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歌はどんな暗闇からも私を救い出してくれる。~婚約破棄されても~
しおりを挟む――旋律を奏でる。
この身と心で。
口を動かして。
高い音、軽やかに。低い音、のびやかに。
歌はどんな暗闇からも私を救い出してくれる。
これまでもそうだった。
そしてこれからも。
私は歌と共に生きてゆく。
息をするように歌えば辛さも消える――そう、私は先日、二股していた婚約者に逆ギレされて婚約破棄宣言をされてしまったのだ――でも私は折れたりしない、一番大切な歌を大事に抱えていられればそれだけでいいのだ。
彼に裏切られた、ただそれだけでも傷ついたのに。
ただ話をしただけで責めていると極端に受け取られてしまい逆ギレされ、あることないこと攻撃的に散々言われて。
心はずたぼろに。
でも一人で歌っていたら、徐々に癒やされてきた。
やはり私には歌なのだ。
これだけが、この行為だけが、私を救ってくれる。
◆終わり◆
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