっこいいです!」
「ふん、ま、当然よね」
ルナは勝ち誇ったような顔で胸を張る。
どうやら彼女は自分の魔の者の姿にも自信を持っているようだ。
「そういえば、ノワールは?」
「……えっ」
「ノワールも魔の者の姿、あるのよね? 見たことないけど」
「うっ……」
ノワールは急に気まずそうな顔をする。
「いつかは見てみたいわ、きっとかっこいいのでしょうね」
言えば、彼は一歩後退する。
「……む、無理だって、そんなの」
渋い柿でも食べてしまったかのような面持ちのノワール。
「どうしてそんなに渋い顔をしているの?」
「やだよ、見せたくない」
「ええ、構わないわよもちろん。無理に見せろなんて言わないわ。でも、すっごく嫌そうね、そんなに嫌なもの?」
すると数秒の沈黙の後に彼は小さく発する。
「……あんなの見せたら、嫌われそうだし」
意外な言葉が出てきて驚いた。
もっと何か別の理由があるのだろうと思っていた――たとえば、人間にその姿を見せたら死ぬ呪いがあるとか。
「……キミにあんな姿……見せたくない」
それは、ある平凡な日。
三人揃って客室内にてだらだらしていた時、ふと思いついて言ってみたのが始まりだった。
「アンタ一体何企んでんのよ?」
「いえ……特に深い意味はないのですが、ルナさんも魔の者なのならきっと本来の姿があるのだろうなと思いまして」
ルナは片手を額に当てながら、はぁぁ、とやや長めの溜め息をつく。
「嫌よ。ノワ様からの頼みならともかく、アンタからの頼みなんかに付き合う気はないわ」
「そう、ですよねー……」
つい残念に思っているような顔をしてしまって。
「何よその顔! アタシが悪いことしたみたいじゃない!」
ルナもそこが気になったようだった。
「いえ。ルナさんは何も悪くありませんよ?」
「もうっ、何なのよっ」
「あ、そうでした。よければお菓子食べませんか?」
「お菓子?」
「はい! 一階の店で買ってきました、お饅頭!」
途端に瞳を輝かせるルナ。
「やるわね!」
いつもは理由なく近づいてはこないルナだが、饅頭を箱を見るや否や急接近してきた。
「本来の姿、見せてあげてもいいわよ? この饅頭箱ごとくれるなら」
先ほどまで拒否していたというのに。
よほど饅頭が欲しいようだ。
「見せてくれるんですか?」
「ええ……その饅頭をアタシにくれるなら、ね……?」
「じゃ、じゃあ、あげます!」
言った途端、ルナは私が持っていた饅頭の箱を素早く奪い取った。
「やったー。好きなのよねぇ、甘いお菓子っ」
ルナは箱を持って一人軽やかに踊る。
「それで、本当に見せてくださるのですか?」
「ええ! 見せてあげる、アタシの美麗な姿!」
その様子を室内の別の場所から見守っていたノワールの表情は冷めたものだった。
「でも、先にこれ半分食べさせてちょうだいね!」
――そして、その時が訪れる。
ルナはあの後猛烈な勢いで饅頭を食べた。しかし言っていた通りしっかりと半分は残していた。もっと食べたい、そう言いながらも、次回の楽しみを残しておいていたようだ。
それから軽く準備をして、私とルナとノワールは宿を出た。
街から少し離れた広い場所へ。
なぜならルナの本来の姿を見るには物のない場所が必要だったからだ。
なんせ基本的にかなり大きいのだ、魔の者は。
「ねぇルナ……本当にやる気?」
ここはあまり人のいない場所、それゆえ、ルナが大きくなったとしても短時間であればそれほど影響はないだろう。
「ノ~ワ様ぁ、だってぇ、仕方ないじゃないですかぁ~。この女がそうしろって言うんですものぉ~」
甘ったるい声を出しながらどさくさに紛れてノワールに抱きつこうとするルナだが、やはりまたかわされていた。
「あぁん冷たいぃ」
右手の人差し指を唇にあざとく当てながら振り返ってノワールを見つめる。
ルナらしからぬうるうるした目つきが個性的だ。
「……そういうのはいいよ」
対するノワールは冷めきっていた。
「ノワ様が駄目って言うならぁ、アタシ、すぐにやめますよぉ~?」
「……ううん、べつにそうじゃない、ソレアの望みだしね」
「ノワ様ったらぁ、ソレアにばっかり優しくしすぎぃ~。でもそんなところも好きぃ~」
それから少し間があって。
「じゃ、今から戻るから。ソレア、アンタのためなんだからね! ちゃんと見てなさいよ!」
「あ、はい。わがままを聞いてくださってありがとうございます」
「ふん! 違うわ! アンタのためじゃない、全部饅頭のためよ。勘違いしないでちょうだい!」
やがてルナの身体が光り出して――そこから一気に大きくなる。
サイズは大きくなっているものの、形としては大きな変化はない。これまでに見てきた人の姿から魔の者の姿へと変化した者たちに比べると、ずっと自然な変化だ。おおよそ大きくなっただけと言っても問題ない範囲の変化だろう。
といっても、一応変わっている部分もある。
まず肌の色。
人の姿の時はよくある肌の色なのだが、魔の者となった今はピンクである。ただ、ピンクと言っても極端に派手なピンクではなく淡めで落ち着いた感じのピンクなので、それほど衝撃を受けるような色ではない。
次に目もと。
鼻と口は見えているが、目は、目もとに着用しているある種のゴーグルのようなものが被っているせいでまったく見えない。ちなみにそのゴーグルのようなものはパープル寄りのピンクで微かに発光している。
そしてその左右、耳があるような位置には、それぞれパーツがついている。ある意味耳パーツと言えるかもしれない。で、その耳パーツの右側だけにはぴょこんとアンテナのようなものが立っていて、その先端にはまた星がついている。
この辺りは人の姿の時と変わっている点だ。
しかし他はおおよそ同じ。
あとは、まとっている衣服のデザインが少し異なるとか少々筋肉質になっているとかそのくらいの違いくらいしかなさそうだ。
「ちゃんと見えているかしら」
「はい! 凄いです、かっこいい!」
強そうで美しいお姉さん、そのイメージに変化はない。
「じゃ、そろそろ戻っていいかしら」
「はい! ありがとうございました!」
それから数秒でルナは元の姿に戻った。
「ま、こんなものね」
「ルナさんかっこいいです!」
「ふん、ま、当然よね」
ルナは勝ち誇ったような顔で胸を張る。
どうやら彼女は自分の魔の者の姿にも自信を持っているようだ。
「そういえば、ノワールは?」
「……えっ」
「ノワールも魔の者の姿、あるのよね? 見たことないけど」
「うっ……」
ノワールは急に気まずそうな顔をする。
「いつかは見てみたいわ、きっとかっこいいのでしょうね」
言えば、彼は一歩後退する。
「……む、無理だって、そんなの」
渋い柿でも食べてしまったかのような面持ちのノワール。
「どうしてそんなに渋い顔をしているの?」
「やだよ、見せたくない」
「ええ、構わないわよもちろん。無理に見せろなんて言わないわ。でも、すっごく嫌そうね、そんなに嫌なもの?」
すると数秒の沈黙の後に彼は小さく発する。
「……あんなの見せたら、嫌われそうだし」
意外な言葉が出てきて驚いた。
もっと何か別の理由があるのだろうと思っていた――たとえば、人間にその姿を見せたら死ぬ呪いがあるとか。
「……キミにあんな姿……見せたくない」
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