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後編
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でも、ゆりあちゃんはクラスの人気もの。ぼくなんかとはつりあわない、くもの上の女の子なんだよ。だから日ごろは話すなんてできやしない。
けどぼくはあきらめない。
いつかゆりあちゃんと家デートする日を夢みて、来る日も来る日も、ぼくは家でたんれんを重ねるんだ。
どんな風にたんれんするのか、教えてあげるね。
家に帰ったら、まずは手洗いうがいをして、それからじぶんの部屋にかけこむんだ。かぎをしっかりとかけてから、にんじんのクッションを抱いて、つくえの上のかがみに顔をうつすよ。
そして、はっきりとこう言うんだ。
「ゆりあちゃん、好きぃ」
もちろんこれは練習だから、ゆりあちゃんはいないよ。でも、目の前にゆりあちゃんがいると思って、がんめんのありとあらゆる筋肉に力を入れながら。
「ゆりあちゃん、好きだよぅ」
さいしょは、すわって言う。つづけて、立って言う。そこからさらに、くうきいすをしながら。次は、三点とうりつをしながら。
これを一つのセットとして、一日に十セット。これが、ぼくが決めた、日々のたんれんなんだ。
あぁ。こんなことを話しているうちに朝が来てしまったね。
だけどぼくは嬉しいよ。
だって、また、かわいいゆりあちゃんに会えるんだから。
◆終わり◆
けどぼくはあきらめない。
いつかゆりあちゃんと家デートする日を夢みて、来る日も来る日も、ぼくは家でたんれんを重ねるんだ。
どんな風にたんれんするのか、教えてあげるね。
家に帰ったら、まずは手洗いうがいをして、それからじぶんの部屋にかけこむんだ。かぎをしっかりとかけてから、にんじんのクッションを抱いて、つくえの上のかがみに顔をうつすよ。
そして、はっきりとこう言うんだ。
「ゆりあちゃん、好きぃ」
もちろんこれは練習だから、ゆりあちゃんはいないよ。でも、目の前にゆりあちゃんがいると思って、がんめんのありとあらゆる筋肉に力を入れながら。
「ゆりあちゃん、好きだよぅ」
さいしょは、すわって言う。つづけて、立って言う。そこからさらに、くうきいすをしながら。次は、三点とうりつをしながら。
これを一つのセットとして、一日に十セット。これが、ぼくが決めた、日々のたんれんなんだ。
あぁ。こんなことを話しているうちに朝が来てしまったね。
だけどぼくは嬉しいよ。
だって、また、かわいいゆりあちゃんに会えるんだから。
◆終わり◆
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