新月の夜、婚約破棄されました。しかし満月の夜から奇跡の物語が幕開けてゆくこととなったのです。

四季

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後編

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 ◆


 満月の日がやって来た。

 その日奇跡が起きた。
 目の前に神が現れて「貴女は幸せになれる」と教えてくれたのだ。

 ――といっても実際にはそこまで信じてはいなかったのだけれど。

 ただ、その日以降、状況は大きく転換し始めた。


 ◆


 あの後いろんな奇跡が重なって、大金持ちになることができた。
 また、東の国からやって来た超有名商人の男性にたまたますれ違った際に惚れられて、やがて結婚することになった。

 意外な形での出会いだったけれど、おかげで幸せになることができた。

 道は続いていく。
 当然だがここで終わりではない。

 祝福に包まれた道をどこまでも突き進む。

 たとえ嵐が襲いかかっても、頂が見えないほどの山があったとしても、絶対に負けはしない。

 乗り越えていくのだ。
 幸福と共に。

 ちなみに、オードに関しては、あの後不幸になったようだ。

 母親が不倫相手から詐欺被害に遭ったそう。
 またその件によって夫婦仲が悪化、あっという間に離婚にまで至ってしまって。

 三人はばらばらになってしまって。

 離婚するも、両親はそれぞれあまり良い道へは進めなかったようだ。

 そしてオードはというと、家事など自分で何もしていなかった状態から突然一人になったためにまともに生活できず、身体を洗うことすらしないままだらだらしているうちに急死してしまったそうだ。


◆終わり◆
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