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episode.32 躊躇なく
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「ソレアさん! いはった、良かった!」
外れて倒れた扉の向こう側のアオイが声をかけてきた。
「アオイさん……!」
「扉はずれてしもたん? うええ、大変ですやん。もしかして魔の者が? 大丈夫でした?」
「あ、はい、大丈夫です」
アオイは駆け寄ってくる。
その手には武器が二点握られている。
「はいこれ、渡しますわ」
二つ持っているうちの一本、一番上が鎌のようになっている棒を差し出してくる。
「これ、討伐隊から配給された武器ですねん。せやからこれがあればちょっとは魔の者に反撃できると思いますわ。一本渡しときますから、もしもの時には使ってください」
受け取った途端、両腕をずっしりとした重みが襲う。
「重い、ですね」
「まぁそうやね、そんなもんですわ」
気まずいー……。
「あ、せや! ソレアさん、避難しませんの? 皆さんもう避難されてますよ。もしよかったらですけど、ソレアさんも避難されたらと思いまして。どうです?」
アオイは明るく提案してくれるけれど、申し訳ないがそれは無理だ。
だって、私がいたら、皆に迷惑をかけてしまう。無関係な人まで危ない目に遭わせてしまう。
「私は、その……やめておきます」
「ええっ」
「災難が降りかかる傾向があるので」
「さ、さいなん?」
「そうなんです。皆さんに迷惑はかけられないので、私は一人でいます」
どうってことない。
だってずっと一人だったんだもの。
「え、いや、せやけど……」
アオイは言いかけて急に左向く。
そこには黒いもやがいた。
廊下いっぱいに広がった禍々しい敵がこちらを睨んでいる。
「って、うわ! ほんまや! 魔の者が!」
アオイは目をぱちぱちさせている。
「こういうことになるんです……」
やはりこうなってしまった。
手にした武器で戦う?
それしかない。
だって今は護ってくれる人はいないのだから。
「ソレアさん何でそんな魔の者に好かれてるん!?」
「いやそれが謎で」
「えええー……嘘やんー……」
突進してくる魔の者。アオイは反射的に手にしていた槍のような武器を振り回した。素人まる出しの動きだった、でも、少しは効果があった。討伐隊から貰った武器だけあって対魔の者の性能は高いのだろう、アオイがそれを振るたび魔の者は後退したり裂かれたりする。
「お! 結構いけるやん! ほいっ、ほぉぃっ!」
調子に乗ってきたアオイは槍を振り回し続けている。
「アオイさん、とどめは核を潰すんです!」
「へ? か、核? 何やそれ」
「核を潰せば魔の者は死にます!」
「せ、せやけど、それどうやって見つけるん」
思えば、私が自分で魔の者の核を発見したことはない。
ノワールらはあれは一体どうやって核を探し当てていたのだろう? ……思い出せ、きっと何かあったはず。絶対的なものはないとしても、何か参考になるような……あ、もしかして?
