私との婚約を強く希望したのはどなたでしたっけ? 〜まぁ執着はありませんけれど〜

四季

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前編

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 私の婚約者であるポール・ボンボンは私のことをいつも褒めてくれていた。可愛い、とか、髪が綺麗だ、とか。

 そして、私との婚約を強く希望したのも、彼の方だった。

 ——なのに。

「あのさぁ、アンタとの婚約は破棄するわ」

 突然そんなことを言われてしまった。

「……唐突ね」
「あぁ、昨夜決めたんだ」
「そう……」
「っていうのもさぁ、アンタより可愛い娘を見つけちゃってさぁ。やっぱりその子を嫁に貰うことにしたんだ。だからアンタはもう要らないーってこと。分かった?」

 いろんな意味で雑過ぎる。
 呆れてしまうくらいだ。

 でも正直婚約破棄でもいいとは思う。

 私としては、彼と一緒にいたいという気持ちはない。

「そう。分かったわ。じゃあ……さようなら」
「あぁ」

 こうして私とポールの関係は終わりを迎えた。
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