婚約破棄されましたが王妃になりました! ~こう見えて私強いんです~

四季

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前編

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 私、見た目は普通の女性なのですが、実は一般的な女性の十倍以上の腕力を持って生まれました。

 それゆえおかしな女と思われることも多くて。子どもの頃から友人やその親などから色々言われたり嫌われたりと残念な目に遭ってきました。人より苦労してきたのではないかなと思います。

 けれども、そんな私にも婚約者ができました。

 彼の名はルチエス。
 凄まじい腕力のことを知っていてもなお婚約してくれた寛容な殿方です。

 そんな彼のことを、私は大切に思っていました。

 けれど……。

「悪いね、きみとの婚約は破棄するよ」

 その日、私は突然、そう告げられてしまったのです。

「やっぱり、怪力女と結婚するのは無理だ。受け入れようと頑張ってきたが、どうしても、生理的に受け付けない。正直……無理、なんだ」

 ショックでした。彼だけは私を受け入れてくれているものと思っていたから。まさか彼にもこの腕力のことを言われるとは思っていなくて。あれこれ言われることには慣れていても、信頼していた彼から言われるとダメージは小さくありませんでした。

「悪いな、じゃ、そういうことだから。さよなら」

 私はその日から酷く落ち込みました。
 彼に捨てられて悲しかった。
 そしてこの腕力を憎みました。

 これさえなければ……彼と一緒に生きられたのに……。

 そんな風に思ってしまいました。
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