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episode.42 心変わるものか
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時が経つのは早いもので、アイスクリームを一緒に食べたあの日からもう二週間ほどが過ぎた。
ここしばらくは、手続きに追われていた。
というのも、コルテッタと一度お茶をしたのだが、その際に『魔の者災害による遺族の方向け給付金制度』について話を聞いたのだ。
何でも、家族が魔の者の攻撃によって亡くなった時に、見舞いの給付金が出るという制度らしくて。コルテッタ自身も、かつて両親が魔の者の攻撃に巻き込まれて亡くなった際にはその制度を利用したそうだ。
それで、私もその制度を利用できるかもしれないという話になって、役所の担当の課にまで話を聞きに行ってみた。
すると手続き次第では出る可能性があるということが判明した。
その手続きをするために必要書類を集めたり用紙に必要事項を記入したりしていたら、あっという間に日が過ぎていっていたのである。
そして、それがようやく落ち着いてきた二日ほど前に、討伐隊よりノワールが回復し人の姿に戻れるようになったと報告があった。
なので今日会いに行く予定になっている。
意外かもしれないが、アイスクリームを食べたあの日以来だ。
◆
「ノワール……! 本当に、ノワールなのね……!」
懐かしい顔。
人の姿のノワール。
ああ、またこうして会えるなんて……夢みたい!
「嬉しい!」
会うや否や、すぐに抱きついてしまった。
感情が溢れ出して止められなくて、つい。
「……ちょ、ちょっと」
少しばかりうねりのかかった髪、夕暮れの空みたいな幻想的かつ愛おしい色をした瞳、そして滑らかな肌。どれも懐かしい。
そして何より、こうして抱き締められる身体の大きさ。
そこが一番変わったところだろう。
「見られてるんだけど……」
「ごめんなさい、感情が溢れて」
「……好きにすればいいんだけど……ここには、他人がいるから」
言われて気づいた。
周囲に立っていた隊員たちが私を何とも言えないような生温かな目でこちらをじっと見つめていることに。
誰も悪く言いはしない。
けれども皆揃って注目している。
「そ、そうね! ごめんなさい!」
これはさすがに離れないわけにはいかなかった。
だって物凄く見られているし……。
「会えて嬉しいんだけど……ボクこれから用があるんだ」
「そうなの!?」
「ん。でも少ししたら終わると思う、だから……」
「待ってるわ!」
「……はや」
周囲の隊員たちは微笑ましい光景を目にしているかのように温かく笑っていた。
仕方がないので、私は、建物内にある休憩所のようなところへ行ってじっとしておくことにした。それしかすることがなかったからだ。
ちなみにノワールはというと、話が一段落すると隊員に見張られつつどこかへ歩いていった。立派な体格の人たちに囲まれているノワールはとても小さく見えて、人の世を破壊してきた魔の者たちと同じような存在だとは到底思えなかった。
――待つこと一時間。
ノワールはやって来た。
片手を軽く掲げ、視線で合図。
「終わったの?」
「うん」
合流できた――のは良いのだが、先ほどよりノワールの顔色が悪いような気がする。顔全体がいつもより青白く、また、寒そうなわりには額や頬にうっすら汗が浮かんでいて、様子がおかしい。体調がすぐれないのかもしれない。
「ちょっと意外。自由に歩かせてもらえるのね」
「……外には出られないけど」
「施設内なら自由ってこと?」
「ん、そんな感じかな。思ったよりかは自由に――」
言いかけて、彼は突如左斜め前にふらけた。
驚いて咄嗟に両腕を前に出す。
その位置がたまたま良くて、ノワールは転倒せずに済んだ。
「大丈夫?」
けれどもやはり体調はあまり良くなさそうだ。
「と、取り敢えず、椅子に座って?」
