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前編
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そこそこ良い家柄の娘として生まれた私は恵まれた環境で育ち年頃になると身分的にも相応しい婚約者と結ばれる……はずだったのですが。
「君との婚約は破棄する!」
婚約者ウウルーは私を良く思えなかったようで。
ついに関係の終わりを告げられてしまった。
「そもそもだな、女に学力なんて必要ないんだよ。女のくせに教育を受けているなんて生意気なんだよ、可愛くねーなぁ」
ウウルーはそう吐き捨てて、私を屋敷から追い出した。
彼は私との関係を一方的に終わらせた。
そうして手にしていた婚約を失った私は、両親にこれからについて相談し、父親の知り合いに頼んで城でメイドとして働くことになった。
取り敢えず何もすることがない状況は免れた、が……。
いざそこへ行ってみると、またしてもややこしい人たちがいた。
「彼女、婚約破棄されて働くことにしたんですって」
「え~。婚約破棄されたとか~。絶対欠陥人間じゃ~ん」
「クソウケル。ダサ女ってことだよね」
「人間性がおかしいんだよ、きっと。あたいの中の神様が教えてくれたよ」
メイドたちの多くは、働いているふりをしてはいるものの、労働時間のほとんどを恋の話やおしゃれの話や噂話に費やしている。
つまり、真面目に働いていない。
とはいえ私はそこに加わる気はないので。
噂されることも無視して。
仕事内容を覚えることだけに集中した。
私は働く人間として雇われているのだから、周囲との関係性の構築は最低限でいく。
とにかく働き働いた。
「あの子、やっぱおかしいって~。働きすぎ~。さぼってても金貰えんのにさ~」
「真面目ぇ」
「どうかしてるよね」
他のメイドたちからそんな風に言われていることを知っていても気にしない。
「君との婚約は破棄する!」
婚約者ウウルーは私を良く思えなかったようで。
ついに関係の終わりを告げられてしまった。
「そもそもだな、女に学力なんて必要ないんだよ。女のくせに教育を受けているなんて生意気なんだよ、可愛くねーなぁ」
ウウルーはそう吐き捨てて、私を屋敷から追い出した。
彼は私との関係を一方的に終わらせた。
そうして手にしていた婚約を失った私は、両親にこれからについて相談し、父親の知り合いに頼んで城でメイドとして働くことになった。
取り敢えず何もすることがない状況は免れた、が……。
いざそこへ行ってみると、またしてもややこしい人たちがいた。
「彼女、婚約破棄されて働くことにしたんですって」
「え~。婚約破棄されたとか~。絶対欠陥人間じゃ~ん」
「クソウケル。ダサ女ってことだよね」
「人間性がおかしいんだよ、きっと。あたいの中の神様が教えてくれたよ」
メイドたちの多くは、働いているふりをしてはいるものの、労働時間のほとんどを恋の話やおしゃれの話や噂話に費やしている。
つまり、真面目に働いていない。
とはいえ私はそこに加わる気はないので。
噂されることも無視して。
仕事内容を覚えることだけに集中した。
私は働く人間として雇われているのだから、周囲との関係性の構築は最低限でいく。
とにかく働き働いた。
「あの子、やっぱおかしいって~。働きすぎ~。さぼってても金貰えんのにさ~」
「真面目ぇ」
「どうかしてるよね」
他のメイドたちからそんな風に言われていることを知っていても気にしない。
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