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前編
しおりを挟むかつて私は婚約者との関係を妹に壊された。
年頃になった頃にできた婚約者とはとても仲が良かったのだが、妹リリネが嘘を器用に使って私をはめたことで、彼との関わりは終わることとなってしまった。
「君がそんな人だとは思わなかった。がっかりだよ。ということで、婚約は破棄するから。いいね? じゃ、そういうことで。さよなら、永遠に」
仲良しだった婚約者にそう告げられ切り捨てられたその時の絶望。
それは今でも覚えている。
時が経ってもなお――その瞬間の、雷のような衝撃とそれから襲いかかってくる絶望悲しみは消えることはない。
◆
そして今、私には婚約者がいる。
前に終わった彼とは違う。
今の相手は王子だ。
ある時彼が怪我しているところを助けたことから知り合い婚約するに至ったのである。
で、案の定、今回も妹リリネが手を出してきた。
彼女はこっそり王子に近づいて私の悪いことを次々に話す。内緒、と、嘘つきである自分にとって都合の良いことを言いながら。前と似たような手口だ。
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