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後編
しおりを挟むその後私は冒険者の仕事にまたフルで打ち込むようになり、それによってかなりの額を稼げるようになった。で、それによって、家族で裕福に暮らせるようになった。また、魔物討伐の仕事の後は国王から表彰も受け、また大きな臨時収入を得ることができたり。そんな風にして充実した毎日を生きられている。
で、ルクセンとの婚約の破棄から一年半ほどが経って、私は国王の息子に言染められた。
そうして彼と結ばれることとなる。
ただひたすらに仕事を頑張ってきただけ。
でもそれによって大きな実りを得られた。
歩んできた道を後悔はしていない。
ちなみに――ルクセンはというと、あの後マガレットと結婚するも、結婚後すぐに不倫されてしまい精神が崩壊してしまったそうだ。
そうして二人は一年も経たずに離婚となったらしい。
……ま、べつに私にはそれほど関係のないことなのだが。
マガレットはその後も色々な男のところを転々として暮らしていたらしい。
だがそれとは対照的にルクセンは家にこもって暗い日々を過ごすようになっていったそうだ。
私は?
王子と共に今はのんびりと暮らしている。
いや、もちろん、その立場ゆえの難しさや忙しさ苦労だってあるのだ。
でもそれでも幸せを感じることはできている。
忙しさの中にも幸福、それは確かにこの胸に在る。
たとえどれだけ年月が流れても。
それでも私はここで生きてゆける――今はそんな気がする。
守ってゆくのだ、大切なものを。
◆終わり◆
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