「特徴的なところ!」
たとえば、顔のマークとか。
「と、特徴的ぃ!?」
「探せば見つかるはずです!」
「えええー……」
取り敢えず二人で武器を振って敵を翻弄。そのうちに核と思われる部位を探し出す。
「あれちゃいます!?」
先に叫んだのはアオイ。
「胸もとのハートマーク!」
「た、確かに! いかにもそれっぽいです!」
「ほな突きますわ」
「お願いします!」
アオイは手にした槍の先端でハートマークを貫いた。
すると魔の者は溶けるように崩れて消えた。
「よっしゃ!」
「やりましたね!」
意味のなく隣のアオイとハイタッチしてしまった。
「あ、すいません、変なことしてしもて」
「いえいえ」
行動の後、少し気を遣い合う。
「ほなこの調子で何匹も片付けましょか!」
「妙にやる気ですね」
アオイは燃えていた。
「人間でも太刀打ちできるんやったらせな損でしょ!」
「それはそうですね。では私はここで戦っておきます」
「ええ!? 嘘でしょ、ほんまに言ってます?」
そう、今はできることをすべき時。
「はい。今の経験を活かして次は私一人で迎え撃ちます」
「そりゃあかんやろ」
「魔の者が寄ってくるからこそできることです」
「んん……まぁそうやけども……」
◆
その頃、街の路地裏。
「こちらへ避難してください!」
再び呼び出された他の街からの増援の中にコルテッタも含まれていた。
彼女は逃げ遅れた一般人数人の避難の手伝いをしている。なぜなら、前方で敵と戦う役割ではないからだ。討伐隊に加入しているとはいえ腕力では劣る存在、だからこそ、実際に戦うのとは別の仕事に打ち込んでいる。
「おじいさま、動けますか? こちらへ」
「こ、腰が……抜けて、のぉ……」
「では背負いますので! どうぞ乗ってください」
「すまんのぉ……」
コルテッタは細い道に一般人を逃がしていたのだが――突如泥のような魔の者に立ち塞がられてしまう。
「魔の者!?」
咄嗟に取り出した拳銃のような形の武器を構える。
しかしその手は微かに震えていた。
なんせ彼女はそれを撃つことに慣れていない。
特に、実際の敵に向けて撃つことには。
一つに束ねた髪が建物と建物の隙間を抜ける風に煽られて激しく揺れる。
「は、早く倒して!」
「撃って!」
「いやああああ」
付近にいた一般人は思い思いに恐怖心を露わにしている。
コルテッタは狙いを定めきれないまま目を細める――刹那、上から何者かが飛び降りてきて、魔の者を上から下まで一気に貫いた。
魔の者は沈黙。
狭い空間に安堵の色が広がる。
「……ノワール・サン・ヴェルジェ」
視界に入った彼の名を呼ぶコルテッタは信じられないとでも言うかのように二つの瞳を震わせていた。
「どうして」
路地裏の魔の者を一撃で仕留めたノワールは振り返る。
「……キミまともに撃てないでしょ、それ」
コルテッタが動きを停止させている間に、ノワールは「じゃあね」と言って去っていった。
「馬鹿な」
残されたコルテッタはまだ信じられないというような顔をしていた。
「魔の者が魔の者を倒した……? それも、あんな躊躇なく……?」
外れて倒れた扉の向こう側のアオイが声をかけてきた。
「アオイさん……!」
「扉はずれてしもたん? うええ、大変ですやん。もしかして魔の者が? 大丈夫でした?」
「あ、はい、大丈夫です」
アオイは駆け寄ってくる。
その手には武器が二点握られている。
「はいこれ、渡しますわ」
二つ持っているうちの一本、一番上が鎌のようになっている棒を差し出してくる。
「これ、討伐隊から配給された武器ですねん。せやからこれがあればちょっとは魔の者に反撃できると思いますわ。一本渡しときますから、もしもの時には使ってください」
受け取った途端、両腕をずっしりとした重みが襲う。
「重い、ですね」
「まぁそうやね、そんなもんですわ」
気まずいー……。
「あ、せや! ソレアさん、避難しませんの? 皆さんもう避難されてますよ。もしよかったらですけど、ソレアさんも避難されたらと思いまして。どうです?」
アオイは明るく提案してくれるけれど、申し訳ないがそれは無理だ。
だって、私がいたら、皆に迷惑をかけてしまう。無関係な人まで危ない目に遭わせてしまう。
「私は、その……やめておきます」
「ええっ」
「災難が降りかかる傾向があるので」
「さ、さいなん?」
「そうなんです。皆さんに迷惑はかけられないので、私は一人でいます」
どうってことない。
だってずっと一人だったんだもの。
「え、いや、せやけど……」
アオイは言いかけて急に左向く。
そこには黒いもやがいた。
廊下いっぱいに広がった禍々しい敵がこちらを睨んでいる。
「って、うわ! ほんまや! 魔の者が!」
アオイは目をぱちぱちさせている。
「こういうことになるんです……」
やはりこうなってしまった。
手にした武器で戦う?