「……ごめん」
ノワールは素直に従った。
私の腕に若干体重をかけるようにしながら身体の位置を下げてゆき、空いている椅子にそのまま腰を下ろす。
「飲み物買ってくるわ!」
「……いい」
「え。要らない?」
確認すれば、彼は小さく頷いた。
体調が悪いの? 環境が合っていないの? とか、色々気になって、心配は脳から無限に湧き上がってくる。けれども、不安になって何か尋ねても大概「気にしないで」と返されるばかりで、それらしい答えはもらえなかった。が、ふと思い立って「ところで、用って何だったの?」と質問してみたところ、ノワールはゆっくり少しずつではあるが文章を発し始めた。
「魔の者について明らかにするために実験したいってことで、さ……耐久試験とか、してたんだけど……まだ初めてであまり慣れてなくて……何か、色々びっくりしたっていうか……疲れた」
ノワールは溜め息をこぼしつつ今日の用について話してくれた。
その話によれば、彼は実験体となっているそうだ。
人間からすれば謎しかない存在である魔の者について研究したい、そういう意見は元より多くあったようで。ノワールが初めてまともに人間が接触できる魔の者となったこともあって、研究に協力してほしいという要望がかなりあったらしい。そしてノワールはそれを受け入れたのだという。
「協力したら、早めに解放してくれるって言うから」
「そうなの?」
「うん、そういう約束になってる」
「それで、早めにっていつ? ……明後日くらいとか?」
何となくで言ってみれば。
「二年」
ノワールはさらりと返してきた。
しかしすぐには理解できなかった。
「えっ。……な、長くない?」
「ホントは一生牢屋かもだったし、ましな方でしょ」
最短でも二年は一緒に暮らせないのか。がっかりしてしまった。もちろん、異種である彼との交流に障害が多いことは最初から分かっているので、待てる限りいつまででも待つつもりだけれど。
「そう、分かったわ。じゃあ待ってる!」
待つくらいどうということはない。
けれど。
「……ねぇソレア、もういいんだよ?」
ノワールにそんな風に言われて。
「ボクに構わず、別の人と幸せになっていいんだよ」
魂までも震えた。
その感情が何だったのか。
それは分からないままだけれど。
「最短でも……二年、キミにばかり行き来させることになる」
「どうしてそんなことを言い出すの」
「面倒でしょ? そんなの。どこへも行けないし、キミを楽しませることだってできない……」
「いいえ。面倒臭いなんてまったくない。私、何年だって貴方に会いに来るわ」
でも、面倒臭いとかそんなことで心変わりすると思われるのは心外だ。
「ノワールがここにいる限り、ずっと会いに来るから。で、もちろん、貴方がここから出る日もね――迎えに来るわ、絶対」
ここしばらくは、手続きに追われていた。
というのも、コルテッタと一度お茶をしたのだが、その際に『魔の者災害による遺族の方向け給付金制度』について話を聞いたのだ。
何でも、家族が魔の者の攻撃によって亡くなった時に、見舞いの給付金が出るという制度らしくて。コルテッタ自身も、かつて両親が魔の者の攻撃に巻き込まれて亡くなった際にはその制度を利用したそうだ。
それで、私もその制度を利用できるかもしれないという話になって、役所の担当の課にまで話を聞きに行ってみた。
すると手続き次第では出る可能性があるということが判明した。
その手続きをするために必要書類を集めたり用紙に必要事項を記入したりしていたら、あっという間に日が過ぎていっていたのである。
そして、それがようやく落ち着いてきた二日ほど前に、討伐隊よりノワールが回復し人の姿に戻れるようになったと報告があった。
なので今日会いに行く予定になっている。
意外かもしれないが、アイスクリームを食べたあの日以来だ。
◆
「ノワール……! 本当に、ノワールなのね……!」
懐かしい顔。
人の姿のノワール。
ああ、またこうして会えるなんて……夢みたい!
