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後編

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 さすがに耐えられない。
 ごちゃごちゃ言われて流せるほど私は寛容ではない。

 でも、ここで反撃したら、絶対問題になる……。

 そこで、私は、ここではすぐには反撃しないことにした。

「ま、俺にはもーっと可愛い女性がいるしな! お前なんかどうでもいいんだよぉ。だっははは!」
「そうですか」
「はぁ? 何だそれ、生意気な物言いだなぁ。ふざけんなよぉ?」
「では私はこれで失礼しますね」

 その日はそれで別れた。


 ◆


 その後、私は魔法を使い、ポンポトを蛙に変えた。

 数日後彼が蛙になった話を聞いた。
 どうやら私の魔法は成功していたようだ。

 で、蛙となったポンポトは、蛙嫌いな妹に箒で何度も叩かれ潰されたそうだ。

 ふん、いい気味。

 今回ばかりはそう思ってしまった。

 他者の不幸を喜ぶなんて良くないことと分かってはいても、それでも、今回の彼に関してだけはざまぁみろと思った。


◆終わり◆
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