それしかない。
だって今は護ってくれる人はいないのだから。
「ソレアさん何でそんな魔の者に好かれてるん!?」
「いやそれが謎で」
「えええー……嘘やんー……」
突進してくる魔の者。アオイは反射的に手にしていた槍のような武器を振り回した。素人まる出しの動きだった、でも、少しは効果があった。討伐隊から貰った武器だけあって対魔の者の性能は高いのだろう、アオイがそれを振るたび魔の者は後退したり裂かれたりする。
「お! 結構いけるやん! ほいっ、ほぉぃっ!」
調子に乗ってきたアオイは槍を振り回し続けている。
「アオイさん、とどめは核を潰すんです!」
「へ? か、核? 何やそれ」
「核を潰せば魔の者は死にます!」
「せ、せやけど、それどうやって見つけるん」
思えば、私が自分で魔の者の核を発見したことはない。
ノワールらはあれは一体どうやって核を探し当てていたのだろう? ……思い出せ、きっと何かあったはず。絶対的なものはないとしても、何か参考になるような……あ、もしかして?
「特徴的なところ!」
たとえば、顔のマークとか。
「と、特徴的ぃ!?」
「探せば見つかるはずです!」
「えええー……」
取り敢えず二人で武器を振って敵を翻弄。そのうちに核と思われる部位を探し出す。
「あれちゃいます!?」
先に叫んだのはアオイ。
「胸もとのハートマーク!」
「た、確かに! いかにもそれっぽいです!」
「ほな突きますわ」
「お願いします!」
アオイは手にした槍の先端でハートマークを貫いた。
すると魔の者は溶けるように崩れて消えた。
「よっしゃ!」
「やりましたね!」
意味のなく隣のアオイとハイタッチしてしまった。
「あ、すいません、変なことしてしもて」
「いえいえ」
行動の後、少し気を遣い合う。
「ほなこの調子で何匹も片付けましょか!」
「妙にやる気ですね」
アオイは燃えていた。
「人間でも太刀打ちできるんやったらせな損でしょ!」
「それはそうですね。では私はここで戦っておきます」
「ええ!? 嘘でしょ、ほんまに言ってます?」
そう、今はできることをすべき時。
「はい。今の経験を活かして次は私一人で迎え撃ちます」
「そりゃあかんやろ」
「魔の者が寄ってくるからこそできることです」
「んん……まぁそうやけども……」
◆
その頃、街の路地裏。
「こちらへ避難してください!」
再び呼び出された他の街からの増援の中にコルテッタも含まれていた。
彼女は逃げ遅れた一般人数人の避難の手伝いをしている。なぜなら、前方で敵と戦う役割ではないからだ。討伐隊に加入しているとはいえ腕力では劣る存在、だからこそ、実際に戦うのとは別の仕事に打ち込んでいる。
「おじいさま、動けますか? こちらへ」
「こ、腰が……抜けて、のぉ……」
「では背負いますので! どうぞ乗ってください」
「すまんのぉ……」
コルテッタは細い道に一般人を逃がしていたのだが――突如泥のような魔の者に立ち塞がられてしまう。
「魔の者!?」
咄嗟に取り出した拳銃のような形の武器を構える。
しかしその手は微かに震えていた。
なんせ彼女はそれを撃つことに慣れていない。
特に、実際の敵に向けて撃つことには。
一つに束ねた髪が建物と建物の隙間を抜ける風に煽られて激しく揺れる。
「は、早く倒して!」
「撃って!」
「いやああああ」
付近にいた一般人は思い思いに恐怖心を露わにしている。
コルテッタは狙いを定めきれないまま目を細める――刹那、上から何者かが飛び降りてきて、魔の者を上から下まで一気に貫いた。
魔の者は沈黙。
狭い空間に安堵の色が広がる。
「……ノワール・サン・ヴェルジェ」
視界に入った彼の名を呼ぶコルテッタは信じられないとでも言うかのように二つの瞳を震わせていた。
「どうして」
路地裏の魔の者を一撃で仕留めたノワールは振り返る。
「……キミまともに撃てないでしょ、それ」
コルテッタが動きを停止させている間に、ノワールは「じゃあね」と言って去っていった。
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