「嬉しい!」
会うや否や、すぐに抱きついてしまった。
感情が溢れ出して止められなくて、つい。
「……ちょ、ちょっと」
少しばかりうねりのかかった髪、夕暮れの空みたいな幻想的かつ愛おしい色をした瞳、そして滑らかな肌。どれも懐かしい。
そして何より、こうして抱き締められる身体の大きさ。
そこが一番変わったところだろう。
「見られてるんだけど……」
「ごめんなさい、感情が溢れて」
「……好きにすればいいんだけど……ここには、他人がいるから」
言われて気づいた。
周囲に立っていた隊員たちが私を何とも言えないような生温かな目でこちらをじっと見つめていることに。
誰も悪く言いはしない。
けれども皆揃って注目している。
「そ、そうね! ごめんなさい!」
これはさすがに離れないわけにはいかなかった。
だって物凄く見られているし……。
「会えて嬉しいんだけど……ボクこれから用があるんだ」
「そうなの!?」
「ん。でも少ししたら終わると思う、だから……」
「待ってるわ!」
「……はや」
周囲の隊員たちは微笑ましい光景を目にしているかのように温かく笑っていた。
仕方がないので、私は、建物内にある休憩所のようなところへ行ってじっとしておくことにした。それしかすることがなかったからだ。
ちなみにノワールはというと、話が一段落すると隊員に見張られつつどこかへ歩いていった。立派な体格の人たちに囲まれているノワールはとても小さく見えて、人の世を破壊してきた魔の者たちと同じような存在だとは到底思えなかった。
――待つこと一時間。
ノワールはやって来た。
片手を軽く掲げ、視線で合図。
「終わったの?」
「うん」
合流できた――のは良いのだが、先ほどよりノワールの顔色が悪いような気がする。顔全体がいつもより青白く、また、寒そうなわりには額や頬にうっすら汗が浮かんでいて、様子がおかしい。体調がすぐれないのかもしれない。
「ちょっと意外。自由に歩かせてもらえるのね」
「……外には出られないけど」
「施設内なら自由ってこと?」
「ん、そんな感じかな。思ったよりかは自由に――」
言いかけて、彼は突如左斜め前にふらけた。
驚いて咄嗟に両腕を前に出す。
その位置がたまたま良くて、ノワールは転倒せずに済んだ。
「大丈夫?」
けれどもやはり体調はあまり良くなさそうだ。
「と、取り敢えず、椅子に座って?」
「……ごめん」
ノワールは素直に従った。
私の腕に若干体重をかけるようにしながら身体の位置を下げてゆき、空いている椅子にそのまま腰を下ろす。
「飲み物買ってくるわ!」
「……いい」
「え。要らない?」
確認すれば、彼は小さく頷いた。
体調が悪いの? 環境が合っていないの? とか、色々気になって、心配は脳から無限に湧き上がってくる。けれども、不安になって何か尋ねても大概「気にしないで」と返されるばかりで、それらしい答えはもらえなかった。が、ふと思い立って「ところで、用って何だったの?」と質問してみたところ、ノワールはゆっくり少しずつではあるが文章を発し始めた。
「魔の者について明らかにするために実験したいってことで、さ……耐久試験とか、してたんだけど……まだ初めてであまり慣れてなくて……何か、色々びっくりしたっていうか……疲れた」
ノワールは溜め息をこぼしつつ今日の用について話してくれた。
その話によれば、彼は実験体となっているそうだ。
人間からすれば謎しかない存在である魔の者について研究したい、そういう意見は元より多くあったようで。ノワールが初めてまともに人間が接触できる魔の者となったこともあって、研究に協力してほしいという要望がかなりあったらしい。そしてノワールはそれを受け入れたのだという。
「協力したら、早めに解放してくれるって言うから」
「そうなの?」
「うん、そういう約束になってる」
「それで、早めにっていつ? ……明後日くらいとか?」
何となくで言ってみれば。
「二年」
ノワールはさらりと返してきた。
しかしすぐには理解できなかった。
「えっ。……な、長くない?」
「ホントは一生牢屋かもだったし、ましな方でしょ」
最短でも二年は一緒に暮らせないのか。がっかりしてしまった。もちろん、異種である彼との交流に障害が多いことは最初から分かっているので、待てる限りいつまででも待つつもりだけれど。
「そう、分かったわ。じゃあ待ってる!」
待つくらいどうということはない。
けれど。
「……ねぇソレア、もういいんだよ?」
ノワールにそんな風に言われて。
「ボクに構わず、別の人と幸せになっていいんだよ」
魂までも震えた。
その感情が何だったのか。
それは分からないままだけれど。
「最短でも……二年、キミにばかり行き来させることになる」
「どうしてそんなことを言い出すの」
「面倒でしょ? そんなの。どこへも行けないし、キミを楽しませることだってできない……」
「いいえ。面倒臭いなんてまったくない。私、何年だって貴方に会いに来るわ」
でも、面倒臭いとかそんなことで心変わりすると思われるのは心外だ。
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